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第4章【水曜の湖畔《時雨》】
低くそびえるは雪の丘
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とりあえず元気になった軍曹も合流できたことだし時雨の丘陵をみんなで登ってみることにしたが、本当にスキー場として活用できるほどの標高なのか心配ってほど低く、たぶん一番高い所で300メートルくらいなんじゃないかと推測する。
それに初心者ならまだしも上級者になるとこうもなだらかな斜面を滑るというのはいささか物足りなく感じられると思うのだが、何も活用せずに地形として放置されるくらいなら無いよりはマシだとは思うがどうだろう?
ちなみに私としては別に単に滑るだけしかできないからこういった場所を滑っても楽しいとは思えるが、外の世界のお客さんからだとわざわざここまで観光をしに来てるんだからスリルや楽しさを求めてるならたぶんそうは行かないんだろうね。
「やはりどう見ても山というよりは丘だから緩やかな坂しか見当たらないが、恵麻……こんなんで本当にスキー場をやるつもりかい?」
私は確認がてらにで納得行かない訳じゃないが本当に一応だけど恵麻に聞いてみるもどうにも困惑するばかり。
それもそう、この起案を持ちかけたのは結愛であってあくまでも土地としての管轄や管理は恵麻なのだから聞かれたってわかるわけなかった、すまん……聞いた私がバカでした。
「私に聞かれても、結愛さんに聞いてくださいよ……。」
恵麻があわてて結愛の方を見ると彼女は焦ってしまった様子。
「だ、だって久々に思い出してスキー場イメージして描いたのにいざ現地に来たら予想以上に山……じゃなくて丘が低かったの!! もうちょっとここ高いと思ってたけどやっぱりしばらく来ないとイメージ薄れるものね。」
結愛が仕方なさそうな表情をするも今さらそれ以外の企画など考え付くものだろうか?
いや、それに考え付いたところでそれを途中で変更させたら後が怖い予感がする。
どうにもこのスキー場建設計画は他の区域と違って結愛には悪いがその場の思い付きと勢いだけで進めようとしてる雰囲気がプンプンとしてて自滅が目に見えたようなテンプレ的な企画なのは確かなことになる。
まずよく考えてみれば陽光から燎煉までのは明確な目標と予定と筋道があってこそ成し遂げれたから良いものの、ここまできて【お客さんが思ったより来ないし、満足してない……失敗した】じゃあとにも引けないしそんなのは許されない。
「でもだ、軍曹にとってはとても大きいと思うのだぞ? まぁ、クモの姿での場合ならだけど……やっぱりニンゲンというのは大きいからそれに見合うものってなかなか難しいのだ。 軍曹はたびたびおにーさんに踏み潰されそうになることもあるしな!!」
それはそれでこれはこれの大きさのたとえ。
私達は虫じゃないしそんな視点で考えたことなど……いや、これは使えるかもしれない!!
私は思わず指パッチンをしながら腰に手をあてては空にビシィッて指を差してやったさ、ええ……そりゃもう閃いたと言わんばかりに。
突然こんなことをするんだから恵麻も結愛も軍曹の3人もビックリ仰天だと思うかもしれないが、こんなことでと驚いちゃ今から思い付いた策を言ったら腰を抜かすほどだと思うぞ、それは保証する。
どんな表情をするか楽しみだなぁ。
私が陽光で何をしたかよもや忘れたわけじゃ無いよね?
港を完成させる時にみんなで心を1つにして成し遂げた例のアレをだ!!
……巨大化できるなら縮小化もできるはず?
そう、勘のいい人ならたぶんわかったと思うけども港を巨大化させたことができるならスキー場をそのまま大きくすることも可能って思った?
残念ながら土地そのものを大きくしたりすることはできないんだ。
それともう1つ、生き物……つまり私達そのものの縮小化もたぶんできなかったはず。
仮にできたとしても身体に及ぼす影響がどれ程のものか確認してからじゃないとこれについては私からはなんとも言えない。
確信は得られないし何となくそう思ったんだけど……と言うかゴメン、誰も驚かなかった。
何はともあれ今の最善策としては人を縮小化させられるかどうかと言うことについてだが、我々は魔法は使え神様であれど万能じゃない。
そこは少ない期間でなんとしても克服すべき課題として速急に取り組まなくてはいけないと思うのだ。
とりあえず少しだけ希望が見えてきたから私は移動の脚が欲しくて玄弥に後ででも良いからキャンピングトラックを要請しておかなきゃならないな。
それに初心者ならまだしも上級者になるとこうもなだらかな斜面を滑るというのはいささか物足りなく感じられると思うのだが、何も活用せずに地形として放置されるくらいなら無いよりはマシだとは思うがどうだろう?
ちなみに私としては別に単に滑るだけしかできないからこういった場所を滑っても楽しいとは思えるが、外の世界のお客さんからだとわざわざここまで観光をしに来てるんだからスリルや楽しさを求めてるならたぶんそうは行かないんだろうね。
「やはりどう見ても山というよりは丘だから緩やかな坂しか見当たらないが、恵麻……こんなんで本当にスキー場をやるつもりかい?」
私は確認がてらにで納得行かない訳じゃないが本当に一応だけど恵麻に聞いてみるもどうにも困惑するばかり。
それもそう、この起案を持ちかけたのは結愛であってあくまでも土地としての管轄や管理は恵麻なのだから聞かれたってわかるわけなかった、すまん……聞いた私がバカでした。
「私に聞かれても、結愛さんに聞いてくださいよ……。」
恵麻があわてて結愛の方を見ると彼女は焦ってしまった様子。
「だ、だって久々に思い出してスキー場イメージして描いたのにいざ現地に来たら予想以上に山……じゃなくて丘が低かったの!! もうちょっとここ高いと思ってたけどやっぱりしばらく来ないとイメージ薄れるものね。」
結愛が仕方なさそうな表情をするも今さらそれ以外の企画など考え付くものだろうか?
いや、それに考え付いたところでそれを途中で変更させたら後が怖い予感がする。
どうにもこのスキー場建設計画は他の区域と違って結愛には悪いがその場の思い付きと勢いだけで進めようとしてる雰囲気がプンプンとしてて自滅が目に見えたようなテンプレ的な企画なのは確かなことになる。
まずよく考えてみれば陽光から燎煉までのは明確な目標と予定と筋道があってこそ成し遂げれたから良いものの、ここまできて【お客さんが思ったより来ないし、満足してない……失敗した】じゃあとにも引けないしそんなのは許されない。
「でもだ、軍曹にとってはとても大きいと思うのだぞ? まぁ、クモの姿での場合ならだけど……やっぱりニンゲンというのは大きいからそれに見合うものってなかなか難しいのだ。 軍曹はたびたびおにーさんに踏み潰されそうになることもあるしな!!」
それはそれでこれはこれの大きさのたとえ。
私達は虫じゃないしそんな視点で考えたことなど……いや、これは使えるかもしれない!!
私は思わず指パッチンをしながら腰に手をあてては空にビシィッて指を差してやったさ、ええ……そりゃもう閃いたと言わんばかりに。
突然こんなことをするんだから恵麻も結愛も軍曹の3人もビックリ仰天だと思うかもしれないが、こんなことでと驚いちゃ今から思い付いた策を言ったら腰を抜かすほどだと思うぞ、それは保証する。
どんな表情をするか楽しみだなぁ。
私が陽光で何をしたかよもや忘れたわけじゃ無いよね?
港を完成させる時にみんなで心を1つにして成し遂げた例のアレをだ!!
……巨大化できるなら縮小化もできるはず?
そう、勘のいい人ならたぶんわかったと思うけども港を巨大化させたことができるならスキー場をそのまま大きくすることも可能って思った?
残念ながら土地そのものを大きくしたりすることはできないんだ。
それともう1つ、生き物……つまり私達そのものの縮小化もたぶんできなかったはず。
仮にできたとしても身体に及ぼす影響がどれ程のものか確認してからじゃないとこれについては私からはなんとも言えない。
確信は得られないし何となくそう思ったんだけど……と言うかゴメン、誰も驚かなかった。
何はともあれ今の最善策としては人を縮小化させられるかどうかと言うことについてだが、我々は魔法は使え神様であれど万能じゃない。
そこは少ない期間でなんとしても克服すべき課題として速急に取り組まなくてはいけないと思うのだ。
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