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新学期スタート3
しおりを挟む「殿下!!話を聞いて下さい!!」
「嫌だ!僕は絶対に許可しないぞ!!!」
私と殿下は、恒例になっている話し合いを空き教室でしていたはずだったの。
それなのに何故こんな問答を繰り返しているかと言えば、私が殿下に「彼氏を作るためにパーティーに行きます」と言ったからなんだけど……。
「殿下、パーティーぐらいは許して下さいよ!」
「だめだ、駄目だ!!エイミーがパーティーに言ったら、ついにエイミーの魅力的な天使力が溢れてしまって、世界を幸せにしてしまうかもしれない!」
「ちょっと!!わかる言葉で話して貰っていいですか!!?」
殿下の想像する時空が、大地から空に飛び立ってる気がするんですけど!?
いえ、私も何言ってるかわからないわ!!
「そうだ。わかった、こうしよう!僕も一緒についていってもいいならパーティーを許可するよ!」
「それだと意味がないじゃないですか!!?」
「何故っ!?」
何故って……そう言いたいのはこっちのほうなんですけど!!
しかも殿下は必死だからって、私の手を握るのはやめて欲しいのだけど……。
「だって、殿下がいたら彼氏作り出来ないじゃないですか!?」
「ええ!?いやいや、エイミーの邪魔はしないから!!」
ん?殿下は今なんて??
「待ってください!殿下は私が彼氏を探す事に反対しているわけじゃないんですか?」
「え?違うよ。僕はエイミーに彼氏が出来たとしても、諦めないだけだから……それに僕が選ばれなったら悲しいけど、頑張るエイミーを僕は応援したいんだ」
「殿下……いや、応援して下さるのなら私の事もそのまま諦めて下さいよ!!」
「それと、これとは話が違うんだ!!!!」
何故かそこだけは頑ななのはなんなのかしら?
でも今はそこは置いといて、これじゃあ余計に殿下のついてくる理由が全くわからなくなったのだけど!?
「はぁ……よくわかりませんが邪魔をしないなら、殿下は何で一緒についてくるつもりなんですか?」
「エイミーが天使になって、飛び立たったときに引き止めるためだよ!!!」
「飛び立つわけないでしょうが!!!!」
余りにもありえない事に、私は立ち上がって叫んでしまったじゃない。
ああ、もうやだこの殿下……本当、頭が痛いわよ。
「で、でも……もしもの場合が……!」
「そんなこと一生おきませんから、安心して下さい。殿下いいですか、そのパーティーに無理矢理ついてこようとしたら、絶交しますからね!!」
「ぜ、絶交!!?わ、わかった!わかったから!!それだけはやめてくれ……!?」
「わかってくれたならいいのですけど……」
なんだか信用できないのよね……それは殿下だから?きっと当日も何処かでコッソリ覗いてたりしないか、心配だわ。
「それで、パーティーはいつなんだっけ?」
「週末なので、すぐですね」
「ええ!?そんなにすぐなの!!ど、どどどうしよう。エイミーに恋人ができちゃって、目の前でイチャイチャし始めたら……僕、もう生きていけない……」
殿下が勝手に妄想して勝手に落ち込むのは仕方がないとして、本当にそうなって殿下に諦めて貰うのが理想なのよね。
それなのに何だか落ち込んでいる殿下を見ていたら、気になってしまって私はありえない事を呟いてしまったのよ。
「殿下、週末までは日にちありますから……それまでたったら何回告白されても、文句は言いませんよ……」
「え、エイミー?」
きっと彼氏ができたら、もう殿下に告白される事もなくなるわけだし、だから私は王子様からの告白という貴重な経験を忘れたくなかったのかもしれない。
私の話を聞いて、キョトンとしている殿下に言う。
「殿下、もう一度はいいませんから。言うなら早くしてください」
きっと私の顔は赤くなっていたかもしれない。
「エイミー、僕は君の事が……いや、今はやめておこう」
「え?いや、今!今でしょ!?今しかないのに、なんで!?」
「そんな機械的に僕は告白してるわけじゃないんだ。エイミーに本当に言いたくなったそのときに愛を伝えたい、だから今は駄目なんだ」
「殿下……」
乙女の羞恥心をかえせーーーー!!!!
せっかく私が告白してもいいですよ、と気分良く言ってあげたのに……こんな日は一生来ない予定ななに!それを断るなんて信じられない!!
そう私が憤慨する前に、先に殿下がプルプルと震えだしたから心配になったのだけど?
「えっと、殿下……?」
「あぁ、せっかくカッコつけたのに駄目だ!耐えられない!!エイミーやはり僕はいつでも君の事が好きだ!」
「……へ?」
いやいや、さっきの何だったのよ!?
しかも怒っていたせいかしら、私の顔がポンッと赤くなってしまったのよ。
「エイミー、顔真っ赤で可愛い」
「う、うるさいですよ!!わ、私は殿下の事好きじゃありませんし、週末に彼氏つくっちゃうんですからね!!」
「それでも、僕はエイミーが好きだよ……」
ぐ、ぐぬぬ……何故かしら、最近殿下に押され気味よエイミー!
負けちゃだめ!!
そのために絶対にパーティーで素敵な人と巡り会ってやるんだから!!
真っ赤な顔をしたまま、私は強く決意したのです。
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