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廃棄星
脱出前日
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もうジャンクスター消滅まで時間がない。
急ピッチで作業を進めた。
この一週間、塗装に集中していたので宇宙船の整備は終わってなかった。
だけど、未完了の箇所はすぐに終わらせることができる簡単な場所だけだ。
ただし、重力&慣性制御装置は最後まで手付かずだった。
本当にここは訳が分からない。
最終的に整備基礎のスキルレベルは3まで上がったけど、重力&慣性制御装置の修理はできなかった。
そんなわけで他の手段を講じる必要ができた。
そこで使用するのは基地内を捜索している時に発見した耐Gスーツだ。
その見た目は宇宙史博物館にある数世代前の宇宙服に近い。
色んな物が付いていて重くて動きにくいし、手袋は分厚いので細かい作業はできない。
宇宙船の操縦桿も握るのも難しく、指が大きくなるのでスイッチも押し間違えそうになるぐらいだった。
機能もGを緩和するのではなく、高Gがもたらす血流障害などの肉体の異常を緩和、もしくは治療するものだった。
他に手はないのだからこれを使うしかない。
整備は全部終了したので出発準備をしないといけない。
まずは食料の確保だ。
食料は食料生産部屋の装置で作る。
実は作らなくても、すでに部屋の中には完成品があった。
ただし、これは基地の所有物でデバイスに入らない。作った方がスペースの節約になる。
装置を起動させると生産個数と味、形状の選択画面が出たので個数はデバイスの制限の999個。
味はみかん味、形状はスティックにした。
形や味を変えればデバイスにもっと入るかと思って試したけど無理だった。
それらを変えてもアイテムの同一欄に入るようだった。
水も持っていかないと駄目だ。
だけど水は食料みたいにうまくはいかなかった。
水のような液体物をデバイスに入れるには容器が必要になる。
その容器が基地内にはあまりなかったのだ。
あるのは10リットル缶が二つのみ。
解決方法はある。宇宙船には水タンクが搭載してあるのでそこに入れればいい。
水タンクには1000リットル。つまり1トン入る。
水が汲める場所と宇宙船を延々と往復して50往復してやっと満タンになった。
まだやることがある。
デバイスに入らない物を宇宙船の中に積み込むのだ。
工具類と航行中の不具合に備えて宇宙船の予備パーツを一式持っていく。
もっと持っていきたいんだけど、宇宙船の格納庫はあんまり広くない。一式で限界だった。
その一式でも格納庫だけでは入りきらない。
なのでオーバーした分はベッドがある居住スペースやコックピットの隅に置いている。
あと練成器の中でも小型で持ち運べる物を一つ積んでおいた。
詰め込み作業は大変だったけど新鮮な体験だった。
もし現実だったら大量の作業機械を同時操作して一気に終わらせていたし。
最終整備に一日、食料の生産と積み込み作業で三日掛けた。
もう少しだけ時間の余裕がある。
まだ持っていきたい物がある。
それはアリとの戦いを一緒に切り抜けたロボットHEQ-VAだ。
短い付き合いだけど、大事な相棒なのだ。
消滅が決まっている星に置いていくことなんてできない。
だけど、大きさ的に丸ごとは持っていけない。持っていけるのは一部だけだ。
どこを持っていくかはもう決めてある。
一つ目はライフクリスタルだ。
これはこいつの動力、心臓と言える。
宇宙船に搭載してるものより小さいけど、今のところこっちの方が有用かもしれない。
なぜなら宇宙船の方のライフクリスタルは性能が良すぎて、満タンまでエネルギーチャージをすると気絶してしまうのだ。常用するなら至高の肉体がレベルアップしないと駄目だと思う。
もう一つは機体のコクピット部分。
その中でもコンピューター周りだ。
コンピューターの性能は良くないけど使えるかもしれないので持っていくことにした。
ちなみに本命はコンピューター本体ではなく別の部分だったりする。
HEQ-VAの所有者は僕なのでこれらの部品はデバイスに入れることができた。
解体して他の部品も入れたかったけど、解体するにはどう考えても時間が足りないので諦めるしかなかった。
出発は明日にして今日はもうログアウトしよう。
忘れるところだった。その前に宇宙船のライフクリスタルをチャージしておかないと駄目だった。
飛ばしてないけど明りを付けたり、各部の動作テストでエネルギー残量が半分を切っていたはずだ。
