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第2章【月曜の荒野《夜朧》】
女神と源泉でキャッキャウフフ……?
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さすがに再現映像とは言えど2回も夕食を食べるとなるとお腹いっぱいでもう私は動きたくないしあわよくばこの場でもう眠りたい……なんて昨日と同じことを思いつつ壁に持たれかけてはアクビをする。
けど私も女の端くれだけどそりゃまぁ、恥じらいはさすがにあるがなぁ……これで人が居なかったら大口開けていつもはやるけど。
しかし眠いのは本音だ。
やりがいのある仕事をして疲れて眠るというのは実に心地がいいがまだ風呂には入ってないから肌のベタつきが気になってとてもじゃないが眠れたものじゃない。
七曜神は皆風呂好きでな、誰が噂したんだか1日でも欠かすと発作で死ぬとまで言われるほどらしい。
実際そこまでじゃないんだけどやはり入らないと、嫌悪感がするし……2日入らなかったらやっぱりそれこそまさに思い込みだけで死ねるかと思うよ、冗談抜きで。
と言うわけであまり動かす気になれない身体を起き上がらせて、玄弥のキャンピングトラックに搭載されてるバスルームへと行くか。
あれいつも思うが、あの乗り物自体完璧すぎてなおかつ有能だからあれ1台さえあれば住むのには困らないだろうな……ん?
目の前に誰か来たが眠気で視界が歪んで、誰だろ……。
「ふふっ、食べたら眠くなってきますね……一緒に秘湯でお風呂でもどうですか?」
おおっふ、これは美しい女神の聖奈様……目の保養になりますわな。
って私も女神だけどさ、どうしても聖奈に勝てる気がしないよ。
まあそんなことよりもちょうど風呂に入りたかったんだが、秘湯とは聞き捨てならないな。
風呂好きの私達にとっては湯浴みというのは心臓を動かしたり呼吸をしたりと、それと同じくらい生命維持活動に必要な要素なのだ。
お誘いなんて断る理由が無いはず無いのだし……たまには独りじゃなくて談義を添えてさ、最近の七刻の様子を伺いつつ楽しみたいところさ。
【女神様の入浴キタコレ】
【hshs】
すまないが、サウンドオンリーでいいか?
こればかりは見せるわけには行かないが宣伝効果としてならたぶん抜群だとは思うんだが、これでコイツら以外に来なかったらちょっと落ち込んじゃうかもしれない。
だって来なかったら魅力の無い女認定されてるのと同じだと思うから、かなり心にズッシリ来そう……。
とりあえずノートパソコンは閉じて音声だけ拾えるようにするからそれで許して欲しい。
というわけで、何も知らずにノコノコついてきては聖奈の小屋の地下室へ案内されるも、なんと天然の温泉が湧き出ているとは驚きを隠せない。
いやぁ、実は夜朧どころか聖奈のお宅に来たのが数えるほどしか無いし、もちろん当たり前のように地下室の存在すら知らなかったから無理はないけどさ。
それにしてもワクワクとウズウズが止まらない……早く温泉に入りたいと心が叫んで落ち着かないが、ここは落ち着かなきゃ聖奈がビックリしちゃうだろう?
自宅ならともかくだけど、もし自身が男なら衣類をガサツに投げ捨ててすぐにでもダイブよろしくと入っていたが、いかんせん私は女なのだものなぁ……作法がどうのお淑やかにどうのって、めんどくさいんだ。
世間様は厳しいよ、全くね。
まあ良いんだけどね、それでもさ。
女だから良いこともあるしね。
「さてと、ここが私の風呂場ですよ!!」
うぉっ、すごい!!
衣服を脱ぎ終わった私は浴室の間とご対面となるのだが、天然の洞窟を加工して作った温泉はとても圧巻で、聖奈も見た目に見合わず派手にやるじゃないか……見直した。
……ん?
それにしても風呂場に入った瞬間に察することができたが、とりわけこの湯気に含まれる成分が肌を通して伝わるこの感覚は紛れもなく曜力そのものであることに気が付く。
水質自体は水曜力が豊富に含まれて、その水源を温めているのはお隣の燎煉と来れば火曜力と推測できる。
時雨の川の水が燎煉に流れ着き、そこから地底へと流れ溶岩熱で温められた後にまさにここで湧き出しているという寸法だが、月曜力を含まないということは純粋に夜朧の地熱で温められた源泉ではないということか。
……ふはぁー、この熱さがなんともたまらないよ。
洗面器でお湯を汲んでは頭からザバーッとかけるもその熱さが身体に染み渡る。
シャワーがないのが難点だが、こういう昔ながらの風呂もいいと思わない?
