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真剣な茉莉の目を見つめることしかできない。
好き?茉莉が、俺のことを、ほんとに?
「お、俺、誠実じゃない。アルファのこと、茉莉のこと、利用してる……。」
茉莉のことが好きで嬉しいけど、引け目がありすぎる。俯きながら、小さく答える。
「でも、俺が玲のこと好きなら、俺だけをみてくれるだろ?俺がアルファで玲の不安を全部解消してやれば、玲は俺のことが好きだろ?」
茉莉に優しく顔を上げるように促されると真剣な茉莉の目と視線が合う。それが恥ずかしくて自分の顔はきっと赤くなっている。
「そうしないといけないくらいに玲の生活が大変だったのは想像がつく。ちゃんと自分で考えて、先のことも考えてバカになりきれない玲が好きだよ。諦めないとこが好き。意外と頭いいとこも好き。玲と一緒に飲むコーヒーは、美味しいよ。」
茉莉が俺と視線を合わせたまま、手を退ける。
「玲は?俺のこと嫌い?仲直り、できそうにない?」
息が詰まる。いつものふざけた茉莉はどこにもいない。ここで、ここで素直にならないと、たぶん、次はもうない。
「………っ。す、好き。ずっと一緒にいてほしい……。」
茉莉は目を合わせて言ってくれたのに。俺は恥ずかしくて、俯きながら消えそうな声で言うことしかできなかった。
そしたら茉莉が俺の顔を手で包み込んで、優しくおでこにキスをしてきた。スッとすぐ離れると、ニッコリと笑った茉莉が「誰が好きなの?ちゃんと言って。」と意地の悪い顔をしている。
照れ隠しで、茉莉のことを押しのけながら「茉莉だよっ、茉莉が好きっ!」とちょっと怒りながら言う。
「じゃあ、仲直りだな。」
茉莉がそう言って俺のピアスを愛おしそうに触る。もう茉莉に何をされても恥ずかしくてしょうがないので、俺は俯き、顔を真っ赤にして茉莉の好きなようにされていた。
「今日は噛まないから、安心して。」
そう言って茉莉がキスをしてくる。苦しいから離れてほしくて肩を叩くけど全然離れてくれない。
「………っ!ぷはぁっ!茉莉、苦しい!」
「このぐらいで苦しがってたらもたないよ。ほら、こっちおいで。」
茉莉にグッと引き上げられて狭いベッドの上に押し倒される。茉莉のフェロモンの香りがグッと近くなる。
「あっ、あっ…んっ。やだ、やだ、茉莉、それ、やめて………んぅっ。」
茉莉が俺の乳首を優しく舐めてくる。逃げ出したいような気持ち良さに体を動かすと、逃がすまいと片方の手で俺のイチモツを招いてくる。
「・・・っあぁ。やだ、きもちい、茉莉、だめ、それ、いっちゃう……。」
空いてる手で茉莉の身体を押し返そうとすると「だーめ。」と宥めるように俺に言い聞かせて両手を押さえつけられた。
「玲、これ、したことなかっただろ。」
そう言って茉莉が下の方から意地の悪い笑みを浮かべて俺のものをパクりと咥えてきた。
「あぁっ!やだ、やだやだ、茉莉、それやめて。汚いから。あぁっ、んぅっ。」
咥えられたと思えば、ゆっくりと下から上へ舐め上げられたり初めての気持ちよさに気が狂いそうだ。やめて欲しいのに、もっとしてほしい様な……。
「あっ、あっ、茉莉、だめ。もうっ、ほんとに、でっ…。あぁっ…‼︎……っあん……でちゃうっ!ーーーっあぁっ‼︎」
一生懸命茉莉の頭をどかそうとするも両手がしっかりと抑えられていてびくともしない。やめてと言っているのに茉莉が全く聞いてくれなくて、結局茉莉の顔面に放ってしまい恥ずかしくなる。
こんなこと初めてで放心状態の俺を見下ろして満足そうに、顔にかかったものを少し拭い取り舐め上げる茉莉は、なんて顔面の整ったアルファなんだろう。
「なに?見惚れてるの、玲。嬉しいねぇ。」
好き?茉莉が、俺のことを、ほんとに?
