23 / 38
終幕※キョウヤ視点
しおりを挟む
「私も同じように強姦するのですか」
「どうかな。国王の対応次第だ」
「あなたは最低のゲスです……」
「その最低なゲスがお前の未来の夫だ」
エリクは気安く近づいて、ララ・クヴルールの肩を抱いた。
瞬間、血液が沸騰したような感覚に襲われた。
(あいつ……っ!)
「さて、憐れなミシェル・クヴルール。先ほどのショーで俺が本気だというのは伝わってくれたかな? 娘を穢されたくなければ、要求通り妻に手紙を出した者達をこの場に呼んで欲しい。手紙を受けたのは、アリア、アルメル、イネス、ネリー、ドロテ、エリーヌ、ソフィ、ポーラ、リゼット、ルネ、ステラの11人だ」
「……すぐに連れてこよう」
「陛下、それはなりません。近衛騎士の士気が……」
「ならば貴様がその障壁を叩き割って姫を救出してみせろ! 勇者も無力! 宮廷魔術師を全員集めたとて突破できるかどうか……! 他に方法はない。すぐに連れてこい。元はと言えば職務を放棄し他人様の妻に懸想したのが悪い。無能な騎士は殺せ。首を晒してやれ。そうすれば娘は許してもらえるかもしれない」
エリクは焦らすようにララ殿下の肩を抱いている。
腕をさすったり胸元を覗いたりやりたい放題だ……。
永劫にも等しい数刻の後、手首を後ろ手で縛られた騎士達が入ってきた。
「エリク殿、件の騎士達を連れてきた」
「やればできるじゃないか。これは感謝の証だ」
エリクは結界を解き、姫殿下を解放した。
ララが父親の元に走り、2人はかたく抱擁した。
エリクはいかなる魔法を使ったのか、騎士達の拘束を一瞬で解いてしまった。
「さて、貴様達か。俺の愛する妻達に手紙を送りつけたのは」
「魔が差してしまったのだ! どうかお許しいただきたい!」
「俺の妻は皆美しいから選び放題だったろ。お前は誰を選んだんだ?」
「俺はイネス嬢を……。いつも優しい笑顔で、女神だと思った。気持ちを抑えられず……」
「そうかそうか。で、ルネを選んだのは誰だ」
「私です」
陰気な男が手を挙げた。
「よくあの引きこもりを見つけたな」
「……買い出しに出かけていました」
「ルネも綺麗だよな。胸もでかいし色気がある。褐色は好きか?」
「……好きです」
「分かった。俺も気持ちは分かる。ドロテを選んだ勇気ある騎士は誰だ?」
若い騎士が手を挙げた。
「可愛いよな」
「は、はい」
「アメリー、ニナ、ロゼール、シルヴィ。迷ったんじゃないか?」
「はい……。かなり迷いました。さすがに全員は不味いと思い、最後はくじ引きで絞りました」
「アリアは誰だ」
「はい! 俺です!」
軽薄そうな騎士が手を挙げる。
「どうしてアリアにしたんだ?」
「綺麗でクールだからです。あの無表情にどうしてか惹かれちまってですね」
「喘ぐと凄いぞ」
「はは……。羨ましいっす」
「アルメルは誰だ」
「はいっ」
「深窓の令嬢は好きか」
「はい、好きです!」
エリクは騎士達を責める気がないようだった。
ただ一人ずつ、聞いていっている。
「ネリーを選んだのは?」
「私ですね。黒髪が非常によくて。メイド服も似合ってて、美人で好きだなと……」
「エリーヌ、ソフィ、ポーラ、リゼット。順番に聞こう」
「私はエリーヌ嬢の仕事に真摯なところが……。他の令嬢と違っていいなと感じました」
「僕はソフィ様の穢れ無き笑顔が……」
「ポーラ嬢は健康的な笑顔と、病んだようなヤバい目つきに興味を引かれました」
「リゼット嬢は笑顔が多くて、見ていると穏やかな気持ちになれます」
エリクは否定もせず頷いている。
「最後にステラも聞いておくか」
「とんでもない美少女なのに、鎖で繋がれて歩いてたりしてて、俺もペットにしたいなと……」
「素直に吐き出してくれてありがとう。お前ら、千里眼で覗き見は楽しかったか? 裸やセックスも覗こうとしてたのか? 見たんだよな?」
エリクの告発に騎士達は言葉を詰まらせる。その反応が答えだった。
「お前らが弱すぎて俺の危険感知に引っ掛からないのは盲点だった。今後は警備を強化するとしよう」
エリクは大きく伸びをした。
「もう死んでいいぞ」
「はい?」
精鋭だった近衛騎士達の頭が一斉に炸裂した……。
あまりに……。あんまりだ……。
今の時間は何だったんだ?
