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4 馬車でスッキリです
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朝、王立魔導学院に向かう私には、王子の送迎がついています。
これは建国の王であるジェラルド一世が始めたことで、伝統的に婚約者の送迎は王子の役目です。
「では、行って参ります」
「お気をつけていってらっしゃいませ」
私の見送りはいつもエミリー一人。
馬車から降りてきた殿下は、不快そうに溜息をつきました。
「一応、王子の迎えなんだがな。対応はメイド一人で十分というわけか」
「父が申し訳ありません」
「謝るのはお前も同じだろう。お前が優秀な婚約者なら、当主も喜んで送り出すだろうからな」
「……仰る通りですね」
『よく回る舌だな。ナイフで千切ってやろうか』
「ん……!?」
殿下が周囲を見てます。
何か気になったんですかね?
「あの、どうかされましたか?」
「いや、気のせいだろう。一瞬、空耳が聞こえた気がしてな。高度なスキルを持つ暗殺者は対象にのみ音が届くよう死の告知をするそうだが、まさかな」
「王子殿下、ご安心ください。王都の警備は万全ですから。……ですが、あまり婚約者を悪しざまに言われると藪から蛇が飛び出してくるかもしれません。学園では足下をすくわれぬようどうかお気をつけください」
「その声……。いや、気のせいだろう」
冷や汗をかいた王子が私をエスコートして馬車に戻ります。
「では行ってきますね!」
「お気をつけていってらっしゃいませ」
エミリーに見送られて馬車が出発します。
振り返るとエミリーの姿はもう消えてしまってます。
いつもどうやってるのか気になるけど、教えてくれたことはありません。
エミリーったら学園での私の過ごし方を全部把握していたりするし、不思議なメイドです。リアにとっては信頼できる姉でもあるんですけどね?
「……ふぅ。あと何度お前を学園に送り届ければいいのだろうな。下らん慣習だ」
「殿下、そちらに行ってもよろしいですか?」
「ん? こないだのように媚びてきても無駄だぞ。前回は不意を打たれたが、二度目はないと思え」
「少しお話がしたいだけなのです」
「……まあいい。許す」
私は殿下の隣に座ると、御者の声が届かぬよう小さな窓を閉めてカーテンをしました。
「おい、何をしてる!」
「そんなに警戒なさらないでください。私はただ、こないだの殿下がどう感じたかを聞きたいだけなのです」
「なんだと!?」
殿下の顔が真っ赤になっている。
「私、殿方には尽くしたいと思ってますの。もし殿下が苦しまれていることがあるなら、いつでも、どこでも、奉仕してさしあげます」
「何を言って……」
「ただ、その為にはどこをどのようにして欲しいか、殿下の口から聞く必要があります。私、馬鹿なので教えていただけませんか?」
殿下は耳まで真っ赤にしてます。
今の台詞はエミリーが教えてくれた殺し文句で、私は今日この時の為に台詞を何千回も頭のなかで繰り返していました。今、噛まずに伝えられた自分を、私は褒めてあげたいです!
「お前に伝えることなど何もない! あの日は、不意打ちをくらって身体を許してしまっただけだ」
む……。殿下はガードが堅いですね。
「でも、身体は素直に喜んでましたよね?」
「ただの生理現象だ。別にお前が相手だったから興奮したわけではない」
「涎まで垂らしていたのに?」
「俺を侮辱するつもりか……!」
プライドの高い殿下が私を睨みつけます。
「何を努力したかと思えば下らん。お前の努力など無意味だ。無価値だ。二度と俺の身体に触れるな!」
「そう……ですか」
私の努力は、無意味だった。
殿下の言い分はよく理解しました。
殿下の理性は、そう考えているんですね?
私は殿下に不意打ちでキスをしました。
前回のような戯れではなく、舌を濃密に絡めた本気のやつです!
「……?」
殿下の思考は真っ白になっていました。
理屈では分かっていても、身体は正直なものです。
エミリーからは、こういう時は勢いで押し切れと言われています。
論理的に考えられなくなるくらい攻め立てて、主導権を奪い取るのです。
チュパチュパと唇を吸っていると、いつの間にか殿下は私の背中に腕を回して逃げられないようにしていました。私は空いた手で殿下のアソコをズボンと下着から解放して、楽にしてさしあげます。
そして、キスを続けたままこすってさしあげました。
「うあああ……」
「ん……好き。好きです殿下。愛してます」
「俺は……こんな女に……」
「負けていいんですよ? パンパンになったアソコからビュービュー吐き出して気持ちよくなりましょう? ん……ちゅ……」
「こするなぁぁぁ!」
馬車を汚さないようハンカチで覆ってさしあげます。
「準備は整いました。リアの手でいってください。ザコ殿下……」
「うああぁぁぁぁ!!!???」
殿下の耳を舐めた瞬間、彼は腰をガクガク言わせて達しました。
ハンカチが生臭くなりましたが、これはあとで処分しなくちゃですね。
余韻に浸る殿下にぴったり寄り添います。
「私を捨てたら、他の殿方に奉仕をしないといけませんね」
「くっ……」
「今なら私の口も手も、まだ使っていないところも殿下のものです。もし私と婚約破棄なさる時は、誰にあてがうつもりなのか教えてくださいね?」
殿下が所有権を主張するように、私の肩を強く抱きます。
ふっふっふ。順調に落ちてますねぇ。
私の努力を無駄と断じたのは殿下なので、まだまだたっぷり調教させていただきますね?
