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祭りだ!大騒ぎだ
スタンバイフェイズ
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もうすぐ試合が始まる。
レギオン戦はコロシアムで行われるが厳密に言うとコロシアムから飛ばされる別のフィールドで行われる。
どんなフィールドかは入るまで不明だ。
前の試合では森とか市街だった。たぶん宇宙とか海はない。特に海は専用機にじゃないと戦闘できないだろう。その二つで戦える星は限られている。
戦闘フィールドはかなり広大で、100対100の戦闘でも十分すぎる広さらしい。
こちらに有利なフィールドになればいいのに。
フィールドの相性はとても重要。
優勝候補だったテクノスのパワードアーマーチームは砂漠を引いてしまい、その実力の半分も引き出せずに敗退した。
銃火器に大量の砂埃が入り、多くの武器が使えなくなったそうだ。
砂漠というありがちなマップの対策を怠った彼らが悪い。
優勝候補だとか持て囃されて油断したのかな。
フィールドに飛ぶ前にオッズを見ると、敵が1.2倍に対して、僕は30倍だった。
意外と上がらなかった。
最低でも50倍ぐらいまでいくと思ったのに。
それに敵方の倍率も高い気がする。
リコリスさんたちだけで1000万近く賭けていたからそれのせいだろうか。
フラワー姫親衛騎士団は嫌われているみたいだから、それも関係あるかもしれない。
……これってもし僕が勝ったらやばいことになる気がする。
ギャンブルは自己責任。どうなっても知らない。僕はただ勝つことだけを考えよう。
辿り着いたフィールドは丘陵だった。
正直、拍子抜けした。雪原とかが来ると思っていた。
視界は開けているが、高低差がある丘が点在しており、ここから敵陣の様子は見えない。
でも、それは向こうも同じことだ。
まずは準備フェイズ。
これから30分間、罠の設置などが敵に邪魔されずに行える。
30分しかないのでさっさと設置作業をしよう。
まずはジャマ―を設置。
これがなければ、開幕と同時にミサイルの乱射を受ける可能性がある。
たぶんやってこないけど。
たった一人にそんなことしていたら、お金がいくらあっても足りなくなる。
ジャマ―には通信を妨害する機能があるが、今回の相手には効果がない。
トラアルカにはコネコが作った対ジャミングのアンテナ装置があるからだ。
次に機体の準備。
ウェンディーはすぐに終わるけど、マリクシは時間が掛かる。
「ふー、なんとか間に合った」
機体の準備も終わった。
あとはこの戦闘の要となるこいつらを動かすだけだ。
「GO!」
指示を与えると、一気に散開した。
彼らの出立を見届けると、コックピットに乗り込み、ガスマスクを着用した。
トラアルカの常套手段である毒ガス対策のためだ。
こんなの着けなくても、毒耐性があるからたぶん大丈夫だとは思うけど。一応用意しておいた。
さらに毒に犯されても、練成で作った万能解毒剤もあるから、毒対策は万全だ。
ギリギリだったけど、全ての準備完了。後は開始の合図を待つだけだ。
大人しく待っていたら、通信が入った。このマップに入った瞬間、外界との通信はできなくなっているから、コネコたちではない。相手を確認したら、コロシアムのスタッフだった。
『もしもし、スワロさん』
「えっと、何でしょうか?」
『今すぐチーム名を決めてもらえないでしょうか。色々と問題が起きるので』
「僕は一人なんですけど」
『一人でも必要なんです』
「うーん。じゃあJGWで」
ジャンクスター、ギング、ヴィンディス、僕が関わった文明の頭を並べただけだ。
次、必要になったらちゃんと考えよう。
☆
『さてレギオン戦一回戦最終組。フラワー姫親衛騎士団VS……申し訳ありません。相手チームのチーム名の登録がされていませんでした。少しお待ちください……では、改めましてフラワー姫親衛騎士団VSJGWの試合を開始します』
あのアナウンスを聞いた観客席たちによってコロシアムは歓声に包まされた。
『な、な、なんと!JGWはたった一人での参加です。これは無謀なのか!それとも自信の表れなのか!』
ブーイングが響く。その発信源はフラワー姫親衛騎士団の中で大会に参加していないメンバー。
観客席の一部を占拠し、横断幕を掲げていた。
『この試合の最終オッズは1.15倍と32倍です。勿論フラワー姫親衛騎士団が1.15倍です。これは大会中最悪の倍率です!観客の多くはフラワー姫親衛騎士団の勝利を確信しているのでしょう!』
歓声は徐々に大きくなり、それが最高潮になった時、試合開始のゴングが鳴った。
『戦場は丘陵だ!それでは行きましょう!試合開始!』
コロシアムにゴングが鳴らされたがその音はすぐに歓声に掻き消された。
最高の盛り上がりの中、スワロの戦いが始まった。
レギオン戦はコロシアムで行われるが厳密に言うとコロシアムから飛ばされる別のフィールドで行われる。
どんなフィールドかは入るまで不明だ。
前の試合では森とか市街だった。たぶん宇宙とか海はない。特に海は専用機にじゃないと戦闘できないだろう。その二つで戦える星は限られている。
戦闘フィールドはかなり広大で、100対100の戦闘でも十分すぎる広さらしい。
こちらに有利なフィールドになればいいのに。
フィールドの相性はとても重要。
優勝候補だったテクノスのパワードアーマーチームは砂漠を引いてしまい、その実力の半分も引き出せずに敗退した。
銃火器に大量の砂埃が入り、多くの武器が使えなくなったそうだ。
砂漠というありがちなマップの対策を怠った彼らが悪い。
優勝候補だとか持て囃されて油断したのかな。
フィールドに飛ぶ前にオッズを見ると、敵が1.2倍に対して、僕は30倍だった。
意外と上がらなかった。
最低でも50倍ぐらいまでいくと思ったのに。
それに敵方の倍率も高い気がする。
リコリスさんたちだけで1000万近く賭けていたからそれのせいだろうか。
フラワー姫親衛騎士団は嫌われているみたいだから、それも関係あるかもしれない。
……これってもし僕が勝ったらやばいことになる気がする。
ギャンブルは自己責任。どうなっても知らない。僕はただ勝つことだけを考えよう。
辿り着いたフィールドは丘陵だった。
正直、拍子抜けした。雪原とかが来ると思っていた。
視界は開けているが、高低差がある丘が点在しており、ここから敵陣の様子は見えない。
でも、それは向こうも同じことだ。
まずは準備フェイズ。
これから30分間、罠の設置などが敵に邪魔されずに行える。
30分しかないのでさっさと設置作業をしよう。
まずはジャマ―を設置。
これがなければ、開幕と同時にミサイルの乱射を受ける可能性がある。
たぶんやってこないけど。
たった一人にそんなことしていたら、お金がいくらあっても足りなくなる。
ジャマ―には通信を妨害する機能があるが、今回の相手には効果がない。
トラアルカにはコネコが作った対ジャミングのアンテナ装置があるからだ。
次に機体の準備。
ウェンディーはすぐに終わるけど、マリクシは時間が掛かる。
「ふー、なんとか間に合った」
機体の準備も終わった。
あとはこの戦闘の要となるこいつらを動かすだけだ。
「GO!」
指示を与えると、一気に散開した。
彼らの出立を見届けると、コックピットに乗り込み、ガスマスクを着用した。
トラアルカの常套手段である毒ガス対策のためだ。
こんなの着けなくても、毒耐性があるからたぶん大丈夫だとは思うけど。一応用意しておいた。
さらに毒に犯されても、練成で作った万能解毒剤もあるから、毒対策は万全だ。
ギリギリだったけど、全ての準備完了。後は開始の合図を待つだけだ。
大人しく待っていたら、通信が入った。このマップに入った瞬間、外界との通信はできなくなっているから、コネコたちではない。相手を確認したら、コロシアムのスタッフだった。
『もしもし、スワロさん』
「えっと、何でしょうか?」
『今すぐチーム名を決めてもらえないでしょうか。色々と問題が起きるので』
「僕は一人なんですけど」
『一人でも必要なんです』
「うーん。じゃあJGWで」
ジャンクスター、ギング、ヴィンディス、僕が関わった文明の頭を並べただけだ。
次、必要になったらちゃんと考えよう。
☆
『さてレギオン戦一回戦最終組。フラワー姫親衛騎士団VS……申し訳ありません。相手チームのチーム名の登録がされていませんでした。少しお待ちください……では、改めましてフラワー姫親衛騎士団VSJGWの試合を開始します』
あのアナウンスを聞いた観客席たちによってコロシアムは歓声に包まされた。
『な、な、なんと!JGWはたった一人での参加です。これは無謀なのか!それとも自信の表れなのか!』
ブーイングが響く。その発信源はフラワー姫親衛騎士団の中で大会に参加していないメンバー。
観客席の一部を占拠し、横断幕を掲げていた。
『この試合の最終オッズは1.15倍と32倍です。勿論フラワー姫親衛騎士団が1.15倍です。これは大会中最悪の倍率です!観客の多くはフラワー姫親衛騎士団の勝利を確信しているのでしょう!』
歓声は徐々に大きくなり、それが最高潮になった時、試合開始のゴングが鳴った。
『戦場は丘陵だ!それでは行きましょう!試合開始!』
コロシアムにゴングが鳴らされたがその音はすぐに歓声に掻き消された。
最高の盛り上がりの中、スワロの戦いが始まった。
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