「お、俺、誠実じゃない。アルファのこと、茉莉のこと、利用してる……。」
茉莉のことが好きで嬉しいけど、引け目がありすぎる。俯きながら、小さく答える。
「でも、俺が玲のこと好きなら、俺だけをみてくれるだろ?俺がアルファで玲の不安を全部解消してやれば、玲は俺のことが好きだろ?」
茉莉に優しく顔を上げるように促されると真剣な茉莉の目と視線が合う。それが恥ずかしくて自分の顔はきっと赤くなっている。
「そうしないといけないくらいに玲の生活が大変だったのは想像がつく。ちゃんと自分で考えて、先のことも考えてバカになりきれない玲が好きだよ。諦めないとこが好き。意外と頭いいとこも好き。玲と一緒に飲むコーヒーは、美味しいよ。」
茉莉が俺と視線を合わせたまま、手を退ける。
「玲は?俺のこと嫌い?仲直り、できそうにない?」
息が詰まる。いつものふざけた茉莉はどこにもいない。ここで、ここで素直にならないと、たぶん、次はもうない。
「………っ。す、好き。ずっと一緒にいてほしい……。」
茉莉は目を合わせて言ってくれたのに。俺は恥ずかしくて、俯きながら消えそうな声で言うことしかできなかった。
そしたら茉莉が俺の顔を手で包み込んで、優しくおでこにキスをしてきた。スッとすぐ離れると、ニッコリと笑った茉莉が「誰が好きなの?ちゃんと言って。」と意地の悪い顔をしている。
照れ隠しで、茉莉のことを押しのけながら「茉莉だよっ、茉莉が好きっ!」とちょっと怒りながら言う。
「じゃあ、仲直りだな。」
茉莉がそう言って俺のピアスを愛おしそうに触る。もう茉莉に何をされても恥ずかしくてしょうがないので、俺は俯き、顔を真っ赤にして茉莉の好きなようにされていた。
「今日は噛まないから、安心して。」
そう言って茉莉がキスをしてくる。苦しいから離れてほしくて肩を叩くけど全然離れてくれない。
「………っ!ぷはぁっ!茉莉、苦しい!」
「このぐらいで苦しがってたらもたないよ。ほら、こっちおいで。」
茉莉にグッと引き上げられて狭いベッドの上に押し倒される。茉莉のフェロモンの香りがグッと近くなる。
「あっ、あっ…んっ。やだ、やだ、茉莉、それ、やめて………んぅっ。」
茉莉が俺の乳首を優しく舐めてくる。逃げ出したいような気持ち良さに体を動かすと、逃がすまいと片方の手で俺のイチモツを招いてくる。
「・・・っあぁ。やだ、きもちい、茉莉、だめ、それ、いっちゃう……。」
空いてる手で茉莉の身体を押し返そうとすると「だーめ。」と宥めるように俺に言い聞かせて両手を押さえつけられた。
「玲、これ、したことなかっただろ。」
そう言って茉莉が下の方から意地の悪い笑みを浮かべて俺のものをパクりと咥えてきた。
「あぁっ!やだ、やだやだ、茉莉、それやめて。汚いから。あぁっ、んぅっ。」
咥えられたと思えば、ゆっくりと下から上へ舐め上げられたり初めての気持ちよさに気が狂いそうだ。やめて欲しいのに、もっとしてほしい様な……。
「あっ、あっ、茉莉、だめ。もうっ、ほんとに、でっ…。あぁっ…‼︎……っあん……でちゃうっ!ーーーっあぁっ‼︎」
一生懸命茉莉の頭をどかそうとするも両手がしっかりと抑えられていてびくともしない。やめてと言っているのに茉莉が全く聞いてくれなくて、結局茉莉の顔面に放ってしまい恥ずかしくなる。
こんなこと初めてで放心状態の俺を見下ろして満足そうに、顔にかかったものを少し拭い取り舐め上げる茉莉は、なんて顔面の整ったアルファなんだろう。
「なに?見惚れてるの、玲。嬉しいねぇ。」
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