魔王様と禁断の恋

妄想計のひと

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2章

18の続き

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※性描写はありませんが、エロい話しているので注意です
 続き扱いします




天帝は魔王様を抱えて魔王城まで帰ってきた。
一瞬のうちに見慣れた部屋に移動した事を、魔王様は驚いているようだったが、天帝ならばそれぐらいなんて事ないだろうと特に何も言わなかった。

「レイリン、服を着替えないと」

とろんと潤ませている紅玉から、天帝は目が離せなかったが、なんとか換えの服装を探そうと棚を探した。

「ランシュエ」

さすが魔王様とでも言おうか、一瞬で離れまいと天帝の背中に抱きついてきた。

「レイリン、本当に今は駄目だよ」

天帝の眉が寄り、欲望を堪える。
この可愛い魔王様を天帝はどう対処すべきか悩んだ。迫ってくれる事が喜ばしい反面、素面の時にして欲しいと嘆きもしたい。

「レイリン酔っているから、少し休憩しよう」

次第に酔いが治って、その時恥じらう魔王様を見るのも悪くないだろう。
そう思って天帝は抱きついている魔王様の腕を取り、振り向くと、ベッドに連れ戻した。

「酔っていますが、お酒のせいではありません」

そう言うと、魔王様の両手が天帝の頬を包んだ。

「この良い男のせいです」

優しく微笑む魔王様はそのまま自分の顔を近づけて、天帝の唇を吸った。
天帝は大きく目を開き、自分も応えようと魔王様の口の中へ舌を忍ばせる。

1分という短い時間をかけて愉しんだ後、ゆっくりと名残惜しそうに唇が離れた。

天帝が魔王様の髪の毛を耳にかけると、ふわりと薔薇のような香りが漂ってきた。

「レイリン、これは私を煽っているの?」

天帝は、魔王様をベッドに寝かせると、上に覆いかぶさった。

「酔った私を襲うのですか?」

こてんと首を傾げる様子に、天帝は楽しくなってきた。魔王様の赤く染まった耳を見て、天帝はあることに気づいた。魔王様は、実は酒に酔っていないのではないか?

そうと気づけば、この酔ったフリを続けて甘えてくる魔王様が愛らしくて仕方がなかった。こちらも気づいていないフリを続けたら、もっと可愛らしい姿が見られるかもしれない。

「それなら、少し話でもする?」

「話ですか?」

「そう。レイリンが私のことをどう思っているのか、もっと聞きたい」

先ほどのように、天帝が魔王様から褒められることは滅多にない。思っていても、口に出すことは少ない魔王様の、貴重な言葉が天帝は欲しかった。

「ランシュエのことですか?男前だと思っていますよ」

「顔だけ?」

「いいえ。声も素敵です」

魔王様の右手が、天帝の首にそっと触れた。
天帝の声は僅かに低い音で発声された。

「他には?」

「身体も素敵です。それに、ここも……」

魔王様の手は、首から徐々に下がっていき、胸、腹と触れて、最後に着いた先は天帝の昂っているモノだった。その手に収まらないモノを魔王様はうっとりと見つめた。

天帝は眉を上げて驚いた。なんだこのエロい生き物は、今すぐに襲えと言っているのか?と、心穏やかではいられなかった。

だが、ここで事に及ぶよりも、もっと沢山の言葉が聞きたかった為、グッと自身には堪えてもらった。

「レイリンは、私のモノで奥を突かれるのは好き?」

直接的な質問には答えないかと天帝は思ったが、魔王様のサービス精神は旺盛だった。
じっと下にあった目線が、黄玉と重なり、頬を染めながらも小さく口を開いた。

「好き、です」

「何故?気持ちいいから?」

まさか答えるとは天帝も思っていなかったが、次の言葉で天帝の理性の糸は綺麗に切れてしまった。

「そうですが……ランシュエに、服従している気分になります。だがら気持ちいいんです」

これには天帝も驚愕した。
自分の征服欲は誰よりも強いと思っていたが、魔王様は自分に征服されるのが嫌なのかと思っていた。
まさかその逆で魔王様も、自分に服従するのが好きだなんて思いもよらなかった。

