聖女として召喚されたのは双子の兄妹でしたー聖女である妹のオマケとされた片割れは国王の小姓となって王都復興を目指しますー

高井繭来

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オマケは御使い様になりました

【カカンの冬のオコタ事情・後】

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 その年のカカンはめっぽう寒かった。
 例年なら死人も出ていただろう。
 だがカカンの民には強い見方が居た。

 そう《コタツ》である。

 深海が取り組んだ日本の文化《コタツ》。
 これによりカカンでは《こたつむり》と呼ばれる駄目な大人が増えたらしい。

 仕事を早く終わらせて、早くコタツに入りたい。

 その思いでカカンの民は寒い冬であるにも関わらず、何時もより短時間で仕事を片付けた。

 全てはコタツに入りたいが為である。
 足を入れるとポッカポカ。
 ジワ~と足先から腰に向けて温まる熱。
 ぶるっと体が震える。
 そこに温かい飲み物があれば完璧である。

 深海がカカンにもたらした《焼酎》はアルコールの中でも格安で作れる。
 民にソレが下りてくるまで時間はかからなかった。
 焼酎を温め、コタツで呑む。
 それだけで最高の冬である。

 深海が気を利かせて掘り炬燵しなかったら、こたつむりの増殖は止まらなかっただろう。
 掘り炬燵であるため、ソコで寝る事が出来ない。
 仕方が無いのでベッドへ移動をしてちゃんと寝ている。

 死人が出ることが無くて良かった。

 コタツでの睡眠は意外とリスクが高いのだ。

 そして家族皆がコタツに入る為、家族の団欒が増えた。
 家族内での会話も増える。
 冬の間、寒さにイライラしていた者たちもコタツの前ではふにゃふにゃだ。
 コタツには笑顔が溢れている。

 そして春が来てもコタツムリが減ることは無かった。
 熱を低く設定してコタツを使っているらしい。
 まだコタツのカバー布団も取っていない。

 このままでは夏が来てもコタツムリの増殖が止まらないのではないか?

 こうして不安を覚えた深海は、カグウに願い【コタツは3月まで】と言う法律を作って貰った。

 :::

「もうすぐ4月だけどオコタ片付けちゃうのフカミちゃん?」

「国民に法律作って自分が守らないのはいけないですよねぇ…」

「あ、みかん取って~♬」

「どぞ」

 ころころ~

 みかんが卓上を転がってフィルドの頭に落ちる。

「コタツでみかん、最高なのになぁ~♩」

「あ、みかんの筋は栄養あるので食べた方が良いですよ」

「そなの?んじゃとらないで、ポイ♫」

 フィルドがみかんを口に放り込む。
 
「あ~温かいところでみかん最高だよね♪」

「オコタでアイスも最高ですよ」

「そなの?」

「そです」

「じゃ、後でアイス作りに行こ~♬」

「出来たら持って帰ってオコタで食べましょう。3月中に色んなアイス食べたいですね」

「レシピは任せた♫」

「ラキザ様巻き込みましょう」

「そだね♪」

 ラキザが王宮のコタツムリを退治するのに骨を折るのがありありと想像できる2人の姿であった。
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