これは建国の王であるジェラルド一世が始めたことで、伝統的に婚約者の送迎は王子の役目です。
「では、行って参ります」
「お気をつけていってらっしゃいませ」
私の見送りはいつもエミリー一人。
馬車から降りてきた殿下は、不快そうに溜息をつきました。
「一応、王子の迎えなんだがな。対応はメイド一人で十分というわけか」
「父が申し訳ありません」
「謝るのはお前も同じだろう。お前が優秀な婚約者なら、当主も喜んで送り出すだろうからな」
「……仰る通りですね」
『よく回る舌だな。ナイフで千切ってやろうか』
「ん……!?」
殿下が周囲を見てます。
何か気になったんですかね?
「あの、どうかされましたか?」
「いや、気のせいだろう。一瞬、空耳が聞こえた気がしてな。高度なスキルを持つ暗殺者は対象にのみ音が届くよう死の告知をするそうだが、まさかな」
「王子殿下、ご安心ください。王都の警備は万全ですから。……ですが、あまり婚約者を悪しざまに言われると藪から蛇が飛び出してくるかもしれません。学園では足下をすくわれぬようどうかお気をつけください」
「その声……。いや、気のせいだろう」
冷や汗をかいた王子が私をエスコートして馬車に戻ります。
「では行ってきますね!」
「お気をつけていってらっしゃいませ」
エミリーに見送られて馬車が出発します。
振り返るとエミリーの姿はもう消えてしまってます。
いつもどうやってるのか気になるけど、教えてくれたことはありません。
エミリーったら学園での私の過ごし方を全部把握していたりするし、不思議なメイドです。リアにとっては信頼できる姉でもあるんですけどね?
「……ふぅ。あと何度お前を学園に送り届ければいいのだろうな。下らん慣習だ」
「殿下、そちらに行ってもよろしいですか?」
「ん? こないだのように媚びてきても無駄だぞ。前回は不意を打たれたが、二度目はないと思え」
「少しお話がしたいだけなのです」
「……まあいい。許す」
私は殿下の隣に座ると、御者の声が届かぬよう小さな窓を閉めてカーテンをしました。
「おい、何をしてる!」
「そんなに警戒なさらないでください。私はただ、こないだの殿下がどう感じたかを聞きたいだけなのです」
「なんだと!?」
殿下の顔が真っ赤になっている。
「私、殿方には尽くしたいと思ってますの。もし殿下が苦しまれていることがあるなら、いつでも、どこでも、奉仕してさしあげます」
「何を言って……」
「ただ、その為にはどこをどのようにして欲しいか、殿下の口から聞く必要があります。私、馬鹿なので教えていただけませんか?」
殿下は耳まで真っ赤にしてます。
今の台詞はエミリーが教えてくれた殺し文句で、私は今日この時の為に台詞を何千回も頭のなかで繰り返していました。今、噛まずに伝えられた自分を、私は褒めてあげたいです!
「お前に伝えることなど何もない! あの日は、不意打ちをくらって身体を許してしまっただけだ」
む……。殿下はガードが堅いですね。
「でも、身体は素直に喜んでましたよね?」
「ただの生理現象だ。別にお前が相手だったから興奮したわけではない」
「涎まで垂らしていたのに?」
「俺を侮辱するつもりか……!」
プライドの高い殿下が私を睨みつけます。
「何を努力したかと思えば下らん。お前の努力など無意味だ。無価値だ。二度と俺の身体に触れるな!」
「そう……ですか」
私の努力は、無意味だった。
殿下の言い分はよく理解しました。
殿下の理性は、そう考えているんですね?
私は殿下に不意打ちでキスをしました。
前回のような戯れではなく、舌を濃密に絡めた本気のやつです!
「……?」
殿下の思考は真っ白になっていました。
理屈では分かっていても、身体は正直なものです。
エミリーからは、こういう時は勢いで押し切れと言われています。
論理的に考えられなくなるくらい攻め立てて、主導権を奪い取るのです。
チュパチュパと唇を吸っていると、いつの間にか殿下は私の背中に腕を回して逃げられないようにしていました。私は空いた手で殿下のアソコをズボンと下着から解放して、楽にしてさしあげます。
そして、キスを続けたままこすってさしあげました。
「うあああ……」
「ん……好き。好きです殿下。愛してます」
「俺は……こんな女に……」
「負けていいんですよ? パンパンになったアソコからビュービュー吐き出して気持ちよくなりましょう? ん……ちゅ……」
「こするなぁぁぁ!」
馬車を汚さないようハンカチで覆ってさしあげます。
「準備は整いました。リアの手でいってください。ザコ殿下……」
「うああぁぁぁぁ!!!???」
殿下の耳を舐めた瞬間、彼は腰をガクガク言わせて達しました。
ハンカチが生臭くなりましたが、これはあとで処分しなくちゃですね。
余韻に浸る殿下にぴったり寄り添います。
「私を捨てたら、他の殿方に奉仕をしないといけませんね」
「くっ……」
「今なら私の口も手も、まだ使っていないところも殿下のものです。もし私と婚約破棄なさる時は、誰にあてがうつもりなのか教えてくださいね?」
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