73 / 297
【62話】
しおりを挟む
それはまるで神殿に描かれている絵画の様な光景だった。
純白のグリフォンに乗った、銀髪にエメレルドの瞳の美貌の青年が1人のシスターに向かって降りてくる。
シスターはそれが自分を迎えに来たのだと知っていたのだろう。
グリフォンを恐れもせず、己からも近づいた。
「サイヒ!」
青年がシスターの名を呼ぶ。
シスターは神殿で他の名で呼ばれていたが、青年が呼ぶ名が本来の名なのだろう。
「ルーク…」
シスターが甘いアルトの声で青年を呼ぶ。
青年が蕩ける様な笑顔を浮かべた。
グリフォンから降りた青年はシスターを抱きしめる。
「サイヒ!私が弱いばかりに其方に嫌な思いをさせた…私はコレから強くなる。其方の横に立てるように…だから、だから私の元に帰って来てくれサイヒ……」
「ルーク、前にも言っただろう?お前が嫌だと言っても離さないと」
「では戻ってきてくれるのか?」
「私が戻る場所はお前の元だけだ」
青年ールークの腕が、シスターに伸びる。
そして腰を抱き寄せ、もう離すまいと言うように目一杯抱きしめた。
その必死さに、温もりに、シスターハナ…いや、サイヒはクスクスと笑った。
「ただいまルーク」
「おかえりサイヒ」
2人の顔が近づき、触れるだけのキスを交わす。
ルークはエメラルドの瞳を細めて、宝物を見る子供のようにサイヒを見つめた。
「まさかシスターになっているとは思わなかった。オグリが居なければ折角兄さんが手形を発行してくれたのに、サイヒに出会えない所だった」
「オグリ?この子の名か?」
「兄さんの家族だ」
「あぁ、使い魔でもペットでもなく家族か、アンドュらしいな。毛が白いのは法力で育ったせいか?」
「そんなことまで分かるのか?」
「野生のグリフォンには居ない色だ。それに魔力ではなく法力を感じるからな。アンドュの法力で育っただけあって、素直そうな良い子だな。初めましてオグリ、私がサイヒだ」
『オグはオグリなの。サイヒに会えて嬉しいなの』
「あぁ、私も会えて嬉しいぞ」
「サイヒはオグリの言葉がわかるのか?」
「さすがに虫と喋ったことはないが大抵の生き物とは会話は出来るな。後、植物との大雑把な意思疎通は可能だぞ」
「やはりサイヒは凄いな。ところでローズ王子からサイヒはフレイムアーチャの聖騎士の友人の所にいると聞いていたのだが、何故神殿でシスターをしているのだ?」
「あぁ、紹介しよう。ルーシュ、来てくれ」
サイヒが呼びかけると小走りで背の高いメイドが近づいてきた。
「ルーシュ、これが私の半身だ。ガフティラベル帝国の皇太子のルークだ。そしてルーク、こちらが私の親友の元聖騎士現聖女付のメイドのルーシュだ」
ルークとルーシュが目を見開き互いを観察する。
「……おん、な?」
「……皇太子?」
「2人共仲良くやってくれ」
にこやかなサイヒの肩を各々が力いっぱい掴む。
「サイヒ、フレイムアーチャの騎士団は女も入れるのか!?」
「サイヒ、恋人は宦官じゃなかったのか!?」
2人の勢いにサイヒが少し後ずさる。
「何を2人して興奮しているのだ?説明には答えるから1人ずつにしてくれ」
「あ、じゃぁ皇太子様からどーぞ」
「あ、あぁ済まない。で、聖騎士と聞いていたから、てっきり私はサイヒの友人は男だと思っていたのだが…?」
「ルーシュは将軍家の生まれの第8息女だ。男が生まれなかったので男として育てられて騎士になった。もっともここ最近、弟が生まれたので死んだことにして平民として聖女の傍仕えをしている訳だが」
「それは、大変だな…そんな事がまかり通るものなのだな……」
「無理を通せば道理も通ってしまうものなのだよ」
ルークが哀れんだ視線をルーシュに向ける。
ルーシュは非常に居心地が悪そうである。
「で、ルーシュ。聞きたいことは?」
