聖女として召喚されたのは双子の兄妹でしたー聖女である妹のオマケとされた片割れは国王の小姓となって王都復興を目指しますー

高井繭来

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【オマケと兵士の王都探索3】

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 公衆清拭場は昼間だがそこそこ人がいた。
 主に大工などの肉体労働者が多い。
 昼休憩に体をさっぱりさせ仕事終わりに2度目の清拭をする者が多いらしい。
 清拭場は入り口は同じだが中で男性と女性が入る場所が分かれている。
 日本の銭湯の出入り口と同じ作りだ。

「ここは何 するんだ、ですか?」

「体の汚れが取れやすい湯を使ってタオルで体を拭く所だ。皆汗や垢を落とすために来ている」

「体の垢と汗を落とす!?「汗や垢は自然のもの、それを落とすのは神への冒涜」「風呂に入ると毛穴が開き、その穴から病魔が入る」て知らないのか!?」

「俺の世界では清潔1番なんだよ。寧ろ汗や垢ため込んでたら感染所起こして病気するわ。良いからお前は中で体清めて来い!俺は此処で待ってる」

「1人で行くのかよ?」

「かよ?」

「ですか?」

「俺は朝風呂入ってきたからな。臭いのはお前だけだ。金払って貴重品は預かっててやるから中で人に説明を聞きながら清拭してこい!」

 ドカッ、とミラーの尻を蹴って無理やり男性用清拭場に押し込んだ。
 清拭場は日本の銭湯とほぼ同じ作りだ。
 番台で代金を払う。

 これは深海が行った。
 その後深海は出て行ってしまった。

 そして脱衣所で服を脱ぎ籠に入れて棚に置く。
 貴重品をどうするかとミラーは財布を探したが何時の間にか深海に抜かれていたようだ。
 ブーストをかけられた深海の身体能力は半端ない。

 さて服を脱いだミラーは周りの人の動きを見本にしながら動く。
 端に置いてある大きい籠に入ったタオル2枚を取り出す。
 それをもって更に中に入るようになっていた。
 扉を開けて奥の部屋に入る。
 そこは壁の高い位置に窓が付けられているため自然光が良く入って来る明るい部屋だった。
 部屋の中心に大きな壺が2つ置かれている。
 赤色の淵と青色の淵の壺だ。

 皆一緒に来たもの同士や常連同士が喋ったりしながら床に座り込んで体を拭きながら楽しそうにしている。

「何だこれ?」

「おう兄ちゃん清拭初めてか?
そこにある桶とって来いよ。んでこの赤色の壺のコリアンダー湯を入れて、こっちの青い色の壺に入った水で好きな温度に調節する。
んで、タオルを桶の湯に浸けた後しっかり絞って体を擦る。
タオルの水分が無くなってきたらまた桶に浸して同じことを繰り返す。
全身擦り終わったら乾いたもう1つのタオルで体を拭いて体の水けを完全に落として終わりだ。
出来るだけ人の邪魔にならないところでやれよ。
使った後のタオルは扉の横にある籠に入れて終わりだ。
しっかり擦れよ!垢が落ちたらスッキリするぜ!あと髪もコリアンダー湯に浸したタオルで拭いて櫛を通したら頭もスッキリだ!じゃぁしっかり綺麗にしろよ兄ちゃん」

 説明を一通りしてくれた中年の男に教わった通りミラーは清拭を周りの様子を見ながら真似して行う。
 他の者と違って自分だけ垢がボロボロ零れ落ちて驚いた。
 同時に自分だけが汚いことが恥ずかしく思えた。
 そしてミラーは2回清拭を行い清拭場を後にした。

 すっきりした顔でミラーが出口から出てきた。

「どうだった?」

「頭と体が痒いのが治った。臭い匂いもしなくなったし」

「清拭場作ってから国民は皆1日に1回は清拭しに来ているらしいぞ。誰とすれ違っても臭くなかっただろ?次は浴場を作る予定が進んでいる。今の国民の様子見るに湯につかるのも抵抗なさそうだしな」

「中のおっちゃん達も風呂が出来るのが楽しみだって言ってた」

「お前はどうだ?」

「正直風呂はまだ想像もつかないけど清拭はスッキリするから気に入った。臭くなくなるし痒くなくなるしクロナにも教えてやりたいけど、アイツは嫌がるだろうな。献身的なクリスチャンだから。教会の教えにはそむかねーもんな……」

「まぁその教会が今は清拭を全面的に押してるんだけどな」

「教会が!?」

「本当に町の情勢何も知らないんだな。よくそれで国のためとか言えるもんだ」

 深海に呆れた顔をされてミラーは自分が途轍もなくちっぽけな人間に思えて惨めな気分になった。
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