エリクの思考回路は誰にも理解できない。
「姫殿下も返してもらおうか」
エリクが指を弾く。一瞬で彼の腕の中に移動させられた。
「話が違うぞエリク!」
国王が吼える。
返事もせずにエリクは、姫にキスをした。
「……っ!」
「可愛いな」
パン! と、エリクは頬を打たれた。
「人の命を、尊厳を無視するあなたは悪魔です!」
「分かってもらえないか。パラライズ」
「……っ」
「娘を取り戻せ! 特攻しろ! やれ! やってしまえ!」
陛下に従い、無駄だと知りつつ騎士達が動く。
エリクの指先が光ったと思うと、僕とツルギさんは倒れていた。障壁に向かおうとしていた騎士達も倒れ、動けるのは傍観していた国王と年老いた重鎮達、そして裏切って動かなかったユイカだけだ。
撃ち抜かれた脚は動かず、放置すれば出血多量で死にそうだ……。
エリクは片手で姫殿下を支え、もう片方の手でドレスの下腹部に穴を空けた。
そして……奴は空いた手を突っ込んで姫様の恥部を弄り始めた。
抵抗できない姫は涙を流したままされるがままになってる。
「安心しろ。誰にも見えてない……。あったかいな。姫の中は……」
「や……め……」
「ほら、イケよ」
「あ~~~……あ~~~」
だらしなく喘ぎながら、姫は潮吹きした。
「我慢できないのか? だったら相手をしてやるしかないな」
エリクが姫を柱の陰に連れ込む。
「やめろエリク! 貴様……! 許さんぞ!」
パンパンパンパン……。
行為の音が始まった。
「あ~~……ぅあ~~~~」
「ほら、もっとちゃんと喘げよ。お父様にもしっかり聴こえるようにな」
「お゛っ゛お゛っ゛お゛っ゛お゛っ゛」
「耳を塞げ……。耳を塞ぐんだ!」
国王が叫び、負傷した騎士達がノロノロとした動きで自分の耳を塞ぎ始める。
だが、どんなに耳を塞いでも、姫の喘ぎ声が聞こえてしまっていた。
柱が邪魔で見えずとも、姫の痴態が分かってしまう。
「あーイク。姫でイクわ……」
「オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛ッ゛!?」
一際デカい声で姫が達した……。
スッキリしたエリクは、道具のように脱力した姫を小脇に抱えて戻ってきた。
「俺は用事ができた。領地に帰るが、邪魔されないよう結界を張っておくから軍を動かしても無駄だぞ。じゃあな」
「待て……! 何でも渡すから姫を――」
交渉の余地すらなかった。
誰も使えない転移魔法を自在に操り、エリクは消失した。
エリクの脅威は去ったのだ……。
僕達の心に無力感を残したまま。
「どうかな。国王の対応次第だ」
「あなたは最低のゲスです……」
「その最低なゲスがお前の未来の夫だ」
エリクは気安く近づいて、ララ・クヴルールの肩を抱いた。
瞬間、血液が沸騰したような感覚に襲われた。
(あいつ……っ!)
「さて、憐れなミシェル・クヴルール。先ほどのショーで俺が本気だというのは伝わってくれたかな? 娘を穢されたくなければ、要求通り妻に手紙を出した者達をこの場に呼んで欲しい。手紙を受けたのは、アリア、アルメル、イネス、ネリー、ドロテ、エリーヌ、ソフィ、ポーラ、リゼット、ルネ、ステラの11人だ」
「……すぐに連れてこよう」
「陛下、それはなりません。近衛騎士の士気が……」
「ならば貴様がその障壁を叩き割って姫を救出してみせろ! 勇者も無力! 宮廷魔術師を全員集めたとて突破できるかどうか……! 他に方法はない。すぐに連れてこい。元はと言えば職務を放棄し他人様の妻に懸想したのが悪い。無能な騎士は殺せ。首を晒してやれ。そうすれば娘は許してもらえるかもしれない」
エリクは焦らすようにララ殿下の肩を抱いている。
腕をさすったり胸元を覗いたりやりたい放題だ……。
永劫にも等しい数刻の後、手首を後ろ手で縛られた騎士達が入ってきた。
「エリク殿、件の騎士達を連れてきた」
「やればできるじゃないか。これは感謝の証だ」
エリクは結界を解き、姫殿下を解放した。
ララが父親の元に走り、2人はかたく抱擁した。
エリクはいかなる魔法を使ったのか、騎士達の拘束を一瞬で解いてしまった。
「さて、貴様達か。俺の愛する妻達に手紙を送りつけたのは」
「魔が差してしまったのだ! どうかお許しいただきたい!」
「俺の妻は皆美しいから選び放題だったろ。お前は誰を選んだんだ?」
「俺はイネス嬢を……。いつも優しい笑顔で、女神だと思った。気持ちを抑えられず……」
「そうかそうか。で、ルネを選んだのは誰だ」
「私です」
陰気な男が手を挙げた。
「よくあの引きこもりを見つけたな」
「……買い出しに出かけていました」
「ルネも綺麗だよな。胸もでかいし色気がある。褐色は好きか?」
「……好きです」
「分かった。俺も気持ちは分かる。ドロテを選んだ勇気ある騎士は誰だ?」