何も反応のない天帝を、魔王様の少し湿った目が見つめる。

「ランシュエ?」

天帝は、魔王様の腰や胸に右手を這わせ、その手は頬へとたどり着き、優しく撫でた。

「これ以上は無理だ」

酔った自分を襲うと魔王様は思っておらず、煽るだけ煽って寝てしまおうと思った。

「私は眠くなってきました」

「寝てて良いよ」

後は好きにするから、と天帝は魔王様の耳元で囁き、腰帯に手をかけ始めた。
焦りながら、魔王様は天帝の手を掴んで止めた。

「待ってください!ランシュエ、私はもう寝ます!」

「何故?誘ってきたのはレイリンだよ」

必死で天帝を押し返そうとするが、天帝はピクリとも動かない。

「やっぱり!先程の質問からおかしいと思っていました!気づいていたんですね」

「レイリンこそ、いつから?最初から?」

確かに魔王様は酒には酔っていないと言ってはいたが、最初の足をふらつかせている所は本物だと思った。

「酒場の路地で少し休んだ時に魔力で解毒しました」

「それなら抱っこされている時はもう酔っていなかったんだ?」

抱っこという幼稚な言い方に、魔王様は顔から火が出る思いがした。その為、すぐに話題を逸らした。

「ランシュエこそいつからですか?」

「押し倒した時からかな。レイリンの演技は顔に出るね、表情は冷静だったけど耳が赤かったよ」

普通それでは分からない、と魔王様は思ったが、この天帝なら分かるのだろう。相手が悪かった。

「さっきの言葉は、嘘じゃないんだよね?」

天帝の黄玉が僅かに鋭くなり、魔王様の紅玉を射止めた。さっきの言葉を思い出し、魔王様の頬は勝手に赤くなった。

「貴方に嘘をつくのは、一度で十分です。また泣かれても困ります」

気まずそうに顔を逸らしながら、魔王様は微かな声で答えた。

「そう。それなら、今夜どうされても文句は言わないでね」

覚悟してと耳元で囁かれ、魔王様の顔色は赤く、そして青くなった。






数時間後

魔王様と天帝は、向かい合わせでベッドに横になっていた。
魔王様の白い陶器のような肌には、鬱血痕や歯型が所々に点在しており、今も増え続けていた。
魔王様は気怠そうにしており、天帝を好きにさせていた。

「寝ないでね?レイリンが休憩したいと言ったから時間をとっているけれど、まだ足りないから」

天帝は優しく微笑むが、魔王様にとっては悪魔の微笑みだった。

「足りないとはどう言うことですか?あれ程しておいて、何が足らないのですか?」

天帝は魔王様の肩を噛み、その後に吸われる感覚がある。魔王様はもう何度も繰り返しされている為、特に反応することもなかった。

「レイリンが足らない。私の一挙一投足で、泣いて、声を上げて、体を震わせる姿を見たい」

魔王様は後背位で行うことが多い為、天帝が普段どのように自分を見ているのか意識したことがなかった。
天帝の言った事は、自分にとって屈辱的なはずなのに、彼にされると凄く興奮するということは隠せない。

恥辱に耐えられず顔を赤く顰めて、見られないように天帝の肩に顔を埋めた。

「恥ずかしいの?そんな姿も見せてほしい」

肩を押して顔を覗き込もうとする天帝に、魔王様は抵抗するように抱きついた。
天帝は抱きつかれて嬉しくなり、自分の腰を魔王様に当てると、魔王様のモノも固く立ち始めていた。

「それなら、休憩は終わりにしよう」

手を下へと伸ばして触れると、腰に力が入った事がわかった。

まだ夜は長いようだった。
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