やめて!お仕置きしないで!本命の身代わりなのに嫉妬するの?〜国から逃亡中の王子は変態悪魔に脅される!?〜

ゆきぶた

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一章 本命じゃないくせに嫉妬はやめて!

60、汚れた体

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多忙のため、数日は遅れや投稿できない日があるかもしれません。

ー  ー  ー  ー  ー













宿に着いた俺は今、ひとり部屋に残されていた。
どうやらウルは俺を綺麗にすると言ったとおり、シャワーの準備をしに行ったようだった。
そして待っている間、今日の出来事が何度も頭の中をぐるぐるしていた。

はぁ、やはり俺はダメな男だ。ウルとの約束は守れないし、誓約するしでもう最悪だよな。こんな俺はウルに嫌われても仕方がない……。
そう思っていたのに、ウルの態度がずっとおかしい事に戸惑っていた。俺はあんな男に犯されたというのに、ウルはいつものように嫉妬する事はなく、何故か全く責め立ててこなかったのだ。
もしかして約束を守れなかった事に、愛想をつかれたわけじゃないよな……?
寧ろ怖いぐらい優しくて、その事が俺を不安にさせていた。

それに本当はウルに話したい事や聞きたい事が沢山あるのに、今の俺は不安で何も聞けていなかった。
もしかしてイルと誓約したから、俺がガリアと誓約していても気にしないと言う事なのかもしれない……。
なんて事を考えながら不安になっていたら、ガチャリと扉が開いた。

「デオ、お待たせ。シャワーからお湯がでるようにしてもらえたよ。ついでにそのままお湯も溜めて、お風呂にできるバスタブも借りてきたからゆっくりつかっていいからね?」
「そんな、わざわざそこまでしなくても……それって確か結構高いだろ?」

普通の宿は冷たい水が出るシャワーしかない。だからどうしてもお湯が必要な場合や、お風呂に入りたいときは別途料金を払う事で、使用する事ができる宿もあると聞いた事がある。
でもそれが出来るという事は、ここはそれなりにグレートがいい宿なのだろう。

「大丈夫だよ。俺はこれでも冒険者では最強と名高い男なんだ。だからお金は有り余ってるし使うところがないんだよね~。でもそのかわり、俺がしっかりデオを綺麗にしてあげるから安心して?」
「え、いや俺は自分でやるからいい……」
「だーめ、俺にやらせて?」
「でも、今は嫌だ……」

今の俺は汚いから、ウルに迷惑かけなくない。
でも、今の俺はそんなことをウルに直接言えるわけがなかった。

「……そっか、ならしょうがないね。デオが嫌ならやめてあげる。今日の俺はデオを最大限甘やかしてあげたいんだ。だからデオが落ち着くまで俺は何も聞かないし、何もしないから安心して?」

そう言って俺の頭を撫でてくれるウルが優しすぎて、心が弱ってる俺はつい甘えそうになる。

「……俺は、ウルに甘えてもいいのか?」
「うん、もちろんだよ。だからデオがして欲しいことがあったらいって?」
「して欲しいこと……」

ウルが許してくれるなら、俺はすぐにでも抱いて欲しかった。そしてあの男の匂いを消し去るように中に一杯出してもらって、上書きして欲しかった。
そうすればこんなに不安にならずに済むかもしれないのだから……。

でも流石にそこまでは言えない。
だけどウルは俺に甘えても良いと言ったのだ。それなら綺麗にしてもらうぐらいなら、きっと許されるかもしれない。
そう思い、俺はすぐウルにお願いしていた。

「あの、本当にウルがしたいと思ってくれているなら、俺はウルに綺麗にして欲しい」
「……え?デオが自分からお願いしてくるなんて嬉しいけど、本当にいいのかな?俺、張り切っちゃうよ?」
「あ、あの!変な事はしない……?」