「そうだ、宦官が恋人じゃなかったのか?職場で相手を見つけたと言ってただろう!何で宦官していて皇太子と恋愛する事になったんだよ!?」
「職場は皇太子の後宮だからな。後宮の主である皇太子と出会ってもおかしく無かろう?毒で倒れている所を助けてたのが馴れ初めだ」
「まさかあの時は余命が後1年だとは思わなかったな」
「皇太子さま天然なんね…サイヒと付き合えるわけだわ……」
「こちらもサイヒに同性の親友が居たことに驚いている。女性はたいていサイヒに篭絡されるからな」
「まぁ男として育ったのもあるかもしれないけど、相性が良いのやら悪いのやら。私はサイヒのフェロモンに当てられない質らしいです」
「あぁクオンみたいなものか」
「うむ、血を吐かないクオンだと思えばよい」
「一気に親近感が湧いた」
「不憫な所がそっくりだぞ」
「ちょっと待って!そのクオンさんてよく知らないけど何か凄い苦労している気がするんだけど!!」
「概ね突っ込み役に回ることが多い。あんなに一々気にしていては疲れるだろうに…だから胃をやられるのだ」
「会ったことも無いのに何故かクオンさんに親近感を感じる…」
「多分仲良くなれるぞ。帝国に遊びに来た折には紹介しよう」
『オグも!オグもルーシュ紹介してなの!』
サイヒの襟をグイ、とオグリが嘴で引っ張った。
「グリフォンのオグリがお前を紹介して欲しいそうだ。自己紹介してやれ」
「自己紹介って…ん~サイヒの友人のルーシュだ。仲良くしてくれ」
『オグもヨロシクなの!仲良くしてなの!ルーシュ、他の匂いもするなの。すっごく良い匂いだけどオグとにーちゃみたいに家族居るなの?』
「あぁそれはルインの匂いだろうな」
「『ルイン?』」
サイヒの言葉にルークとオグリの声がハモった(オグリは鳴き声だが)。
「ルーシュの使い魔のドラゴンだ。愛らしく賢く主に似ていない」
「お前ルイン褒めると同時に私の事落とすのやめてくれる!?」
「本当にクオンが居る様だ」
「皇太子様、感慨深げに頷かないでね!クオンさん居ても居なくても不憫だな!」
「ルーク、ルーシュはクオンより手数が多いし血も吐かない」
「クオンの上位互換か」
「血ぃ吐くまで弄るの止めたげて!!」
何故かこの場に居ないクオンにルーシュは友情を感じた。
『ルイン?匂い、オグとっても好きなの』
「ほう、ルインの匂いが好きと…ほうほう成程、そう言う事もあるのだろうか?実に興味深い」
「さっきらか1人で納得するのやめてくれない!?」
「考えるな、感じろ。理性でなく本能で理解しろ」
「無茶ぶり止めて!普通の人はお前の感性についていけない事自覚して!!」
「サイヒの感性はズレているのか?私はしっくりくるが?」
「うん、皇太子様も感性多分ズレてる!不敬罪にしないでね!!」
「サイヒ、其方の友人は愉快な人物だな」
「そうだろう、私の世界に2人しかいない親友の1人だからな」
「親友発言あんがとね!大切に思ってくれてるのは分かってるけど着いてく方が大変なのも自覚して!んでどうせもう1人の親友はクオンさんなんだろ!?」
「よく分かったな、流石親友だ」
「会ったこと無いけどクオンさん頑張って!!」
何故かルーシュがクオンへの友情を感じると言うカオスな展開が繰り広げられた。
最後には天然×2に突っ込むのは1人では分が悪いとルーシュは諦めたのだが。
そうしてサイヒのフレイムアーチャへの家出は終わった。
土産に持たされたまだ試作段階の”シスターハナクッキー”を受け取り、サイヒとルークはオグリに乗って空高く飛んで帝国へと帰って行った。
騒がしいのも今日で終わりかと、少しばかりルーシュはしんみりしたが、これからどんどん帝国に関わっていく事はこの時想像もしていなかった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ルーク、サイヒの奪還おめでとう!