さて、颯爽に身体と頭を洗った後に温泉を楽しもうじゃないか!!
けど私も女の端くれだけどそりゃまぁ、恥じらいはさすがにあるがなぁ……これで人が居なかったら大口開けていつもはやるけど。
しかし眠いのは本音だ。
やりがいのある仕事をして疲れて眠るというのは実に心地がいいがまだ風呂には入ってないから肌のベタつきが気になってとてもじゃないが眠れたものじゃない。
七曜神は皆風呂好きでな、誰が噂したんだか1日でも欠かすと発作で死ぬとまで言われるほどらしい。
実際そこまでじゃないんだけどやはり入らないと、嫌悪感がするし……2日入らなかったらやっぱりそれこそまさに思い込みだけで死ねるかと思うよ、冗談抜きで。
と言うわけであまり動かす気になれない身体を起き上がらせて、玄弥のキャンピングトラックに搭載されてるバスルームへと行くか。
あれいつも思うが、あの乗り物自体完璧すぎてなおかつ有能だからあれ1台さえあれば住むのには困らないだろうな……ん?
目の前に誰か来たが眠気で視界が歪んで、誰だろ……。
「ふふっ、食べたら眠くなってきますね……一緒に秘湯でお風呂でもどうですか?」
おおっふ、これは美しい女神の聖奈様……目の保養になりますわな。
って私も女神だけどさ、どうしても聖奈に勝てる気がしないよ。
まあそんなことよりもちょうど風呂に入りたかったんだが、秘湯とは聞き捨てならないな。
風呂好きの私達にとっては湯浴みというのは心臓を動かしたり呼吸をしたりと、それと同じくらい生命維持活動に必要な要素なのだ。
お誘いなんて断る理由が無いはず無いのだし……たまには独りじゃなくて談義を添えてさ、最近の七刻の様子を伺いつつ楽しみたいところさ。
【女神様の入浴キタコレ】
【hshs】
すまないが、サウンドオンリーでいいか?
こればかりは見せるわけには行かないが宣伝効果としてならたぶん抜群だとは思うんだが、これでコイツら以外に来なかったらちょっと落ち込んじゃうかもしれない。
だって来なかったら魅力の無い女認定されてるのと同じだと思うから、かなり心にズッシリ来そう……。
とりあえずノートパソコンは閉じて音声だけ拾えるようにするからそれで許して欲しい。
というわけで、何も知らずにノコノコついてきては聖奈の小屋の地下室へ案内されるも、なんと天然の温泉が湧き出ているとは驚きを隠せない。
いやぁ、実は夜朧どころか聖奈のお宅に来たのが数えるほどしか無いし、もちろん当たり前のように地下室の存在すら知らなかったから無理はないけどさ。
それにしてもワクワクとウズウズが止まらない……早く温泉に入りたいと心が叫んで落ち着かないが、ここは落ち着かなきゃ聖奈がビックリしちゃうだろう?
自宅ならともかくだけど、もし自身が男なら衣類をガサツに投げ捨ててすぐにでもダイブよろしくと入っていたが、いかんせん私は女なのだものなぁ……作法がどうのお淑やかにどうのって、めんどくさいんだ。
世間様は厳しいよ、全くね。
まあ良いんだけどね、それでもさ。
女だから良いこともあるしね。
「さてと、ここが私の風呂場ですよ!!」
うぉっ、すごい!!
衣服を脱ぎ終わった私は浴室の間とご対面となるのだが、天然の洞窟を加工して作った温泉はとても圧巻で、聖奈も見た目に見合わず派手にやるじゃないか……見直した。
……ん?
それにしても風呂場に入った瞬間に察することができたが、とりわけこの湯気に含まれる成分が肌を通して伝わるこの感覚は紛れもなく曜力そのものであることに気が付く。
水質自体は水曜力が豊富に含まれて、その水源を温めているのはお隣の燎煉と来れば火曜力と推測できる。
時雨の川の水が燎煉に流れ着き、そこから地底へと流れ溶岩熱で温められた後にまさにここで湧き出しているという寸法だが、月曜力を含まないということは純粋に夜朧の地熱で温められた源泉ではないということか。
……ふはぁー、この熱さがなんともたまらないよ。
洗面器でお湯を汲んでは頭からザバーッとかけるもその熱さが身体に染み渡る。
シャワーがないのが難点だが、こういう昔ながらの風呂もいいと思わない?
さて、颯爽に身体と頭を洗った後に温泉を楽しもうじゃないか!!
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