毎秒告白したい溺愛王子と、悪女になりたくないエイミーの激おこツッコミ劇場

ゆきぶた

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好きな人探し3

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 えっと、どうしてこうなったのかしら?

「貴様ら、こいつの命が惜しかったらフィーリア様を出せ!!!」

 そう言ってる男にナイフを突きつけられてるのは、私で───。

 いや私、大ピンチじゃん!!!?

 何故こんなことになったのかと言えば、ガーデンパーティーに来ている殿方に呼び止めらたからなのだけど。
 そう、確かあのとき……。


「貴方は、フィーリア様に直接呼び出されたと噂されている、エイミー様ですよね?」
「へ?直接……」

 私は少しご飯を食べようかと、料理が並ぶところにいたのだけど緑髪の男に呼び止められたのよ。

「直接といえば直接ですけど……」
「そうか、なら話は早い。悪いが人質になってもらう!!」
「へゃぇ?」




 なんて間抜けな返事をしている間に喉もとにナイフを突きつけられて、こうして絶体絶命のピンチに陥っているところなのよね……。
 いや、本気で殺されるのではないかと不安なのだけど!!??
 そう思っていたら、奥の方がザワザワとしはじめたわ。

「おー、ほっほっほっ!!!ワタクシを呼んだのはどなたかしら?」
「フィーリア様っ!!」
「……なんだ、アストルではありませんこと?」

 高笑いをしながら現れたフィア様は、相手を見ると途端にテンションを下げたのだけど……というより、フィア様のお知り合い???

「フィーリア様!!どういうことですか!?僕は貴方がいればそれで良かったのに、何でこんなところに呼ばれたのか全くわかりません!!!」
「……アストル、貴方はワタクシにべったりし過ぎなのよ。だからいい加減ワタクシ離れをして欲しかったのですわ」
「そんな……僕は絶対に嫌です!!その言葉を撤回して頂けないのでしたら、僕はこのお嬢さんを傷つけますから!」

 いやいや、何で2人の話なのに私が被害を被るのよ!!?
 た、助けてフィア様!!!

「ええ、どうぞ?」

 ガーン、見捨てられたわ!!?
 な、なんで~!私達お友達になったんじゃなかったのでしたっけ???

「……ただし、アストルにそれ相応の覚悟がおありでしたらですわよ?」
「僕にはフィーリア様しかいないんです!!」

 そう言いながらナイフを振り下ろさないで!!
 もう駄目だわ!!!エイミー、来世では素敵な人生が待っていますように祈りましょう。

「やっておしまいなさい!!」

 そう言うフィア様の後ろから、護衛さんが飛び出してきて何かを投げつけたのが見えたのよ。
 それは一直線にこっちにむかってきて、って私に当たるんじゃないのそれ!!?

「ぐぁっ!!」

 って、な、なに?って、アストルとか呼ばれてた男の手にナイフが刺さってるわ!?
 いや、手が緩んだ今がチャンス!逃げるのよエイミー!!って思ったけど、体が震えてうごけないわよ……!?
 だ、誰かたすけてーーー!!!

「…………っエイミー……!!」
「っきゃっ!?」

 今度は何?って、護衛さんが私を抱えて……。
 って、私ったらお姫様抱っこされてるわ!!?
 恥ずかしいけど、護衛さんが私を助けてくれたのね。
 何かしら、胸がドキドキする……。

「……そこにいて」

 ご、護衛さんが喋った!!?少し低い声がカッコいい……。
 そう驚いている間に降ろされた私は、言われた通りその場から動かずに護衛さんをポーッと見つめていたわ。

「くっそ、そこの鎧男!よくも僕の手を!!!」
「うるさい男だ」
「僕はこれでも魔法が得意なんだ、僕に手を上げた事後悔させてやる!!」
「ならば、その得意な魔法とやらを見せてみろ?」
「くっそぉ!!!!」

 叫んだアストルさんが、護衛さんに炎の魔法を投げつけたのが見えたけど、無詠唱であんなにも早く魔法が出せるなんて……魔法については天才と呼べる才能だわ。護衛さんは大丈夫かしら……?

「ふん。なんだ、この程度か」

 飛んでくる炎を見て面白くなさそうに、持っている剣を振り下ろしただけなのに、何故か炎が霧散していったのだけど……!?いや、何それ???

「なっ!?僕の魔法が、剣でこんな簡単に切られただって……?」
「アストル、諦めたほうがよろしくてよ?彼に敵うのは本職の騎士ぐらいだと思いますわ!」
「そ、そんな……」

 フィア様の一言で、アストルさんは諦めたようにその場に座り込んだみたいね。これでもう大丈夫なのかしら?

「フィーリア様……僕はあなたのおそばにいたいだけなのにどうして……っ!」
「全く、どうしようもない子ですわね……。ワタクシは別にアストルを遠ざけたわけではなくてよ?」
「え?」
「そろそろアストルにも仲のいい友達を作って欲しかったのですわ。でも今回の件、未遂とはいえあなたの名誉は挽回するのに時間がかかりましてよ?」
「ふぃ、フィーリア様~~~~!!!!」

 何かしら、凄くいい話に見えるけど、部外者過ぎて全くよくわからないわ!!??
 しかも私って必要だった?的なやつよ!!?

「…………大丈夫か?」
「あ、護衛さん!!私は大丈夫でしたけど、護衛さんは怪我してませんか?」
「…………(コクコク)」

 あ、もう話してはくれなさそうなのね……。
 それにしても、護衛さんが横に立っているだけで何かしら、凄く心臓がドキドキするわ。

 も、もしかしてこれが恋!!?

 いやいや、まだ顔も見たことがないのにそんなことあり得ないわよね??
 でも護衛さんなら、どんな顔をしていてもきっと気にならない気がするのよね……。
 だけど護衛さんはブレイズ侯爵家の護衛だから、もう会う事も出来ないわよね……。
 そ、それなら勇気を出すのよエイミー!

「あ、あの」
「…………?」
「ガーデンパーティーが終わっても、また会って下さいますか?」
「……っ!?」

 ちゃんとニッコリ笑顔で言えたと思うけど、護衛さんの答えはどうかしら?
 いきなり私みたいなのにこんなこと言われたら嫌かもしれないものね……。

「……また」
「え?」

 護衛さんは今、また。って言って下さったかしら?
 もう一度聞きなおそうとしたのに、フィーリア様のガーデンパーティー終了を知らせる声が聞こえると、護衛さんはスッと何処かへ行ってしまったのよ。
 その姿を見ていたら、フィア様がこちらに来るのが見えたわ。

「エイミー様、今日のガーデンパーティーは終わってしまいましたけど、素敵な殿方は見つかりまして?」
「あ、はい。その……恥ずかしいのですけど、実は護衛さんの事が気になってまして……」
「ひゃい!!?あら、いやだわ。驚きのあまりかんでしまいましたわ。おほ、おほほ、おほほほ!!」

 フィア様でもかむときがあるのよね。とても驚きだけど、なんだか身近な相手って感じがするわ!

「すみませんエイミー様、私はこの後用事がありましてよ?ですのですぐに馬車をご準備いたしますわね!!」
「は、はい。あのまた護衛さんに会うために、遊びに来てもいいですか?」
「え、ええ。もちろんでしてよ!?そ、それでは失礼いたしますわ~!!!おほほほほ!!!」

 凄い勢いでフィア様は走っていってしまったけど、一体どうしたのかしら……?
 でも私にも素敵が出会いがあったから、今回のガーデンパーティーは行ってよかったわ。
 何故かしら、全く顔を見ていないのにその姿を想像するだけで、胸がときめく……。
 これが恋、なのね。



 その幸せを噛み締めながら、次に私が殿下に会ったとき何て言って諦めてもらおうか考えることにしたのです。
 ふふふ、これできっと殿下もあきらめて下さるはずですよね?
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