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第二章 サイキック
20話 サイコキネシス
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美術館に飾られる予定のものだったのでしょうか? それにしても本当に奇妙な作品ですね……気味が悪いですが、それはそれで味が出ているような気がします。凄いです……
感心しながら近づくと、中央の突起物から赤い錆びがまだら上に付着している剣が付いてある事にも気が付く。
ここは陶器ではないんですね。そうでした、もしかしたらスキャートフォンで何かわかるかもしれませんね。
スキャートフォンを操作しながらドア枠を通り抜けた瞬間、
「!?」
背後から叩きつけられる様な音が響いて、ビクッと飛び跳ねてしまう。
直ぐに振り返ると、私が通ったドア枠に薄いガラスの様なものがあった。下の部分から亀裂が走っている。
「嘘!?」
背筋が凍る思いで、ガラスの様な物を激しく叩くが、手が痛くなるだけだ。強化ガラスの様で割るのは無理があることが嫌でも分かる。
「どうした!?」
フロストとスノーが近づく。
「分かりません!」
周囲を見ると、ドアの近くに青いボタンに『オープン』と英語で書かれてある文字が見える。
直ぐにそれを何回も押す。駆動音は響くが上がらない。
『クローズ』と書かれてある青いボタンも押してみるが変わらない。
「最悪です! 完全に壊れているようです!」
恐らくですが、通った瞬間にドアが壊れて落ちてきたのでしょう!
「駄目だ! 硬い!」
拳銃のマガジン部分(銃底)で叩くが、傷すらも生えない。
「ワンワン!」
剣を加えて叩きつけるが結果は同じだった。
「本当に最悪です……!」
自分の運の悪さの余り、怒りがこみ上がる。
「後ろ! 後ろ!!!」
突然、叫び声に近い声を上げる。
「えっ!?」
直ぐに後ろを振り向く。
先ほど見た陶器物が剣を振り上げているのが見える。
「!!?」
本能的に体を逸らした同時に、剣が降り落されて、床を削った。
今までにない死を実感して、全身から脂汗が滲み出て、心臓が飛び出しそうになる。
陶器物は地面から数センチ程、浮遊しながら体を私の方に向けている最中だ。
鬼気迫る思いがパニックする脳に鞭打つ。全力で逃げろと。
「!!」
おぼつかない体で、床に手を付き、起き上がりながら全速力で走る。
「クッソ!」
背後からフロストの悪態と銃声が響くが結果を確認する余裕がない。
廊下を進んでいると、下に続く階段が見える。
無音な為、どれぐらい接近してきているのか分からない。しかし、今にも追いつかれそうな予感で、恐怖が背中を這いずり回る。
一瞬だけ振り返る。
「!?」
増えている!?
先ほどの陶器物の数が増えていたのだ。どれも無音で接近してきている。
「!!」
直ぐに階段を下る。
下り終えると、左右に通路に分かれているが、
右側にいる複数体の陶器物が私の存在に気が付いたかのように、浮遊し始めて向きを変える。
選択肢は必然的に左になる。
肺が縮小しているかのように息苦しく、既に息は上がっているが、緩めるわけにはいかない。自分に鞭を打って足を動かす。
「!!?」
前の方からも複数の陶器物が迫ってきているのが見える。
ま、前からも……!?
後ろを振り向くが、陶器物は向かってきている。
真っ先に目についた、適当な近くの部屋に逃げ込む。
ドアを閉じようとするがドアが見当たらない。
大勢の陶器物が目の前まで迫りくる。
走馬灯が見えかけたが、『非常用施錠』と書いてある赤いボタンをなんとか発見する。
「!」
直ぐにそれを力強く押す。
瞬間、シャッターが落ちるようにドアが勢いよく閉まった。
「……!」
激しく脈打つ胸に手を当てる。
助かったはずなのに、全く生きている実感がない。
震える手で、自分の体を触る。触った感覚ある。痛みも怪我もない。
ようやく生きていることが実感できる。
息を吐いて、顔中の汗を拭う。
た、助かった……
ようやく落ち着いてきた瞬間、
「!?」
ドアの外から激しい打撃音が響き、ドアが凹む。
このままだと突破される。再び心拍数が激しく上がる。
長くはもちそうにないです! こんな時、スノーがいてくれたら……いや、きっと来てくれるはずです! それまで耐えられるか……!
激しい打撃音と共に、また変形する。
耐えられる気がしません! な、何かないのでしょうか!?
焦燥感に駆られながら部屋中を見渡す。
部屋には本棚やホワイトボードやベッドなど、ボロボロで風化している物がある。
他には小さな球体が半分埋まっている様な何かの装置が見える。
これは、何かできないでしょうか!?
