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監禁十日目
監禁十日目⑤ 生殖
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早く楽になりたい。早く楽にしてやりたい。早く、早く、早く。楽に……
紅子は再び、優夜の乳首を舐め、反対側を指で撫で始めた。脳から快楽の何かが分泌されたかのように、頭が真っ白になっていく。何も考えられない。
顔を上げた紅子の頬は紅潮していた。
「もう……ダメ。我慢できない」
そう言うと、優夜に股がり、優夜のペニスを自分へと挿入した。
コンドームも、愛もないセックス。それは優夜にとって初めてのことであった。それがまさかこんな地下室に監禁され、見知らぬ痴女の女にレイプ紛いにやられることになるなんて……
「ああん! 気持ちいい!」
先程より強く、高く、紅子の声が部屋に木霊した。紅子は騎乗位の姿勢で、動けない優夜の代わりに腰を動かし続けた。
頭の中が白く染まっていく。まるで、雪が降り積もり、全てを覆い隠してしまうように。紅子が支える手の片方を優夜の首に当て、力を入れた。
「ああ! ああんっ!」
紅子は我を忘れたように叫び続けている。そして、支えてた手を片方放し、その手を優夜の首に当てた。そこに力が入る。
気道が塞がれ、無意識に身体に力が入る。逃れようと暴れると、紅子の喘ぎ声は更に強まった。
「なんて、気持ちいいんでしょう」
次第に薄くなる脳の酸素。頭の中は更に白く、ただ白くなっていく。もうダメだ。
染まる白。そして、はぁはぁと息を切らしながら、二人は、その動きを止めた。心臓と、優夜のペニスだけが脈を打っていた。紅子は精子を絞り出すように、射精してからも腰を動かした。
──イッてしまった。しかも、生で……
次第に晴れてきた思考。その雪融け水はパニックに近い感情の洪水となって優夜を襲った。
──生で?
──妊娠は?
──病気は?
──責任は?
冷静さがまだ戻らない。
ただ感情が、次々に浮かび、心に刺さるだけであった。
紅子は優夜からおりると、満足そうに言った。
「はぁ……はぁ……気持ち良かったです」
「な、なんでこんなことするんだよ。これじゃ、レイプじゃないか」
「……優夜様。セックスなんて、誰もがしている行為じゃありませんか。食事と何が違いますか?セックスは高尚なものではなく、ただの生殖行為です」
「そんなわけないだろ!」
「いえ。ただそれだけです。そこに人間が意味を持たせているだけ。野生の動物が、そんなに称えながらセックスしていますか? 野生動物にとってセックスとは生存本能なのです」
何を言いたいのか理解できない。ただ、間違いない事実は今俺は紅子の中で果てたということ、それだけだった。
紅子は再び、優夜の乳首を舐め、反対側を指で撫で始めた。脳から快楽の何かが分泌されたかのように、頭が真っ白になっていく。何も考えられない。
顔を上げた紅子の頬は紅潮していた。
「もう……ダメ。我慢できない」
そう言うと、優夜に股がり、優夜のペニスを自分へと挿入した。
コンドームも、愛もないセックス。それは優夜にとって初めてのことであった。それがまさかこんな地下室に監禁され、見知らぬ痴女の女にレイプ紛いにやられることになるなんて……
「ああん! 気持ちいい!」
先程より強く、高く、紅子の声が部屋に木霊した。紅子は騎乗位の姿勢で、動けない優夜の代わりに腰を動かし続けた。
頭の中が白く染まっていく。まるで、雪が降り積もり、全てを覆い隠してしまうように。紅子が支える手の片方を優夜の首に当て、力を入れた。
「ああ! ああんっ!」
紅子は我を忘れたように叫び続けている。そして、支えてた手を片方放し、その手を優夜の首に当てた。そこに力が入る。
気道が塞がれ、無意識に身体に力が入る。逃れようと暴れると、紅子の喘ぎ声は更に強まった。
「なんて、気持ちいいんでしょう」
次第に薄くなる脳の酸素。頭の中は更に白く、ただ白くなっていく。もうダメだ。
染まる白。そして、はぁはぁと息を切らしながら、二人は、その動きを止めた。心臓と、優夜のペニスだけが脈を打っていた。紅子は精子を絞り出すように、射精してからも腰を動かした。
──イッてしまった。しかも、生で……
次第に晴れてきた思考。その雪融け水はパニックに近い感情の洪水となって優夜を襲った。
──生で?
──妊娠は?
──病気は?
──責任は?
冷静さがまだ戻らない。
ただ感情が、次々に浮かび、心に刺さるだけであった。
紅子は優夜からおりると、満足そうに言った。
「はぁ……はぁ……気持ち良かったです」
「な、なんでこんなことするんだよ。これじゃ、レイプじゃないか」
「……優夜様。セックスなんて、誰もがしている行為じゃありませんか。食事と何が違いますか?セックスは高尚なものではなく、ただの生殖行為です」
「そんなわけないだろ!」
「いえ。ただそれだけです。そこに人間が意味を持たせているだけ。野生の動物が、そんなに称えながらセックスしていますか? 野生動物にとってセックスとは生存本能なのです」
何を言いたいのか理解できない。ただ、間違いない事実は今俺は紅子の中で果てたということ、それだけだった。
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