そしてサイヒの友人が男じゃなくて良かったね(*´▽`*)
サイヒの家出は終わりましたが、「聖女が今日もウザいです~」とはこれで完全に話がリンクしたのでルーシュの出番は減るどころか増えます。
宜しければルーシュとルインも愛でてやって下さい(*- -)(*_ _)ペコリ
純白のグリフォンに乗った、銀髪にエメレルドの瞳の美貌の青年が1人のシスターに向かって降りてくる。
シスターはそれが自分を迎えに来たのだと知っていたのだろう。
グリフォンを恐れもせず、己からも近づいた。
「サイヒ!」
青年がシスターの名を呼ぶ。
シスターは神殿で他の名で呼ばれていたが、青年が呼ぶ名が本来の名なのだろう。
「ルーク…」
シスターが甘いアルトの声で青年を呼ぶ。
青年が蕩ける様な笑顔を浮かべた。
グリフォンから降りた青年はシスターを抱きしめる。
「サイヒ!私が弱いばかりに其方に嫌な思いをさせた…私はコレから強くなる。其方の横に立てるように…だから、だから私の元に帰って来てくれサイヒ……」
「ルーク、前にも言っただろう?お前が嫌だと言っても離さないと」
「では戻ってきてくれるのか?」
「私が戻る場所はお前の元だけだ」
青年ールークの腕が、シスターに伸びる。
そして腰を抱き寄せ、もう離すまいと言うように目一杯抱きしめた。
その必死さに、温もりに、シスターハナ…いや、サイヒはクスクスと笑った。
「ただいまルーク」
「おかえりサイヒ」
2人の顔が近づき、触れるだけのキスを交わす。
ルークはエメラルドの瞳を細めて、宝物を見る子供のようにサイヒを見つめた。
「まさかシスターになっているとは思わなかった。オグリが居なければ折角兄さんが手形を発行してくれたのに、サイヒに出会えない所だった」
「オグリ?この子の名か?」
「兄さんの家族だ」
「あぁ、使い魔でもペットでもなく家族か、アンドュらしいな。毛が白いのは法力で育ったせいか?」
「そんなことまで分かるのか?」
「野生のグリフォンには居ない色だ。それに魔力ではなく法力を感じるからな。アンドュの法力で育っただけあって、素直そうな良い子だな。初めましてオグリ、私がサイヒだ」
『オグはオグリなの。サイヒに会えて嬉しいなの』
「あぁ、私も会えて嬉しいぞ」
「サイヒはオグリの言葉がわかるのか?」
「さすがに虫と喋ったことはないが大抵の生き物とは会話は出来るな。後、植物との大雑把な意思疎通は可能だぞ」
「やはりサイヒは凄いな。ところでローズ王子からサイヒはフレイムアーチャの聖騎士の友人の所にいると聞いていたのだが、何故神殿でシスターをしているのだ?」
「あぁ、紹介しよう。ルーシュ、来てくれ」
サイヒが呼びかけると小走りで背の高いメイドが近づいてきた。
「ルーシュ、これが私の半身だ。ガフティラベル帝国の皇太子のルークだ。そしてルーク、こちらが私の親友の元聖騎士現聖女付のメイドのルーシュだ」
ルークとルーシュが目を見開き互いを観察する。
「……おん、な?」
「……皇太子?」
「2人共仲良くやってくれ」
にこやかなサイヒの肩を各々が力いっぱい掴む。
「サイヒ、フレイムアーチャの騎士団は女も入れるのか!?」
「サイヒ、恋人は宦官じゃなかったのか!?」
2人の勢いにサイヒが少し後ずさる。
「何を2人して興奮しているのだ?説明には答えるから1人ずつにしてくれ」
「あ、じゃぁ皇太子様からどーぞ」
「あ、あぁ済まない。で、聖騎士と聞いていたから、てっきり私はサイヒの友人は男だと思っていたのだが…?」
「ルーシュは将軍家の生まれの第8息女だ。男が生まれなかったので男として育てられて騎士になった。もっともここ最近、弟が生まれたので死んだことにして平民として聖女の傍仕えをしている訳だが」
「それは、大変だな…そんな事がまかり通るものなのだな……」
「無理を通せば道理も通ってしまうものなのだよ」
ルークが哀れんだ視線をルーシュに向ける。
ルーシュは非常に居心地が悪そうである。