若い騎士が手を挙げた。
「可愛いよな」
「は、はい」
「アメリー、ニナ、ロゼール、シルヴィ。迷ったんじゃないか?」
「はい……。かなり迷いました。さすがに全員は不味いと思い、最後はくじ引きで絞りました」
「アリアは誰だ」
「はい! 俺です!」
軽薄そうな騎士が手を挙げる。
「どうしてアリアにしたんだ?」
「綺麗でクールだからです。あの無表情にどうしてか惹かれちまってですね」
「喘ぐと凄いぞ」
「はは……。羨ましいっす」
「アルメルは誰だ」
「はいっ」
「深窓の令嬢は好きか」
「はい、好きです!」
エリクは騎士達を責める気がないようだった。
ただ一人ずつ、聞いていっている。
「ネリーを選んだのは?」
「私ですね。黒髪が非常によくて。メイド服も似合ってて、美人で好きだなと……」
「エリーヌ、ソフィ、ポーラ、リゼット。順番に聞こう」
「私はエリーヌ嬢の仕事に真摯なところが……。他の令嬢と違っていいなと感じました」
「僕はソフィ様の穢れ無き笑顔が……」
「ポーラ嬢は健康的な笑顔と、病んだようなヤバい目つきに興味を引かれました」
「リゼット嬢は笑顔が多くて、見ていると穏やかな気持ちになれます」
エリクは否定もせず頷いている。
「最後にステラも聞いておくか」
「とんでもない美少女なのに、鎖で繋がれて歩いてたりしてて、俺もペットにしたいなと……」
「素直に吐き出してくれてありがとう。お前ら、千里眼で覗き見は楽しかったか? 裸やセックスも覗こうとしてたのか? 見たんだよな?」
エリクの告発に騎士達は言葉を詰まらせる。その反応が答えだった。
「お前らが弱すぎて俺の危険感知に引っ掛からないのは盲点だった。今後は警備を強化するとしよう」
エリクは大きく伸びをした。
「もう死んでいいぞ」
「はい?」
精鋭だった近衛騎士達の頭が一斉に炸裂した……。
あまりに……。あんまりだ……。
今の時間は何だったんだ?
エリクの思考回路は誰にも理解できない。
「姫殿下も返してもらおうか」
エリクが指を弾く。一瞬で彼の腕の中に移動させられた。
「話が違うぞエリク!」
国王が吼える。
返事もせずにエリクは、姫にキスをした。
「……っ!」
「可愛いな」
パン! と、エリクは頬を打たれた。
「人の命を、尊厳を無視するあなたは悪魔です!」
「分かってもらえないか。パラライズ」
「……っ」
「娘を取り戻せ! 特攻しろ! やれ! やってしまえ!」
陛下に従い、無駄だと知りつつ騎士達が動く。
エリクの指先が光ったと思うと、僕とツルギさんは倒れていた。障壁に向かおうとしていた騎士達も倒れ、動けるのは傍観していた国王と年老いた重鎮達、そして裏切って動かなかったユイカだけだ。
撃ち抜かれた脚は動かず、放置すれば出血多量で死にそうだ……。
エリクは片手で姫殿下を支え、もう片方の手でドレスの下腹部に穴を空けた。
そして……奴は空いた手を突っ込んで姫様の恥部を弄り始めた。
抵抗できない姫は涙を流したままされるがままになってる。
「安心しろ。誰にも見えてない……。あったかいな。姫の中は……」
「や……め……」
「ほら、イケよ」
「あ~~~……あ~~~」
だらしなく喘ぎながら、姫は潮吹きした。
「我慢できないのか? だったら相手をしてやるしかないな」
エリクが姫を柱の陰に連れ込む。
「やめろエリク! 貴様……! 許さんぞ!」
パンパンパンパン……。
行為の音が始まった。
「あ~~……ぅあ~~~~」
「ほら、もっとちゃんと喘げよ。お父様にもしっかり聴こえるようにな」
「お゛っ゛お゛っ゛お゛っ゛お゛っ゛」
「耳を塞げ……。耳を塞ぐんだ!」
国王が叫び、負傷した騎士達がノロノロとした動きで自分の耳を塞ぎ始める。
だが、どんなに耳を塞いでも、姫の喘ぎ声が聞こえてしまっていた。
柱が邪魔で見えずとも、姫の痴態が分かってしまう。
「あーイク。姫でイクわ……」
「オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛ッ゛!?」
一際デカい声で姫が達した……。
スッキリしたエリクは、道具のように脱力した姫を小脇に抱えて戻ってきた。
「俺は用事ができた。領地に帰るが、邪魔されないよう結界を張っておくから軍を動かしても無駄だぞ。じゃあな」
「待て……! 何でも渡すから姫を――」
交渉の余地すらなかった。
誰も使えない転移魔法を自在に操り、エリクは消失した。
エリクの脅威は去ったのだ……。
僕達の心に無力感を残したまま。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
799
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる