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祭りだ!大騒ぎだ
これは運じゃない
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掲示板でお祭りのクエストの情報を探ってみたが、一つも上がっていなかった。
僕らしか気づいていないなんてことはないから、気付いたプレイヤーも隠しているんだと思う。
明らかになる前に、クエストを独占しようという考えなんだろう。
僕らは独占しようとは思っていないけど、ひとまず公表は様子見することにした。
お祭り会場を一回りしてから、どうするか決める。
残りエリアはコロシアム、ミュージアム、ステージ、サーキット、カジノだ。
コロシアムのクエストはおそらく大会だから、僕らは不可能。ミュージアムのクエストはデザインコンクールだろうから、これも無理だ。
ステージエリア。
ここでアイドルなどのライブをやるけど、あそこでクエストを探すのは遠慮したい。
アイドルファンの異様な熱気の中に飛び込むのは気が引ける。
サーキットエリア。
ここでは車などのレースが行われている。
一応全部の競技に挑戦した。誰一人として勝てなかったけど。
誰も免許を持ってないから当たり前だ。
最後はカジノエリア。
入ろうとしたら、ドレスコードがあって、Dクロスの格好では中に入れてくれなかった。
僕以外のメンバーも同じだ
レンタルもあったが、お祭りチケットは大量にあるのでタキシードを購入し、縮小させたDクロスの上に着用した。
鏡で確認すると、まったく似合ってなかった。着られている感満載。こういうのが似合う人になりたい、
パッション君たち男性陣は僕と同じタキシード。メービ君は似合っていたんだけど、パッション君は絶望的に似合ってなかった。これならパレードの時に来ていた王子さまファッションの方がマシ。
僕が言う前にメービ君が口走ってしまい、パッション君は怒っていた。
リコリスさんはドレスを選んでいた。
アローさんはスーツだ。リコリスさんはドレスを着せたがっていたけど、固辞した。
ドレスは本当に嫌らしい。実力行使に出ようとしたリコリスさんを拳で黙らせていた。
とりあえず、全てのゲームを確認することにした。
スロット、ルーレット、ポーカー、バカラ、ブラックジャックなど。
他にもいろんなゲームがある。建物や内装は完全な洋風なのに花札もあった。
相談のため一旦、カジノの外に出る。
「やっぱりクエストの条件って稼いだお金でしょうか?」
「普通に考えたらそうよね」
「じゃあさっさと戻ってゲームをしようぜ」
メービ君たちはどのゲームにしようか相談しているけど、無策で突っ込んでも負けるだけだ。
カジノというのは結局、胴元が得するようにできているのだから。
プレイヤーサイドが勝利するには、勝てる可能性が高いゲームを選択する必要がある。
そこで僕とアローさんとあるゲームについて話し合っていた。
「対策されてなかったよね?」
「ええ。間違いないわ」
「だったら、あれでいこう」
「二人で何を相談しているの?早く戻ろうよ」
「待って。作戦を決めないと」
「カジノで作戦って。運勝負じゃないの?」
「普通はそうだけど、それだけじゃないんだ」
このカジノの攻略法。それはブラックジャックだ。
ブラックジャックというゲームにはカードカウンティングと呼ばれる技術がある。消費されたカードからデックに残っているカードを予測する方法だ。
普通なら、必ずカジノ側も対策を講じているけど、このカジノでは対策をしていなかった。
つまり、それを突破口にしろという運営からメッセージなのだ。
カードカウンティングで大金を稼ぐにはチームプレーが不可欠だ。
各々が役割を理解し、それを実行しなければならない。
一つ目の役割は目立つプレイヤー。
騒いだり、派手な賭け方をして、カジノ側の注意を引きつけ、カウンティングをしているのを気付かれないようにするのが仕事だ。
この役割はリコリスさんとパッション君がやる。
これは消去法で決まった。リコリスさんはまだしもパッション君に他の二つの役割は無理だからだ。
カードをカウントするのは僕とメービ君だ。
少額で賭け、デックの状態を監視する。
その情報を元に大金を賭けるのはアローさんだ。
それじゃあ作戦実行。全員で一気に入るとチームだとばれる。分かれて入店する。
リコリスさんとパッション君はカジノに入ったばかりなのに面白いくらいに目立っていた。
だって、彼女たちの衣装はパレードで着ていたお姫様と王子様なんだもん。すごい存在感。
パッション君は嫌がって最後まで抵抗していたけど、僕とアローさん、メービ君の三人掛かりで無理やり着せた。作戦のためだから、しょうがない。
あの存在感で注意が逸れているうちに稼がせてもらおう。
結果、面白いくらいに上手くいった。
元手の200万は10倍の2000万に。一気に大金持ちだ。
「顔は覚えられたかな?」
「大金を賭けた私は間違いなく。あとは微妙かな」
「じゃあもうできないね」
まだ出禁にはされてないが、もうブラックジャックはやらせてくれないと思う。
もしテーブルに座ったら、その瞬間追い出されるだろう。
僕らと似たような真似をしていた一団もいたから、これがこのカジノの攻略法で間違いない。
僕らしか気づいていないなんてことはないから、気付いたプレイヤーも隠しているんだと思う。
明らかになる前に、クエストを独占しようという考えなんだろう。
僕らは独占しようとは思っていないけど、ひとまず公表は様子見することにした。
お祭り会場を一回りしてから、どうするか決める。
残りエリアはコロシアム、ミュージアム、ステージ、サーキット、カジノだ。
コロシアムのクエストはおそらく大会だから、僕らは不可能。ミュージアムのクエストはデザインコンクールだろうから、これも無理だ。
ステージエリア。
ここでアイドルなどのライブをやるけど、あそこでクエストを探すのは遠慮したい。
アイドルファンの異様な熱気の中に飛び込むのは気が引ける。
サーキットエリア。
ここでは車などのレースが行われている。
一応全部の競技に挑戦した。誰一人として勝てなかったけど。
誰も免許を持ってないから当たり前だ。
最後はカジノエリア。
入ろうとしたら、ドレスコードがあって、Dクロスの格好では中に入れてくれなかった。
僕以外のメンバーも同じだ
レンタルもあったが、お祭りチケットは大量にあるのでタキシードを購入し、縮小させたDクロスの上に着用した。
鏡で確認すると、まったく似合ってなかった。着られている感満載。こういうのが似合う人になりたい、
パッション君たち男性陣は僕と同じタキシード。メービ君は似合っていたんだけど、パッション君は絶望的に似合ってなかった。これならパレードの時に来ていた王子さまファッションの方がマシ。
僕が言う前にメービ君が口走ってしまい、パッション君は怒っていた。
リコリスさんはドレスを選んでいた。
アローさんはスーツだ。リコリスさんはドレスを着せたがっていたけど、固辞した。
ドレスは本当に嫌らしい。実力行使に出ようとしたリコリスさんを拳で黙らせていた。
とりあえず、全てのゲームを確認することにした。
スロット、ルーレット、ポーカー、バカラ、ブラックジャックなど。
他にもいろんなゲームがある。建物や内装は完全な洋風なのに花札もあった。
相談のため一旦、カジノの外に出る。
「やっぱりクエストの条件って稼いだお金でしょうか?」
「普通に考えたらそうよね」
「じゃあさっさと戻ってゲームをしようぜ」
メービ君たちはどのゲームにしようか相談しているけど、無策で突っ込んでも負けるだけだ。
カジノというのは結局、胴元が得するようにできているのだから。
プレイヤーサイドが勝利するには、勝てる可能性が高いゲームを選択する必要がある。
そこで僕とアローさんとあるゲームについて話し合っていた。
「対策されてなかったよね?」
「ええ。間違いないわ」
「だったら、あれでいこう」
「二人で何を相談しているの?早く戻ろうよ」
「待って。作戦を決めないと」
「カジノで作戦って。運勝負じゃないの?」
「普通はそうだけど、それだけじゃないんだ」
このカジノの攻略法。それはブラックジャックだ。
ブラックジャックというゲームにはカードカウンティングと呼ばれる技術がある。消費されたカードからデックに残っているカードを予測する方法だ。
普通なら、必ずカジノ側も対策を講じているけど、このカジノでは対策をしていなかった。
つまり、それを突破口にしろという運営からメッセージなのだ。
カードカウンティングで大金を稼ぐにはチームプレーが不可欠だ。
各々が役割を理解し、それを実行しなければならない。
一つ目の役割は目立つプレイヤー。
騒いだり、派手な賭け方をして、カジノ側の注意を引きつけ、カウンティングをしているのを気付かれないようにするのが仕事だ。
この役割はリコリスさんとパッション君がやる。
これは消去法で決まった。リコリスさんはまだしもパッション君に他の二つの役割は無理だからだ。
カードをカウントするのは僕とメービ君だ。
少額で賭け、デックの状態を監視する。
その情報を元に大金を賭けるのはアローさんだ。
それじゃあ作戦実行。全員で一気に入るとチームだとばれる。分かれて入店する。
リコリスさんとパッション君はカジノに入ったばかりなのに面白いくらいに目立っていた。
だって、彼女たちの衣装はパレードで着ていたお姫様と王子様なんだもん。すごい存在感。
パッション君は嫌がって最後まで抵抗していたけど、僕とアローさん、メービ君の三人掛かりで無理やり着せた。作戦のためだから、しょうがない。
あの存在感で注意が逸れているうちに稼がせてもらおう。
結果、面白いくらいに上手くいった。
元手の200万は10倍の2000万に。一気に大金持ちだ。
「顔は覚えられたかな?」
「大金を賭けた私は間違いなく。あとは微妙かな」
「じゃあもうできないね」
まだ出禁にはされてないが、もうブラックジャックはやらせてくれないと思う。
もしテーブルに座ったら、その瞬間追い出されるだろう。
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