「で、ルーシュ。聞きたいことは?」
「そうだ、宦官が恋人じゃなかったのか?職場で相手を見つけたと言ってただろう!何で宦官していて皇太子と恋愛する事になったんだよ!?」
「職場は皇太子の後宮だからな。後宮の主である皇太子と出会ってもおかしく無かろう?毒で倒れている所を助けてたのが馴れ初めだ」
「まさかあの時は余命が後1年だとは思わなかったな」
「皇太子さま天然なんね…サイヒと付き合えるわけだわ……」
「こちらもサイヒに同性の親友が居たことに驚いている。女性はたいていサイヒに篭絡されるからな」
「まぁ男として育ったのもあるかもしれないけど、相性が良いのやら悪いのやら。私はサイヒのフェロモンに当てられない質らしいです」
「あぁクオンみたいなものか」
「うむ、血を吐かないクオンだと思えばよい」
「一気に親近感が湧いた」
「不憫な所がそっくりだぞ」
「ちょっと待って!そのクオンさんてよく知らないけど何か凄い苦労している気がするんだけど!!」
「概ね突っ込み役に回ることが多い。あんなに一々気にしていては疲れるだろうに…だから胃をやられるのだ」
「会ったことも無いのに何故かクオンさんに親近感を感じる…」
「多分仲良くなれるぞ。帝国に遊びに来た折には紹介しよう」
『オグも!オグもルーシュ紹介してなの!』
サイヒの襟をグイ、とオグリが嘴で引っ張った。
「グリフォンのオグリがお前を紹介して欲しいそうだ。自己紹介してやれ」
「自己紹介って…ん~サイヒの友人のルーシュだ。仲良くしてくれ」
『オグもヨロシクなの!仲良くしてなの!ルーシュ、他の匂いもするなの。すっごく良い匂いだけどオグとにーちゃみたいに家族居るなの?』
「あぁそれはルインの匂いだろうな」
「『ルイン?』」
サイヒの言葉にルークとオグリの声がハモった(オグリは鳴き声だが)。
「ルーシュの使い魔のドラゴンだ。愛らしく賢く主に似ていない」
「お前ルイン褒めると同時に私の事落とすのやめてくれる!?」
「本当にクオンが居る様だ」
「皇太子様、感慨深げに頷かないでね!クオンさん居ても居なくても不憫だな!」
「ルーク、ルーシュはクオンより手数が多いし血も吐かない」
「クオンの上位互換か」
「血ぃ吐くまで弄るの止めたげて!!」
何故かこの場に居ないクオンにルーシュは友情を感じた。
『ルイン?匂い、オグとっても好きなの』
「ほう、ルインの匂いが好きと…ほうほう成程、そう言う事もあるのだろうか?実に興味深い」
「さっきらか1人で納得するのやめてくれない!?」
「考えるな、感じろ。理性でなく本能で理解しろ」
「無茶ぶり止めて!普通の人はお前の感性についていけない事自覚して!!」
「サイヒの感性はズレているのか?私はしっくりくるが?」
「うん、皇太子様も感性多分ズレてる!不敬罪にしないでね!!」
「サイヒ、其方の友人は愉快な人物だな」
「そうだろう、私の世界に2人しかいない親友の1人だからな」
「親友発言あんがとね!大切に思ってくれてるのは分かってるけど着いてく方が大変なのも自覚して!んでどうせもう1人の親友はクオンさんなんだろ!?」
「よく分かったな、流石親友だ」
「会ったこと無いけどクオンさん頑張って!!」
何故かルーシュがクオンへの友情を感じると言うカオスな展開が繰り広げられた。
最後には天然×2に突っ込むのは1人では分が悪いとルーシュは諦めたのだが。
そうしてサイヒのフレイムアーチャへの家出は終わった。
土産に持たされたまだ試作段階の”シスターハナクッキー”を受け取り、サイヒとルークはオグリに乗って空高く飛んで帝国へと帰って行った。
騒がしいのも今日で終わりかと、少しばかりルーシュはしんみりしたが、これからどんどん帝国に関わっていく事はこの時想像もしていなかった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ルーク、サイヒの奪還おめでとう!
