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そして全能神は愉快犯となった
【178話】
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「サイヒ、今日も地上に行くのか?」
「何だルーク、私と出掛けるのは嫌か?」
どこかモジモジとしたルークがサイヒに問うた。
そう、サイヒとルークはこのところ仕事が終われば地上に繰り出している。
そしてサイヒによってルークに気付かれないようにナンパスポットに連れ出しているのだ。
見事に女が引っかかる事。
男装サイヒと正装でなく、地上産の服を着ているルークはそこらの女だけでなく男までチラチラと視線を流してくる。
そしてもちろん声をかけて来るのは自分に自信がある女だ。
今日もルークはサイヒにナンパスポットに連れていかれるだろう。
「何時も、女性が声をかけて来るだろう…私はそう言うのはちょっと………」
「あぁルークはあのような肉食女子は好みでないか。では淑やかな女性のいる所に行こう」
「そうじゃなくて………」
ルークが頬を染める。
そんなところは何時まで経っても変わらない。
恋心を奪っても、ルークの仕草が可愛くてサイヒは抱きしめたくなる。
もうルークにとって自分が恋愛対象でないことは分かっているのに、それでも好きなのだ。
サイヒの恋心は封じていないのだから。
「サイヒと2人とゆっくり過ごしたい…………」
伏目がちの眼差しが少し潤んでいる。
ゆらゆら揺れるエメラルドの瞳が美しい。
どんな上質な本物のエメラルドでもこの瞳より美しくは無いだろう。
「女の子は嫌いか?」
「あまり、得意ではない…それにサイヒとの会話があんまり出来ないのはつまらない………」
(か、可愛い!!)
サイヒの中の肉食動物が目を醒ます。
いや、今目覚めてはいけない。
ルークの伴侶を探すお出かけだ。
自分が心奪われてどうする。
サイヒは自分の中の肉食獣を僅かに残った理性さん(擬人化)にコブラツイストを極めて貰う。
何とか肉食獣は抑え込めた。
「私と2人で会話するなら王宮で十分だろう?」
「寝室を分けてからあまり話す機会がない。ただでさえサイヒは全能神として夜も地上の様子を見ているだろう?仕事の邪魔はしたくないから我慢してるんだ…それに、1人で寝るのは腕が寂しくてよく寝れない」
ルークは自分が何を言っているのか分かっているのだろうか?
添い寝は異性友達の域は越えている。
まぁ夫婦なので問題ないが。
だがサイヒにだって理性で抑えきれなく恐れがあるのだ。
あまり可愛い事を言われると困る。
手放したくなくなるではないか。
「では、久しぶりに2人だけでジャクタル王国にでもイチゴを食べに行くか?」
「ジャクタルのイチゴは私も好きだ!そう言えばサイヒもイチゴが好きであったな!!」
ぱぁ、とルークが輝いた笑顔になる。
(そんなにイチゴが食べたかったのであろうか?ま、たまには良いか)
「そうだな、今日は2人で遊びに行こう」
「うん!」
ルークがこれ以上ない笑顔でサイヒの手を握ったのだった。
「何だルーク、私と出掛けるのは嫌か?」
どこかモジモジとしたルークがサイヒに問うた。
そう、サイヒとルークはこのところ仕事が終われば地上に繰り出している。
そしてサイヒによってルークに気付かれないようにナンパスポットに連れ出しているのだ。
見事に女が引っかかる事。
男装サイヒと正装でなく、地上産の服を着ているルークはそこらの女だけでなく男までチラチラと視線を流してくる。
そしてもちろん声をかけて来るのは自分に自信がある女だ。
今日もルークはサイヒにナンパスポットに連れていかれるだろう。
「何時も、女性が声をかけて来るだろう…私はそう言うのはちょっと………」
「あぁルークはあのような肉食女子は好みでないか。では淑やかな女性のいる所に行こう」
「そうじゃなくて………」
ルークが頬を染める。
そんなところは何時まで経っても変わらない。
恋心を奪っても、ルークの仕草が可愛くてサイヒは抱きしめたくなる。
もうルークにとって自分が恋愛対象でないことは分かっているのに、それでも好きなのだ。
サイヒの恋心は封じていないのだから。
「サイヒと2人とゆっくり過ごしたい…………」
伏目がちの眼差しが少し潤んでいる。
ゆらゆら揺れるエメラルドの瞳が美しい。
どんな上質な本物のエメラルドでもこの瞳より美しくは無いだろう。
「女の子は嫌いか?」
「あまり、得意ではない…それにサイヒとの会話があんまり出来ないのはつまらない………」
(か、可愛い!!)
サイヒの中の肉食動物が目を醒ます。
いや、今目覚めてはいけない。
ルークの伴侶を探すお出かけだ。
自分が心奪われてどうする。
サイヒは自分の中の肉食獣を僅かに残った理性さん(擬人化)にコブラツイストを極めて貰う。
何とか肉食獣は抑え込めた。
「私と2人で会話するなら王宮で十分だろう?」
「寝室を分けてからあまり話す機会がない。ただでさえサイヒは全能神として夜も地上の様子を見ているだろう?仕事の邪魔はしたくないから我慢してるんだ…それに、1人で寝るのは腕が寂しくてよく寝れない」
ルークは自分が何を言っているのか分かっているのだろうか?
添い寝は異性友達の域は越えている。
まぁ夫婦なので問題ないが。
だがサイヒにだって理性で抑えきれなく恐れがあるのだ。
あまり可愛い事を言われると困る。
手放したくなくなるではないか。
「では、久しぶりに2人だけでジャクタル王国にでもイチゴを食べに行くか?」
「ジャクタルのイチゴは私も好きだ!そう言えばサイヒもイチゴが好きであったな!!」
ぱぁ、とルークが輝いた笑顔になる。
(そんなにイチゴが食べたかったのであろうか?ま、たまには良いか)
「そうだな、今日は2人で遊びに行こう」
「うん!」
ルークがこれ以上ない笑顔でサイヒの手を握ったのだった。
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