行動に支障が出さないため、生命力の吸収を停止させていたので回復していない。
さっさとチャージして明日に備えよう。
急ピッチで作業を進めた。
この一週間、塗装に集中していたので宇宙船の整備は終わってなかった。
だけど、未完了の箇所はすぐに終わらせることができる簡単な場所だけだ。
ただし、重力&慣性制御装置は最後まで手付かずだった。
本当にここは訳が分からない。
最終的に整備基礎のスキルレベルは3まで上がったけど、重力&慣性制御装置の修理はできなかった。
そんなわけで他の手段を講じる必要ができた。
そこで使用するのは基地内を捜索している時に発見した耐Gスーツだ。
その見た目は宇宙史博物館にある数世代前の宇宙服に近い。
色んな物が付いていて重くて動きにくいし、手袋は分厚いので細かい作業はできない。
宇宙船の操縦桿も握るのも難しく、指が大きくなるのでスイッチも押し間違えそうになるぐらいだった。
機能もGを緩和するのではなく、高Gがもたらす血流障害などの肉体の異常を緩和、もしくは治療するものだった。
他に手はないのだからこれを使うしかない。
整備は全部終了したので出発準備をしないといけない。
まずは食料の確保だ。
食料は食料生産部屋の装置で作る。
実は作らなくても、すでに部屋の中には完成品があった。
ただし、これは基地の所有物でデバイスに入らない。作った方がスペースの節約になる。
装置を起動させると生産個数と味、形状の選択画面が出たので個数はデバイスの制限の999個。
味はみかん味、形状はスティックにした。
形や味を変えればデバイスにもっと入るかと思って試したけど無理だった。
それらを変えてもアイテムの同一欄に入るようだった。
水も持っていかないと駄目だ。
だけど水は食料みたいにうまくはいかなかった。
水のような液体物をデバイスに入れるには容器が必要になる。
その容器が基地内にはあまりなかったのだ。
あるのは10リットル缶が二つのみ。
解決方法はある。宇宙船には水タンクが搭載してあるのでそこに入れればいい。
水タンクには1000リットル。つまり1トン入る。
水が汲める場所と宇宙船を延々と往復して50往復してやっと満タンになった。
まだやることがある。
デバイスに入らない物を宇宙船の中に積み込むのだ。
工具類と航行中の不具合に備えて宇宙船の予備パーツを一式持っていく。
もっと持っていきたいんだけど、宇宙船の格納庫はあんまり広くない。一式で限界だった。
その一式でも格納庫だけでは入りきらない。
なのでオーバーした分はベッドがある居住スペースやコックピットの隅に置いている。
あと練成器の中でも小型で持ち運べる物を一つ積んでおいた。
詰め込み作業は大変だったけど新鮮な体験だった。
もし現実だったら大量の作業機械を同時操作して一気に終わらせていたし。
最終整備に一日、食料の生産と積み込み作業で三日掛けた。
もう少しだけ時間の余裕がある。
まだ持っていきたい物がある。
それはアリとの戦いを一緒に切り抜けたロボットHEQ-VAだ。
短い付き合いだけど、大事な相棒なのだ。
消滅が決まっている星に置いていくことなんてできない。
だけど、大きさ的に丸ごとは持っていけない。持っていけるのは一部だけだ。
どこを持っていくかはもう決めてある。
一つ目はライフクリスタルだ。
これはこいつの動力、心臓と言える。
宇宙船に搭載してるものより小さいけど、今のところこっちの方が有用かもしれない。
なぜなら宇宙船の方のライフクリスタルは性能が良すぎて、満タンまでエネルギーチャージをすると気絶してしまうのだ。常用するなら至高の肉体がレベルアップしないと駄目だと思う。
もう一つは機体のコクピット部分。
その中でもコンピューター周りだ。
コンピューターの性能は良くないけど使えるかもしれないので持っていくことにした。
ちなみに本命はコンピューター本体ではなく別の部分だったりする。
HEQ-VAの所有者は僕なのでこれらの部品はデバイスに入れることができた。
解体して他の部品も入れたかったけど、解体するにはどう考えても時間が足りないので諦めるしかなかった。
出発は明日にして今日はもうログアウトしよう。
忘れるところだった。その前に宇宙船のライフクリスタルをチャージしておかないと駄目だった。
飛ばしてないけど明りを付けたり、各部の動作テストでエネルギー残量が半分を切っていたはずだ。
行動に支障が出さないため、生命力の吸収を停止させていたので回復していない。
さっさとチャージして明日に備えよう。
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