そしてサイヒの友人が男じゃなくて良かったね(*´▽`*)
サイヒの家出は終わりましたが、「聖女が今日もウザいです~」とはこれで完全に話がリンクしたのでルーシュの出番は減るどころか増えます。
宜しければルーシュとルインも愛でてやって下さい(*- -)(*_ _)ペコリ
15
あなたにおすすめの小説
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
〈完結〉【書籍化&コミカライズ・取り下げ予定】毒を飲めと言われたので飲みました。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃シャリゼは、稀代の毒婦、と呼ばれている。
国中から批判された嫌われ者の王妃が、やっと処刑された。
悪は倒れ、国には平和が戻る……はずだった。
冤罪で殺された聖女、生まれ変わって自由に生きる
みおな
恋愛
聖女。
女神から選ばれし、世界にたった一人の存在。
本来なら、誰からも尊ばれ大切に扱われる存在である聖女ルディアは、婚約者である王太子から冤罪をかけられ処刑されてしまう。
愛し子の死に、女神はルディアの時間を巻き戻す。
記憶を持ったまま聖女認定の前に戻ったルディアは、聖女にならず自由に生きる道を選択する。
召喚とか聖女とか、どうでもいいけど人の都合考えたことある?
浅海 景
恋愛
水谷 瑛莉桂(みずたに えりか)の目標は堅実な人生を送ること。その一歩となる社会人生活を踏み出した途端に異世界に召喚されてしまう。召喚成功に湧く周囲をよそに瑛莉桂は思った。
「聖女とか絶対ブラックだろう!断固拒否させてもらうから!」
ナルシストな王太子や欲深い神官長、腹黒騎士などを相手に主人公が幸せを勝ち取るため奮闘する物語です。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
お前のような地味な女は不要だと婚約破棄されたので、持て余していた聖女の力で隣国のクールな皇子様を救ったら、ベタ惚れされました
夏見ナイ
恋愛
伯爵令嬢リリアーナは、強大すぎる聖女の力を隠し「地味で無能」と虐げられてきた。婚約者の第二王子からも疎まれ、ついに夜会で「お前のような地味な女は不要だ!」と衆人の前で婚約破棄を突きつけられる。
全てを失い、あてもなく国を出た彼女が森で出会ったのは、邪悪な呪いに蝕まれ死にかけていた一人の美しい男性。彼こそが隣国エルミート帝国が誇る「氷の皇子」アシュレイだった。
持て余していた聖女の力で彼を救ったリリアーナは、「お前の力がいる」と帝国へ迎えられる。クールで無愛想なはずの皇子様が、なぜか私にだけは不器用な優しさを見せてきて、次第にその愛は甘く重い執着へと変わっていき……?
これは、不要とされた令嬢が、最高の愛を見つけて世界で一番幸せになる物語。
【完結】さようなら。毒親と毒姉に利用され、虐げられる人生はもう御免です 〜復讐として隣国の王家に嫁いだら、婚約者に溺愛されました〜
ゆうき
恋愛
父の一夜の過ちによって生を受け、聖女の力を持って生まれてしまったことで、姉に聖女の力を持って生まれてくることを望んでいた家族に虐げられて生きてきた王女セリアは、隣国との戦争を再び引き起こした大罪人として、処刑されてしまった。
しかし、それは現実で起こったことではなく、聖女の力による予知の力で見た、自分の破滅の未来だった。
生まれて初めてみた、自分の予知。しかも、予知を見てしまうと、もうその人の不幸は、内容が変えられても、不幸が起こることは変えられない。
それでも、このまま何もしなければ、身に覚えのないことで処刑されてしまう。日頃から、戦争で亡くなった母の元に早く行きたいと思っていたセリアだが、いざ破滅の未来を見たら、そんなのはまっぴら御免だと強く感じた。
幼い頃は、白馬に乗った王子様が助けに来てくれると夢見ていたが、未来は自分で勝ち取るものだと考えたセリアは、一つの疑問を口にする。
「……そもそも、どうして私がこんな仕打ちを受けなくちゃいけないの?」
初めて前向きになったセリアに浮かんだのは、疑問と――恨み。その瞬間、セリアは心に誓った。自分を虐げてきた家族と、母を奪った戦争の元凶である、隣国に復讐をしようと。
そんな彼女にとある情報が舞い込む。長年戦争をしていた隣国の王家が、友好の証として、王子の婚約者を探していると。
これは復讐に使えると思ったセリアは、その婚約者に立候補しようとするが……この時のセリアはまだ知らない。復讐をしようとしている隣国の王子が、運命の相手だということを。そして、彼に溺愛される未来が待っていることも。
これは、復讐を決意した一人の少女が、復讐と運命の相手との出会いを経て、幸せに至るまでの物語。
☆既に全話執筆、予約投稿済みです☆
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる