100 / 167
御使い様が誑しに進化しました
【御使い様は学びたい4】
しおりを挟む
深海は忘れていた。
ルナトーが腐海の民であることを。
そしてGLもBLも大好きであることを。
「ルナトーさん、何で俺は押し倒されているんでしょうか?」
「無防備な羊に飛び掛からない飢えた狼は存在しないのよフカミちゃん」
旅に出て3日目。
2日間は獣車の中で過ごした。
お陰で身体がバキバキだ。
うん、と伸びが出来る広いベッド最高。
と言ってもシングルベッドだが。
マットレスが効いている訳では無いが、固い床に比べれば幾らでも寝れる。
目のまえの狼さえ引いてくれるなら。
「ん~お風呂上がりのフカミ君の匂い最高♡」
「ルナトーさんも同じシャンプーに石鹸でしょうが!」
「人によって体臭が違うから微妙に匂いも違うのよ、それでフカミ君の匂いは私の好みど真ん中♡」
「知りたくありませんでしたその情報!」
折角男のフィルドに考慮して、2室部屋を取ったのに台無しだ。
1室はフィルドに。
2室目のツインは深海とルナトーに。
これで問題は起きない筈だった。
が、問題は起きた。
ルナトーが羽目を外している。
旅に何て中々出れない巫女仕事。
外の解放感に充実しているのかもしれない。
いや、こんな充実の仕方は深海は御免である。
宿のおっちゃんの言う事を聞いて3つベッドのある部屋を1室借りればよかった。
折角男装で男3人に見えていたのに。
宿屋のおっちゃんは2部屋かりる3人組をどんな思いで見ていたのだろうか…。
その方が宿代も安くついた。
しかも深海は貞操の危機に合わずにすんだ。
「フィルド様ヘルプ――――――ッ!!!」
ベッドの横の壁を空いている足でゲシゲシ蹴る。
隣はフィルドの部屋である。
SOSは大切だ。
救難信号をこの時代のフィルドには理解できないだろうが。
「フカミちゃん大丈夫!?」
「「「…………………」」」
3人とも言葉が止まった。
「キャ――――ッ、フィルド様のエッチ!」
ゴスッ!
何故かルナトーがフィルドの顔に投げた枕から重い音がした。
中に何かを仕込んでいたのだろうか…。
この狼…乱入者が来ても撃退する準備までしていやがる。
危険すぎるぞこの狼。
「ごごごごごゴメンッて、何でフカミちゃんが襲われてるの――――――――っ!?」
「そんなのフカミ君が可愛いからに決まっているじゃないですか!」
「あ、うん、そだね」
「納得しないで下さいフィルド様!俺今貞操の危機何ですよ!颯爽と助けて下さいよっ!!」
「あ、うん、そだね」
みょ~んとフィルドの指先から光る糸が現れた。
シュルシュルシュル
「キャ―――ッ、ナニコレ!?」
「取り合えずルナトーちゃんは捕縛しておこうね、大丈夫フカミちゃん」
「大丈夫じゃないです。ルナトーさんを個室に置いてフィルド様がこの部屋使ってください!」
「え、ええええええ」
「フィルド様なら狼にならないでしょう?」
ニコリ、と深海が微笑んだ。
それにフィルドはポ~、と頬を赤くして首を縦に頷いた。
フィルドは気付いていなかった。
フィルドと深海。
2人が同じ部屋で過ごした場合、誰が狼になるのかと言う事を………。
:::
そして一晩が立ち。
「フィルドさま、やっぱり綺麗な目…はぁ、舐めたい………」
「誰か助けて――――っ!!!」
助けは昨日の夜フィルドが縛って隣の個室に放り込んである。
この3人旅、果たしてクロイツまで無事に進むのであろうか………。
ルナトーが腐海の民であることを。
そしてGLもBLも大好きであることを。
「ルナトーさん、何で俺は押し倒されているんでしょうか?」
「無防備な羊に飛び掛からない飢えた狼は存在しないのよフカミちゃん」
旅に出て3日目。
2日間は獣車の中で過ごした。
お陰で身体がバキバキだ。
うん、と伸びが出来る広いベッド最高。
と言ってもシングルベッドだが。
マットレスが効いている訳では無いが、固い床に比べれば幾らでも寝れる。
目のまえの狼さえ引いてくれるなら。
「ん~お風呂上がりのフカミ君の匂い最高♡」
「ルナトーさんも同じシャンプーに石鹸でしょうが!」
「人によって体臭が違うから微妙に匂いも違うのよ、それでフカミ君の匂いは私の好みど真ん中♡」
「知りたくありませんでしたその情報!」
折角男のフィルドに考慮して、2室部屋を取ったのに台無しだ。
1室はフィルドに。
2室目のツインは深海とルナトーに。
これで問題は起きない筈だった。
が、問題は起きた。
ルナトーが羽目を外している。
旅に何て中々出れない巫女仕事。
外の解放感に充実しているのかもしれない。
いや、こんな充実の仕方は深海は御免である。
宿のおっちゃんの言う事を聞いて3つベッドのある部屋を1室借りればよかった。
折角男装で男3人に見えていたのに。
宿屋のおっちゃんは2部屋かりる3人組をどんな思いで見ていたのだろうか…。
その方が宿代も安くついた。
しかも深海は貞操の危機に合わずにすんだ。
「フィルド様ヘルプ――――――ッ!!!」
ベッドの横の壁を空いている足でゲシゲシ蹴る。
隣はフィルドの部屋である。
SOSは大切だ。
救難信号をこの時代のフィルドには理解できないだろうが。
「フカミちゃん大丈夫!?」
「「「…………………」」」
3人とも言葉が止まった。
「キャ――――ッ、フィルド様のエッチ!」
ゴスッ!
何故かルナトーがフィルドの顔に投げた枕から重い音がした。
中に何かを仕込んでいたのだろうか…。
この狼…乱入者が来ても撃退する準備までしていやがる。
危険すぎるぞこの狼。
「ごごごごごゴメンッて、何でフカミちゃんが襲われてるの――――――――っ!?」
「そんなのフカミ君が可愛いからに決まっているじゃないですか!」
「あ、うん、そだね」
「納得しないで下さいフィルド様!俺今貞操の危機何ですよ!颯爽と助けて下さいよっ!!」
「あ、うん、そだね」
みょ~んとフィルドの指先から光る糸が現れた。
シュルシュルシュル
「キャ―――ッ、ナニコレ!?」
「取り合えずルナトーちゃんは捕縛しておこうね、大丈夫フカミちゃん」
「大丈夫じゃないです。ルナトーさんを個室に置いてフィルド様がこの部屋使ってください!」
「え、ええええええ」
「フィルド様なら狼にならないでしょう?」
ニコリ、と深海が微笑んだ。
それにフィルドはポ~、と頬を赤くして首を縦に頷いた。
フィルドは気付いていなかった。
フィルドと深海。
2人が同じ部屋で過ごした場合、誰が狼になるのかと言う事を………。
:::
そして一晩が立ち。
「フィルドさま、やっぱり綺麗な目…はぁ、舐めたい………」
「誰か助けて――――っ!!!」
助けは昨日の夜フィルドが縛って隣の個室に放り込んである。
この3人旅、果たしてクロイツまで無事に進むのであろうか………。
1
あなたにおすすめの小説
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
私はもう必要ないらしいので、国を護る秘術を解くことにした〜気づいた頃には、もう遅いですよ?〜
AK
ファンタジー
ランドロール公爵家は、数百年前に王国を大地震の脅威から護った『要の巫女』の子孫として王国に名を残している。
そして15歳になったリシア・ランドロールも一族の慣しに従って『要の巫女』の座を受け継ぐこととなる。
さらに王太子がリシアを婚約者に選んだことで二人は婚約を結ぶことが決定した。
しかし本物の巫女としての力を持っていたのは初代のみで、それ以降はただ形式上の祈りを捧げる名ばかりの巫女ばかりであった。
それ故に時代とともにランドロール公爵家を敬う者は減っていき、遂に王太子アストラはリシアとの婚約破棄を宣言すると共にランドロール家の爵位を剥奪する事を決定してしまう。
だが彼らは知らなかった。リシアこそが初代『要の巫女』の生まれ変わりであり、これから王国で発生する大地震を予兆し鎮めていたと言う事実を。
そして「もう私は必要ないんですよね?」と、そっと術を解き、リシアは国を後にする決意をするのだった。
※小説家になろう・カクヨムにも同タイトルで投稿しています。
聖女の力を隠して塩対応していたら追放されたので冒険者になろうと思います
登龍乃月
ファンタジー
「フィリア! お前のような卑怯な女はいらん! 即刻国から出てゆくがいい!」
「え? いいんですか?」
聖女候補の一人である私、フィリアは王国の皇太子の嫁候補の一人でもあった。
聖女となった者が皇太子の妻となる。
そんな話が持ち上がり、私が嫁兼聖女候補に入ったと知らされた時は絶望だった。
皇太子はデブだし臭いし歯磨きもしない見てくれ最悪のニキビ顔、性格は傲慢でわがまま厚顔無恥の最悪を極める、そのくせプライド高いナルシスト。
私の一番嫌いなタイプだった。
ある日聖女の力に目覚めてしまった私、しかし皇太子の嫁になるなんて死んでも嫌だったので一生懸命その力を隠し、皇太子から嫌われるよう塩対応を続けていた。
そんなある日、冤罪をかけられた私はなんと国外追放。
やった!
これで最悪な責務から解放された!
隣の国に流れ着いた私はたまたま出会った冒険者バルトにスカウトされ、冒険者として新たな人生のスタートを切る事になった。
そして真の聖女たるフィリアが消えたことにより、彼女が無自覚に張っていた退魔の結界が消え、皇太子や城に様々な災厄が降りかかっていくのであった。
2025/9/29
追記開始しました。毎日更新は難しいですが気長にお待ちください。
(完)聖女様は頑張らない
青空一夏
ファンタジー
私は大聖女様だった。歴史上最強の聖女だった私はそのあまりに強すぎる力から、悪魔? 魔女?と疑われ追放された。
それも命を救ってやったカール王太子の命令により追放されたのだ。あの恩知らずめ! 侯爵令嬢の色香に負けやがって。本物の聖女より偽物美女の侯爵令嬢を選びやがった。
私は逃亡中に足をすべらせ死んだ? と思ったら聖女認定の最初の日に巻き戻っていた!!
もう全力でこの国の為になんか働くもんか!
異世界ゆるふわ設定ご都合主義ファンタジー。よくあるパターンの聖女もの。ラブコメ要素ありです。楽しく笑えるお話です。(多分😅)
召喚失敗!?いや、私聖女みたいなんですけど・・・まぁいっか。
SaToo
ファンタジー
聖女を召喚しておいてお前は聖女じゃないって、それはなくない?
その魔道具、私の力量りきれてないよ?まぁ聖女じゃないっていうならそれでもいいけど。
ってなんで地下牢に閉じ込められてるんだろ…。
せっかく異世界に来たんだから、世界中を旅したいよ。
こんなところさっさと抜け出して、旅に出ますか。
「魔道具の燃料でしかない」と言われた聖女が追い出されたので、結界は消えます
七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女ミュゼの仕事は魔道具に力を注ぐだけだ。そうして国を覆う大結界が発動している。
「ルーチェは魔道具に力を注げる上、癒やしの力まで持っている、まさに聖女だ。燃料でしかない平民のおまえとは比べようもない」
そう言われて、ミュゼは城を追い出された。
しかし城から出たことのなかったミュゼが外の世界に恐怖した結果、自力で結界を張れるようになっていた。
そしてミュゼが力を注がなくなった大結界は力を失い……
【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです
白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。
ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。
「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」
ある日、アリシアは見てしまう。
夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを!
「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」
「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」
夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。
自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。
ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。
※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる