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監禁十日目

監禁十日目④ 痴女

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 服が引き裂かれた。露になった上半身を紅子はフェザータッチで触れてくる。しばらく乳首の周りをなぞる。くすぐったさに身体を悶えさせる。こうしてる間にも、和奏は苦しんでいる。だが、モニターは黒くなり、何も映っていない。

「妹様が気になりますか? 辛いでしょうね、お兄様がこうして快楽責めされている間に、妹様は辛く苦しい時間を過ごしている。
 お気づきかと思いますが、また貴方様がイクまで終わりませんよ」

 紅子は垂れ下がる涎を指で掬う。そしてその指で乳首を撫でた。生暖かい唾液が敏感になった乳首を刺激する。
 人生で乳首など、全く気にすることなんてなかった。しかし、監禁初日に紅子に刺激されて以来、優夜のそれはどんどん敏感さを増していく。

 こうしている間にも和奏は、と頭では理解していても、紅子の滑らかな刺激が、それを許してくれない。まるで、そう身体に仕込まれてしまったかのように。


 紅子は容赦なく優夜の乳首を弄ぶ。
「あぁ、ここ最近ずっと楽しんでたけど、やっぱり私ももっと気持ちよくさせていただきたくなるわ」
 紅子が椅子に手を掛けると、レバーのようなものを引いた。すると優夜の拘束された椅子は、まるで歯医者や美容室の椅子のように倒れていった。身体がほぼ真横になる。
「ほら、優夜様。こうすると貴方のモノがよく勃っているのが、よくわかりますわ」
 刺激され続けて、優夜のペニスは天井を向いていた。紅子が優夜の猿轡を外した。そして口に入れられた珠を吐き出した。ぜえぜえと息を切らしている内に、見上げた紅子の姿に驚く。

 紅子はスカートを捲し上げていた。そして、その下には何も履いていなかった。剃り上げられたかのように紅子は一切陰毛がなかった。その白い肌は艶やかに光っている。
「優夜様の反応が可笑しくて、私も興奮してしまいましたわ。確かめてみてください」

 そう言うと紅子は足を開き優夜の顔へ、濡れ始めた股関を押し付けた。

 ベチョっという音がした。紅子の愛液が優夜の鼻と口を濡らす。それから逃れたくて顔を動かすと「あぁ……!」と紅子は叫んだ。
「……気持ちいい! 優夜様! 気持ちいいです!……あぁ!」
 また紅子が叫んだ。押し付けられた女性器からは血のような臭いが微かにした。鼻と口が圧迫され、窒息しそうになる。
「いや! あぁ、気持ちいい……」
 紅子は一度腰を上げたが、またすぐに下げてきた。一瞬の間に反射的に息を吸い込む。
「あぁ……! 私も負けて……られません、わ」
 紅子はスウェットとパンツを一気に捲ると、優夜の勃起したペニスを前屈みになってしゃぶり始めた。ジュボっ、ジュボっというように音を立てて。

 まるでペニスごと精液を絞り取ろうかとするかのように、かつて感じたことのない気持ち良さだった。吸い付くような唇に挟まれ、そこで踊る舌が、的確に亀頭や裏筋を刺激する。ヤバい、このままじゃイッてしまう。いや、イカなければ、和奏は、解放されない。

 紅子はさらに、片手で身体を支え、自由になった手で優夜の乳首を触ってきた。

 こんな、端から見れば普通の少女が、なぜこんな……
 優夜は呆気なく絶頂を迎えていた。このままイッテしまえ、そうすれば。そう思った時に、紅子はそれまで力強く動かしていた口を離した。
「はぁはぁ。楽しい。今イキそうでしたか……? まだ終わらせませんよ」

 寸止めされたもどかしさ。それは射精できないことよりも、その間も和奏は苦しんでいるということへの負い目であった。
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