私は婚約破棄の時の王子の顔が見たい!

ユエ

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1章

やってやろうじゃん

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私、西宮花(にしみやはな)はどうやら異世界に召喚されたようです

なんでこんなことになったかというと、遡ること
10分前

私は普通にいっつも嫌だなと思いながら登っている学校に行くための坂道を登っていた

そしたらコケたの

もうそれは思いっきり

いつもどうりのドジをやらかした

そしたら足元に魔法陣みたいなものが描かれて光って目を開けたら別の場所にいたって訳

なんで魔法陣か分かったのかって?

それは私がオタクだからさ!

私は漫画やアニメの中でも異世界ものが大好きだったからこういう展開は何となくわかる

さらに言うと私は厨二病だった

二年前まで

普通に空中によく分からない言語をしゃべりかけるというそれはもう出来上がった厨二病だった

そして冒頭に戻る

多分周りを見渡す限り日本人のイケメンはいないから私は聖女として呼ばれたのだろう

だがしかし!ただの聖女ではない

多分ヒロインのような設定だと思う

多分ここから学園に行って王子様とか騎士団長の息子、宰相の息子とかと仲良くなって私が選んだ人の婚約者の婚約破棄パーティーが行われるのだろう

これはほぼ確信だ

なぜなら今私の目の前に王子様らしき人が跪いているから

私はこれからあれがやりたい

あれが何かと言うと

悪役令嬢が婚約破棄されてるところで私が王子様を振ること!!

普通はみんなヒロインになりたいとか思うんじゃない?

私は公務とか無理!一般ピーポーとして生きていく

実は私、ヒロインが幸せになる物語よりざまぁものが好きだった

その登場人物になって目の前で王子様のマヌケ顔が見れるんだよ?

これはやるしかないでしょ

そのために私はヒロインとして悪役令嬢がどんなに性格が悪くても耐える!

いやだって、悪役令嬢って高い地位にいる令嬢なんだから追放とか処刑したらダメでしょ

そんで王子様に言質を取られない程度に告げ口をすれば完璧

燃えてきたー!!

「聖女様、聖女様!」

そういえば王子様みたいな人を跪かせたままだった

大臣みたいな人が呼びかけてきてる

ここは戸惑う演技で

これでも現役演劇部なんで

「ここはどこですか?学校に行く途中だったのに。だれか助けて!」

さすが私

ぶりっ子の声も完璧

危ない

ちょっと昔の名残でナルシストが出てしまった

まあ、私の黒歴史は置いておくとして

「混乱されるのも分かります。僕の名前はオリュード・アルセルカと申します。この国の王子です。お名前を聞いてもよろしいでしょうか。」

何となくこいつらにお母さんが大切につけてくれた名前を教えたくない

「田中花子(たなかはなこ)です」

「花子様、可愛らしい名前ですね。花子様にはこの国の聖女として瘴気を払って欲しいです。その力をつけるために一緒に学園に通っていただきたいのです。無論、僕や僕の側近が守ります」

いや、私の意思聞いてないけどね!

顔面はカッコイイし頭良さそうに見えるけどいきなりこんなダサい名前に可愛い名前ですねとか言ってくるし、頭おかしいんじゃないの?

あ、全国の花子さんごめん!

この世界では花子って可愛い名前なの?

なわけないよね

だって後ろの魔法使いらしき人が花子?って言ってるし

普通のヒロインはここで落ちるのかなぁ

「分かりました。よろしくお願いします」

私は知らない世界にきて不安がってるか弱い女の子なんだからこういうことは顔に出さないようにしないと
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