異世界に移住することになったので、異世界のルールについて学ぶことになりました!

心太黒蜜きな粉味

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グランエアド王国編

異世界ルール まとめ5

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 《これまでに学んだ異世界のルールを、各国の王様が解説してくれました》


 ◯ 紋章システムは、仕事の成果や情報を公開することができます

 〈セシル〉
 紋章システムは、物を出すだけの道具ではない。情報の出し入れも可能じゃ。
 おばあちゃんの知恵袋的な情報もたくさん公開されておる。
 困った時は先人の知恵に学ぶ!
 この言葉通り、エレメンテの人々は、何か困ったことがあると紋章システムで情報を探すことからはじめる。それで解決するなら、その方が早くていいじゃろう?便利な道具はそのためにあるのだ!
 そして知識も使われるためにある。悩まないと人は成長できないと思っている者もいるかもしれないが、今ある知識を情報として仕入れてから悩むことが正解じゃと、我は思っておる。自分が考えている悩みの多くは、誰かの悩みと同じだ。ものすごく時間をかけて考えた悩みが、ネット検索したら数秒で解決した、なんてこともあるだろう。情報は正しく使うことが重要じゃよ。

 古代から知識は特別なものとして、扱われていた。だから、アースでは学校で知識を学ぶのじゃよ。
 でもエレメンテには、紋章システムがある。知識は誰でもすぐに、手にはいる状態になったのでな。学ぶのではなく、その都度、パートナー精霊に聞くことが普通になったのじゃよ。

 知識については、マルクトール王国で詳しく教えてもらうと良いじゃろう。




 ◯紋章システムに公開する場合は、事実は実名で、創作はペンネームで、というルールがあります

 〈セシル〉
 事実で公開する場合は、それに責任を持たなくてはいけない。だから、実名で公開することになっておる。
 創作は限りなく自由でいてほしいから、ペンネームでも良いことにしたのじゃよ。その方が自由に表現できるからな。
 ただし、創作として公開されたものを現実と混同してはいけないということを試用期間に厳しく言われるぞ。純粋な者ほど、創作を現実だと思い込んでしまう恐れがあるからのぅ。

 そもそも、出来事を文章にした時点で事実とは言えない。書いた者の主観が入ってしまうからな。
 アースにはネットの記事を読んで、それを信じ込んでしまう人がいるらしいな。我には信じられないことじゃよ。

 今のアースでは、憶測に基づく意見を言う者も多いのぅ。
 特定の個人に対して、もし◯◯だったとしたら許せない、などの意見を公開する者がいるが、これは非常に危険だ。
 事実に基づかない意見はただの虚言じゃよ。ウソを拡散する者が多いと社会はどんどん混乱する。
 それを見る者がしっかり判断できる場合はいいが、いまのアースでは、まだまだ体制が整ってないと思うぞ。

 エレメンテのパートナー精霊のように注意してくれる存在がいれば、少しは変わるかもしれないがのぅ。




 ◯パートナー精霊には、記録機能があります

 〈セシル〉
 エレメンテでは、争い事は当人同士で解決するのが普通になっておる。そのための助けになるものが、この記録機能じゃ。
 言葉は話す本人の主観が出てしまうからな。同じ出来事でも、話す人によって内容が微妙に変化する。しかし、映像は事実だ。それを見ることで解決の助けにするのじゃ。

 例えば、我が実際に体験した事件の話をしようかのぅ。

 そう、あれは田中が管理人としてマンションに入居してきて、すぐくらいのことじゃった。

 ある日、我は珍しく学校へ行くことにした。

(学校は毎日行ってくださいよ!タクミ談)

 我は帰ってくるのをとても楽しみにしていた。帰ってきたらデザートを食べていいですよと千代が言ってくれたからじゃ。
 学校に行く前にタクミに会った我は、「冷蔵庫のデザートは我のだから、食べちゃダメだぞ」と言ってマンションを出た。ところが、帰ってきたら我のデザートが食べられていたのだ!
 目の前では、タクミが美味しそうにを食べている。
「田中!なぜ我のデザートを食べておるのじゃ!」
「えっ?デザートってのことですか?冷蔵庫には、ケーキとかフルーツとかいっぱい入ってましたよ。」
「我のデザートは、いまお主が食べているそれじゃ!言っておいたのに!」
「えっ?そんなの聞いてないですよ。」
「いや、言った!食べちゃダメって言った!」
「えっ?これのことだって、言ってないですよね?」
「言ったもん!言ったもん!」

 そこに、千代が現れる。
「はい、ケンカはやめてくださいね。映像見ますか?」
 タクミとセシルの朝の会話を見ていた千代の精霊が、映像を見せる。
『冷蔵庫のデザートは我のだから、食べちゃダメだぞ』
 セシルがタクミに、そう言っている映像だ。
「やっぱり!我、ちゃんと言った!」
 そう主張するセシルに、千代が呆れたような顔をする。
「セシルさま。何を食べていけないのか、はっきり言わないと相手には分かってもらえませんよ。」
「そうだよ。僕はデザートっていうから、てっきりケーキとかフルーツのことかと。」
「違うもん!デザートって言ったら、プッチンプ◯ンのことだもん!」

 こうして、事件は解決した。
 プッチンプ◯ンを食べられなかった我は、ひどく落ち込んだのだった。

(だから、これって僕は全然悪くないと思うんですけど!タクミ談)

 まぁ、映像は、こういう重大事件の解決にも役に立つという事例じゃ。
 分かってもらえたかのぅ。

 些細なことだと思う者もいるかもしれないが、こういう出来事が積み重なって不満となり、離婚する夫婦もいるらしいぞ!気をつけることじゃ!

 今の日本には、記録機能がある道具があふれておる。ボイスレコーダーなんかは、どんどん小型になっているし、スマホでも録音や録画が可能だ。

 これからは、学校や会社で問題が起こった時に、こっそり録音や録画する人も増えるかもしれないのぅ。

 人間の記憶なんてのは、とても曖昧なものだ。だから、言った言わないで争いが起きてしまう。
 事実を映像で残すことで、争いを回避できるならば、その方が良いと思うが、それはお互いが記録している場合にのみ有効じゃと我は思っておる。
 一方だけでは、改ざんされる恐れもあるしな。

 まぁ、エレメンテではパートナー精霊が記録しておるから、改ざんの恐れはない。それに、映像確認するまでモメることは滅多にないぞ。
 エレメンテの大人は、言葉や行動によって誤解が生じる可能性を知っているし、パートナー精霊が常に注意してくれるからな。

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