近づくと、何もしていないのに、音声と共に空中に画面が表示された。
『サイキックで人生を豊かに』
男性の声が響く。
「サイキック!?」
余りにも唐突な内容に目と耳を疑う。
「本日はデープカンパニー商品をお買い得頂いて誠にありがとうございます、では、サイコキネシスの使い方についてご説明させて頂きます。やり方は非常に簡単でシンプルです!」
外国人のイケメンが遠くにあるペットボトルを手に引き寄せる。
「このようにですね、念じるだけで物を動かせることが出来ます!」
「また……」
2人の少年が手を出して、空中でボールを受け止めては離すのを繰り返している映像が流れる。
「こちらの様に、遊ぶことも出来ます! 他にも仕事などにも生かすことができるのでキャリアアップにも繋がるかもしれません!」
「注意点としては……」
「!?」
背後から激しい打撃音と共に何かしらの部品が落ちる音が響く。
そうでした、こんなの聞いている場合ではありません! 何か、無いか探さないと……
「人に向けて撃ってはいけません。最悪死亡事故につながるケースもありますので!」
「死亡事故……」
サイコキネシスによって放たれたボールが、窓ガラスを突き破っている映像が流れている。
「また、能力の使い過ぎによって倒れる場合もありますので、適度な栄養摂取を心がけてください。では、私からの説明は以上ですので、赤色のボタンを押してください。押した時点で契約書に同意したと見なしますので」
長い注意事項が書いてある映像が映ると同時に装置から赤いボタンが出て来る。
もしかしたら、私もサイコキネシスを使えるのでしょうか!?
迷いなく赤いボタンを押す。
装置の上の丸い球体が割れて、手の形をした窪みが現れる。
これで映像みたいに攻撃できるかもしれません! やるしかありません!
好奇心もあったが、それ以上に、それに掛けるしかない。息の詰まる思いで、迷いなく、そこに右手を置く。
「!?」
突然、装置から出てきた器具で右手を拘束され、細長い線虫の様な黒い物が奇怪な動きをしながら数えきれないほど現れる。
「ッ!!!」
見ているだけで、全身の産毛が逆立をする。
拘束具を外そうとするが外れない。その間に、それらは、右手の皮膚を突き破って侵入する。
「ヒッ!!?」
不思議と痛みは全くないが、大量のナメクジが指先から腕に向かって進んでいく様な感覚だ。
気が狂いそうで、悲鳴を上げる。
不快感は腕から上半身、首……顔……そして、脳に侵攻……
フワフワ脳が浮遊している……
黒い世界で、蜘蛛と人間の目を合成したような四足の化け物が、手を出していないのに、岩を投げ飛ばしている……
感心しながら近づくと、中央の突起物から赤い錆びがまだら上に付着している剣が付いてある事にも気が付く。
ここは陶器ではないんですね。そうでした、もしかしたらスキャートフォンで何かわかるかもしれませんね。
スキャートフォンを操作しながらドア枠を通り抜けた瞬間、
「!?」
背後から叩きつけられる様な音が響いて、ビクッと飛び跳ねてしまう。
直ぐに振り返ると、私が通ったドア枠に薄いガラスの様なものがあった。下の部分から亀裂が走っている。
「嘘!?」
背筋が凍る思いで、ガラスの様な物を激しく叩くが、手が痛くなるだけだ。強化ガラスの様で割るのは無理があることが嫌でも分かる。
「どうした!?」
フロストとスノーが近づく。
「分かりません!」
周囲を見ると、ドアの近くに青いボタンに『オープン』と英語で書かれてある文字が見える。
直ぐにそれを何回も押す。駆動音は響くが上がらない。
『クローズ』と書かれてある青いボタンも押してみるが変わらない。
「最悪です! 完全に壊れているようです!」
恐らくですが、通った瞬間にドアが壊れて落ちてきたのでしょう!
「駄目だ! 硬い!」
拳銃のマガジン部分(銃底)で叩くが、傷すらも生えない。
「ワンワン!」
剣を加えて叩きつけるが結果は同じだった。
「本当に最悪です……!」
自分の運の悪さの余り、怒りがこみ上がる。
「後ろ! 後ろ!!!」
突然、叫び声に近い声を上げる。
「えっ!?」
直ぐに後ろを振り向く。
先ほど見た陶器物が剣を振り上げているのが見える。
「!!?」
本能的に体を逸らした同時に、剣が降り落されて、床を削った。
今までにない死を実感して、全身から脂汗が滲み出て、心臓が飛び出しそうになる。
陶器物は地面から数センチ程、浮遊しながら体を私の方に向けている最中だ。
鬼気迫る思いがパニックする脳に鞭打つ。全力で逃げろと。
「!!」
おぼつかない体で、床に手を付き、起き上がりながら全速力で走る。
「クッソ!」
背後からフロストの悪態と銃声が響くが結果を確認する余裕がない。
廊下を進んでいると、下に続く階段が見える。
無音な為、どれぐらい接近してきているのか分からない。しかし、今にも追いつかれそうな予感で、恐怖が背中を這いずり回る。
一瞬だけ振り返る。
「!?」
増えている!?
先ほどの陶器物の数が増えていたのだ。どれも無音で接近してきている。
「!!」
直ぐに階段を下る。
下り終えると、左右に通路に分かれているが、
右側にいる複数体の陶器物が私の存在に気が付いたかのように、浮遊し始めて向きを変える。
選択肢は必然的に左になる。
肺が縮小しているかのように息苦しく、既に息は上がっているが、緩めるわけにはいかない。自分に鞭を打って足を動かす。
「!!?」
前の方からも複数の陶器物が迫ってきているのが見える。
ま、前からも……!?
後ろを振り向くが、陶器物は向かってきている。
真っ先に目についた、適当な近くの部屋に逃げ込む。
ドアを閉じようとするがドアが見当たらない。
大勢の陶器物が目の前まで迫りくる。
走馬灯が見えかけたが、『非常用施錠』と書いてある赤いボタンをなんとか発見する。
「!」
直ぐにそれを力強く押す。
瞬間、シャッターが落ちるようにドアが勢いよく閉まった。
「……!」
激しく脈打つ胸に手を当てる。
助かったはずなのに、全く生きている実感がない。
震える手で、自分の体を触る。触った感覚ある。痛みも怪我もない。
ようやく生きていることが実感できる。
息を吐いて、顔中の汗を拭う。
た、助かった……
ようやく落ち着いてきた瞬間、
「!?」
ドアの外から激しい打撃音が響き、ドアが凹む。
このままだと突破される。再び心拍数が激しく上がる。
長くはもちそうにないです! こんな時、スノーがいてくれたら……いや、きっと来てくれるはずです! それまで耐えられるか……!
激しい打撃音と共に、また変形する。
耐えられる気がしません! な、何かないのでしょうか!?
焦燥感に駆られながら部屋中を見渡す。
部屋には本棚やホワイトボードやベッドなど、ボロボロで風化している物がある。
他には小さな球体が半分埋まっている様な何かの装置が見える。
これは、何かできないでしょうか!?
近づくと、何もしていないのに、音声と共に空中に画面が表示された。
『サイキックで人生を豊かに』
男性の声が響く。
「サイキック!?」
余りにも唐突な内容に目と耳を疑う。
「本日はデープカンパニー商品をお買い得頂いて誠にありがとうございます、では、サイコキネシスの使い方についてご説明させて頂きます。やり方は非常に簡単でシンプルです!」
外国人のイケメンが遠くにあるペットボトルを手に引き寄せる。
「このようにですね、念じるだけで物を動かせることが出来ます!」
「また……」
2人の少年が手を出して、空中でボールを受け止めては離すのを繰り返している映像が流れる。
「こちらの様に、遊ぶことも出来ます! 他にも仕事などにも生かすことができるのでキャリアアップにも繋がるかもしれません!」
「注意点としては……」
「!?」
背後から激しい打撃音と共に何かしらの部品が落ちる音が響く。
そうでした、こんなの聞いている場合ではありません! 何か、無いか探さないと……
「人に向けて撃ってはいけません。最悪死亡事故につながるケースもありますので!」
「死亡事故……」
サイコキネシスによって放たれたボールが、窓ガラスを突き破っている映像が流れている。
「また、能力の使い過ぎによって倒れる場合もありますので、適度な栄養摂取を心がけてください。では、私からの説明は以上ですので、赤色のボタンを押してください。押した時点で契約書に同意したと見なしますので」
長い注意事項が書いてある映像が映ると同時に装置から赤いボタンが出て来る。
もしかしたら、私もサイコキネシスを使えるのでしょうか!?
迷いなく赤いボタンを押す。
装置の上の丸い球体が割れて、手の形をした窪みが現れる。
これで映像みたいに攻撃できるかもしれません! やるしかありません!
好奇心もあったが、それ以上に、それに掛けるしかない。息の詰まる思いで、迷いなく、そこに右手を置く。
「!?」
突然、装置から出てきた器具で右手を拘束され、細長い線虫の様な黒い物が奇怪な動きをしながら数えきれないほど現れる。
「ッ!!!」
見ているだけで、全身の産毛が逆立をする。
拘束具を外そうとするが外れない。その間に、それらは、右手の皮膚を突き破って侵入する。
「ヒッ!!?」
不思議と痛みは全くないが、大量のナメクジが指先から腕に向かって進んでいく様な感覚だ。
気が狂いそうで、悲鳴を上げる。
不快感は腕から上半身、首……顔……そして、脳に侵攻……
フワフワ脳が浮遊している……
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