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第3章【火曜の火山《燎煉》】
勝ちもあれば負けもまた然り
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確かに私は負け確定に近いとは言ったが、勝負は最後まで何があるか分からないからこそ楽しいんじゃないか?
そうきれい事並べて王道的な事を言うけど相手が悪かったかな……あっちは水でこちらが火で、どちらに軍配が上がるのかなんて一目瞭然。
そうだとしても信じたい、決着かつくまでは本当に分かるわけがない、否……私もやすやすと負けるわけにはいかないのでねッ!!
常識を覆すっての見せてやるよ、たとえフラグが建築されようが私は目の前の強敵を打破するだけ。
番狂わせって言うのを見せてやるさ。
「辞世の句は言わなくていいの? まぁ、情けなんて私らしくないけど。」
「へへっ、まだ私は負けていないぞ? 勝ったつもり? というか殺す前提なんだ……なんか物騒。」
あまり挑発はしたくないがこうでもしなきゃ私の心はプレッシャーで押し潰されそうでたまらない。
けどもう引き返せる所まで来ているから成り行きに任せるしか無いと思う。
それでもちょっと後悔してるのかな、あんな大口叩いておいて今更感があるような無いような……って思うけど、口は災いの元で時はすでに遅しってこういうことなんだと思う。
足元を見ると徐々に凍っていくのを見るとこちらの動きを封じ込めようとしてるのは目に見えてわかる……わかるけど足に冷たさを感じたが最期、認識したときには動けないほど凍ってるのだ。
これは回避のしようがない、さすが結愛の本気は一味違うぞ。
だがな……。
「ふんっ、こんなの私の炎で溶かしてやるッ!!」
火曜力を惜しむことなくめいいっぱい使って熱気を噴射する。
そんなのは無駄だってそれを嘲笑うかのような彼女、これは絶対抜け出してギャフンと言わせたときの顔が面白そうだ。
「そんなにたくさん溶かそうとしていいのかしらー?」
「なんだ? 負け惜しみか?」
氷は確実にみるみると溶けていくのがわかる。
火が水に勝っているのが現に目で確認できてるのだから結愛の強がりなんだろう……。
そう思っていた……。
私はただひたすらに勝つことだけを考えていたからこんなことに陥ってしまったんじゃないだろうか?
それとも偶然結果が結愛に味方をしたとでもいうのか、果てまたはこうなることは計算済みであえてこうなるように挑発して誘導され私は釣られてしまったのか……なんにせよ完敗なのは目に見えた。
ご覧の通りまだピンピン生きていても負けは確定。
だがどうしてって不思議そうな顔をしているようだから教えておく。
氷はほぼ全て溶かし尽くしたのは私の策略通りに事は運んだのだが、それらが溶けると何になる?
そう、水や水蒸気となってゆくがこれを再び凍らせてしまうのが結愛って訳で……蒸気がモクモクと私の身体を包んでる最中にそんなことをされたら私が氷付けになってしまい恥ずかしいことに首から下がどうにもガチガチに凍って身動きが取れないもの。
これはどうしようもない、詰み……チェックメイト。
誰がなんと言おうとこの状態からの奇跡はあり得ない。
「トドメと行くわっ!!」
彼女が勝利を確信して不敵な笑みで飛びかかってきた。
鋭い針剣を振り上げて斬りかかろうとする瞬間、何度目の走馬燈だろう……今までに何度も死んできた私の意識が再び物事がゆっくりに思えてくる。
私だって女神だし危ないことで何度も死んだことはある身、今更死ぬのが怖くてあんな挑発ができるかってね。
「ふふっ。」
こんなにも死ぬのは慣れなくてそれでもって怖くても私は一丁前に笑うのだな、だからこそ死に際とは美しいものなんじゃないかって私は思うわけ。
死神の私はたくさんの人間の死に際と言うのを見たが決まって笑う人が多かった……死を受け入れるのは誰だって未知で怖い。
だからこそ……人は笑うんだ。
そうきれい事並べて王道的な事を言うけど相手が悪かったかな……あっちは水でこちらが火で、どちらに軍配が上がるのかなんて一目瞭然。
そうだとしても信じたい、決着かつくまでは本当に分かるわけがない、否……私もやすやすと負けるわけにはいかないのでねッ!!
常識を覆すっての見せてやるよ、たとえフラグが建築されようが私は目の前の強敵を打破するだけ。
番狂わせって言うのを見せてやるさ。
「辞世の句は言わなくていいの? まぁ、情けなんて私らしくないけど。」
「へへっ、まだ私は負けていないぞ? 勝ったつもり? というか殺す前提なんだ……なんか物騒。」
あまり挑発はしたくないがこうでもしなきゃ私の心はプレッシャーで押し潰されそうでたまらない。
けどもう引き返せる所まで来ているから成り行きに任せるしか無いと思う。
それでもちょっと後悔してるのかな、あんな大口叩いておいて今更感があるような無いような……って思うけど、口は災いの元で時はすでに遅しってこういうことなんだと思う。
足元を見ると徐々に凍っていくのを見るとこちらの動きを封じ込めようとしてるのは目に見えてわかる……わかるけど足に冷たさを感じたが最期、認識したときには動けないほど凍ってるのだ。
これは回避のしようがない、さすが結愛の本気は一味違うぞ。
だがな……。
「ふんっ、こんなの私の炎で溶かしてやるッ!!」
火曜力を惜しむことなくめいいっぱい使って熱気を噴射する。
そんなのは無駄だってそれを嘲笑うかのような彼女、これは絶対抜け出してギャフンと言わせたときの顔が面白そうだ。
「そんなにたくさん溶かそうとしていいのかしらー?」
「なんだ? 負け惜しみか?」
氷は確実にみるみると溶けていくのがわかる。
火が水に勝っているのが現に目で確認できてるのだから結愛の強がりなんだろう……。
そう思っていた……。
私はただひたすらに勝つことだけを考えていたからこんなことに陥ってしまったんじゃないだろうか?
それとも偶然結果が結愛に味方をしたとでもいうのか、果てまたはこうなることは計算済みであえてこうなるように挑発して誘導され私は釣られてしまったのか……なんにせよ完敗なのは目に見えた。
ご覧の通りまだピンピン生きていても負けは確定。
だがどうしてって不思議そうな顔をしているようだから教えておく。
氷はほぼ全て溶かし尽くしたのは私の策略通りに事は運んだのだが、それらが溶けると何になる?
そう、水や水蒸気となってゆくがこれを再び凍らせてしまうのが結愛って訳で……蒸気がモクモクと私の身体を包んでる最中にそんなことをされたら私が氷付けになってしまい恥ずかしいことに首から下がどうにもガチガチに凍って身動きが取れないもの。
これはどうしようもない、詰み……チェックメイト。
誰がなんと言おうとこの状態からの奇跡はあり得ない。
「トドメと行くわっ!!」
彼女が勝利を確信して不敵な笑みで飛びかかってきた。
鋭い針剣を振り上げて斬りかかろうとする瞬間、何度目の走馬燈だろう……今までに何度も死んできた私の意識が再び物事がゆっくりに思えてくる。
私だって女神だし危ないことで何度も死んだことはある身、今更死ぬのが怖くてあんな挑発ができるかってね。
「ふふっ。」
こんなにも死ぬのは慣れなくてそれでもって怖くても私は一丁前に笑うのだな、だからこそ死に際とは美しいものなんじゃないかって私は思うわけ。
死神の私はたくさんの人間の死に際と言うのを見たが決まって笑う人が多かった……死を受け入れるのは誰だって未知で怖い。
だからこそ……人は笑うんだ。
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