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まさか突然光魔法が発動するなんて?!
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今ではすっかりカフェの仕事にも慣れた。私が元公爵家の娘とバレて連れ戻されたら困るので身分を隠して働いている。名前も「エマ」という偽名を使うことにした。
この人は店の常連さんだ。
ものすごいイケメンな上にいつも立派な服を着ている。
私に気がつくとにこりと笑顔を向けてきた。
店で働く女の子たちの間でも人気がある。
「今日もアーモンドラテでよろしいですか?
私が注文を取りに行くとにっこりと笑って頷いた。
もしかするとどこかの貴族の身分の人かもしれないけれど、行く必要がないと言われて舞踏会にほとんど出たことのない私は他の侯爵を知らないのだ。
今となってはそのおかげでこうして街中で働いていても知り合いに見つかることがないので助かっている。
出来上がったアーモンドラテをテーブルに置く。一口飲んで彼がうなった。
「今日のアーモンドラテは特別美味しいね」
「特上のアーモンドミルクが手に入ったので」
「それは素晴らしい」
そんな会話をしていたところ、突然野太い男の声が店内に響き渡った。
「全員動くな!」
刃物を持った男が三人、店に飛び込んできた。強盗だ。
「売上を全部出せ! お前らちょっとでも動いたら殺すぞ!」
シータ……!
同じ給仕仲間で友達のシータの首飾りを三人組の一人が奪い取ろうとしている。
「それは亡くなったお母様の形見です! どうか返してください!」
「なんだと? 死にてーのか?」
シータが危ない! そう思ったら無意識のうちに体が動いていた。
「やめて!」
シータを襲う男に掴みかかった。
アーモンドラテを飲んでいた彼が私の後を追ってきていた。
「なんだお前!」
男から頬を殴られ痛みを感じる。次の瞬間、私の体は床に吹っ飛んだ。床の上に倒れた私に男が近づいてきた。
「生意気な女ってのが俺は大嫌いなんだよ!」
殺される……! 思わずぎゅっと目を瞑った。
「やめろ!!!」
アーモンドラテを飲んでいた彼が私と男の間に割って入ろうとしたその時、突然まばゆい光が私を包んだ。
「ぎゃああああああああ!」
男の悲鳴が店内に響き渡る。
おそるおそる目を開けると、床の上にのびている男の体があった。
一体何が起こったんだろう?
「君、今のは……」
困惑した表情を浮かべて先ほどの彼が私を見ていた。
「光魔法……だね」
「光魔法?」
てっきり私は魔法が使えない体質だと思っていた。妹のユリアは6歳になる頃には中級の火魔法を自由に扱っていたというのに、3歳年上の私は初級魔法ですらまったく使えなかったからだ。
そのせいで家では無能のごく潰しとののしられ続けた。
それがあの家を出たとたん、魔力が目覚めるなんて皮肉なものだ。
もしかするとあの家を出て自由に暮らし始めたことによって心理的抑圧がなくなったことから突然魔力が目覚めたのかもしれない。
「そんな、私、魔法なんて使ったこと……」
混乱している私に再度彼が声を掛けてきた。
「ちょっと一緒に来てもらえるかな?」
「えっとでも仕事が……」
その人は店主を呼ぶと私の1か月分の給料はゆうに超えるであろう数の金貨を店主に握らせた。店主が『早く行きなさい!』というふうに私にジェスチャーする。
おずおずと私は彼の後をついて店を出た。面倒なことにならないといいけど。
「君の名前は?」
「……エマと申します」
街に出てきてからずっと使っている偽名を名乗った。
「魔法を使ったのは今日が初めて?」
「はい」
「家はどこ?」
「町はずれのアパートです」
「一人で住んでいるの?」
「はい」
「生まれた街は?」
「この街で生まれたのですが、数年前に両親を亡くしたので今は1人で」
答えていくうちにぼろが出そうで冷や冷やしてしまう。
「ふうん……」
「君は知らないかもしれないけれど、光魔法の使い手は魔法学園で学ぶ決まりになっているんだ」
「ええっ?!」
そんなことは初耳だった。
「光魔法の使い手は希少だからね。王国のために育成する必要があるんだ」
「で、でも私、お金もないし……」」
「光魔法保持者は学費免除の特待生だから問題ないよ」
「そ、そうなんですか」
自由に暮らせるはずが、なんだか雲行きが怪しくなってきた。
「俺の名前はルーク。魔法学園の二年生だ」
「あなたも学園に通っているのですか?」
ルークと名乗るその青年は頷いた。
「今から馬車で学園まで一緒に来てくれるかな? 学長に事情を説明したい」
「わかりました」
断るわけにもいかず、私はルークの呼んだ馬車に乗り込んだ。
この人は店の常連さんだ。
ものすごいイケメンな上にいつも立派な服を着ている。
私に気がつくとにこりと笑顔を向けてきた。
店で働く女の子たちの間でも人気がある。
「今日もアーモンドラテでよろしいですか?
私が注文を取りに行くとにっこりと笑って頷いた。
もしかするとどこかの貴族の身分の人かもしれないけれど、行く必要がないと言われて舞踏会にほとんど出たことのない私は他の侯爵を知らないのだ。
今となってはそのおかげでこうして街中で働いていても知り合いに見つかることがないので助かっている。
出来上がったアーモンドラテをテーブルに置く。一口飲んで彼がうなった。
「今日のアーモンドラテは特別美味しいね」
「特上のアーモンドミルクが手に入ったので」
「それは素晴らしい」
そんな会話をしていたところ、突然野太い男の声が店内に響き渡った。
「全員動くな!」
刃物を持った男が三人、店に飛び込んできた。強盗だ。
「売上を全部出せ! お前らちょっとでも動いたら殺すぞ!」
シータ……!
同じ給仕仲間で友達のシータの首飾りを三人組の一人が奪い取ろうとしている。
「それは亡くなったお母様の形見です! どうか返してください!」
「なんだと? 死にてーのか?」
シータが危ない! そう思ったら無意識のうちに体が動いていた。
「やめて!」
シータを襲う男に掴みかかった。
アーモンドラテを飲んでいた彼が私の後を追ってきていた。
「なんだお前!」
男から頬を殴られ痛みを感じる。次の瞬間、私の体は床に吹っ飛んだ。床の上に倒れた私に男が近づいてきた。
「生意気な女ってのが俺は大嫌いなんだよ!」
殺される……! 思わずぎゅっと目を瞑った。
「やめろ!!!」
アーモンドラテを飲んでいた彼が私と男の間に割って入ろうとしたその時、突然まばゆい光が私を包んだ。
「ぎゃああああああああ!」
男の悲鳴が店内に響き渡る。
おそるおそる目を開けると、床の上にのびている男の体があった。
一体何が起こったんだろう?
「君、今のは……」
困惑した表情を浮かべて先ほどの彼が私を見ていた。
「光魔法……だね」
「光魔法?」
てっきり私は魔法が使えない体質だと思っていた。妹のユリアは6歳になる頃には中級の火魔法を自由に扱っていたというのに、3歳年上の私は初級魔法ですらまったく使えなかったからだ。
そのせいで家では無能のごく潰しとののしられ続けた。
それがあの家を出たとたん、魔力が目覚めるなんて皮肉なものだ。
もしかするとあの家を出て自由に暮らし始めたことによって心理的抑圧がなくなったことから突然魔力が目覚めたのかもしれない。
「そんな、私、魔法なんて使ったこと……」
混乱している私に再度彼が声を掛けてきた。
「ちょっと一緒に来てもらえるかな?」
「えっとでも仕事が……」
その人は店主を呼ぶと私の1か月分の給料はゆうに超えるであろう数の金貨を店主に握らせた。店主が『早く行きなさい!』というふうに私にジェスチャーする。
おずおずと私は彼の後をついて店を出た。面倒なことにならないといいけど。
「君の名前は?」
「……エマと申します」
街に出てきてからずっと使っている偽名を名乗った。
「魔法を使ったのは今日が初めて?」
「はい」
「家はどこ?」
「町はずれのアパートです」
「一人で住んでいるの?」
「はい」
「生まれた街は?」
「この街で生まれたのですが、数年前に両親を亡くしたので今は1人で」
答えていくうちにぼろが出そうで冷や冷やしてしまう。
「ふうん……」
「君は知らないかもしれないけれど、光魔法の使い手は魔法学園で学ぶ決まりになっているんだ」
「ええっ?!」
そんなことは初耳だった。
「光魔法の使い手は希少だからね。王国のために育成する必要があるんだ」
「で、でも私、お金もないし……」」
「光魔法保持者は学費免除の特待生だから問題ないよ」
「そ、そうなんですか」
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「俺の名前はルーク。魔法学園の二年生だ」
「あなたも学園に通っているのですか?」
ルークと名乗るその青年は頷いた。
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