以前、綺麗にされながらエッチな事をされてしまったのを思い出して、同じようにしてもらえないかと期待でドキドキしてしまう。

「デオ……もしかして実は期待してる?」
「そ、それは……!」

凄くそうなのだけど、そんな事自分から言えるわけがない。

「なんてね。本当は俺がしたかったんだけど、今日だけはデオを傷つける事はしたくないんだ……。だからさ、湯船につかりながらゆっくり話をしよう?俺は話したいこと沢山あるんだ」

確かに話は聞きたいし、イルとの事だって気になる。
だけど今の俺はそれよりも、何もしないと言われた事にガッカリしている自分がいた。
だけどお願いするのは恥ずかしくて、俺は俯いてしまったのだ。



その後、お風呂に入るためにシャワールームに移動した俺は、ウルが横でバスタブを設置している間に服を脱いでいた。
裸になるとガリアに抱かれた事を思い出してしまい、何か跡が残っていないかと確認してしまう。
暫くぼーっと立ち止まっていると、ウルが突然後ろから俺を抱きしめた。

「どうしたの、デオ?」
「い、いや……なんでも」
「なんでもない訳ないでしょ?デオが凄く不安な事、俺はわかってるよ。でもそれは絶対俺が何とかするから……デオは、俺を信じてくれる?」
「……俺は、ウルを信じる。だけど……俺の体はもう汚れてるから、ウルに見せるのも申し訳なくて……」
「何言ってるのさ、デオの体はとても綺麗だよ」
「そんな訳ないだろう!!」

ウルの言葉に、ずっともやもやした気持ちを我慢していた俺は、ついに耐え切られなくなって叫んでいた。
あの後からずっと、忘れたくても何度もあのときのシーンを思い出しては、あの男の匂いがこびりついている気がしてしまう。
そんな汚い俺を、俺が許せなかった。

「で、デオ……少し落ち着いてね?」
「落ち着けるわけがない!俺はあんな奴にぐちゃぐちゃにされた挙句、無理矢理誓約させられたんだ!俺はもう汚いから、こんな姿本当はウルに見せたくなかったのに……それなのにこんな俺でも、ウルは本当に綺麗にしたいって、そう言ってくれるのか……?」

こんなこと本当はウルに頼むのも間違っているのかもしれない。
だけど今の俺は、ウルにしかされたくなかった。

「俺はさ、どんなデオでも俺は綺麗だと思うし、受け入れるよ?だからデオが綺麗になるまで、納得するまで俺が何度だって丁寧に洗ってあげる。それにさ、デオは今みたいにもっと我儘を言っていいんだよ?」
「俺は……」

ウルとしたい。
でも俺がガリアによって汚されたという、その事実は変わらない。
それなら綺麗にできなくてもいいから、俺はウルのモノで満たされたかった。
ウルに、そう思う我儘を許して欲しかった。

「俺はあいつとの痕跡を全て洗い流したい。だからウルの精液を俺の中に出して、全部全部あの男のを塗り替えてくれないか……?」
「……それは、俺としたいって事で良いの?」
「俺はウルとしたいし、ウルしか嫌だ……だから、ウルは嫌かもしれないけど、俺の我儘聞いてくれるか……?」

恥ずかしい事を言ってる筈なのに、今の俺はガリアの姿を脳裏から消したくて仕方がなかった。
そんな俺の頬を、気がつけばウルの手がスリっと撫でていく。
それが心地よくて、俺は手を重ねていた。

「俺が嫌なわけないでしょ。それにしないつもりだっただけで、ずっとしたくて仕方がなかったんだよ……?だから誘われた事が嬉しくて我慢できなくなったら、俺はデオを優しく出来ないかもしれない。それでもいいのかな?」
「ああ、それでもいい……」
「わかった。それなら怖かったらすぐに言ってよね?」
「いや、きっとウルなら大丈夫だから。それに今すぐアイツの匂いを早く落としたいんだ……」
「そっか、匂いね……。それなら早く落としてあげないといけないよね?それに良い方法があるかもしれない」

そう言うウルはニヤリと笑うと、服を脱ぎ始めた。
久しぶりに見るウルの裸に、俺の心臓はドキドキと期待してしまったのだった。
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