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第一章・臼箕電工
偉そうな何か
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――異質な圧力の壁が立ちはだかる。
部屋の中に入ろうとした瞬間、体に突き抜けるムズムズとした感覚が身体を這うのに違和感を覚え振り向く浅葱。
まるで見えないけども通り抜けられる膜のような壁を通過したような感じ。
「なんなんだろ、この感覚。」
壁と言わず、部屋の中全体までムズムズとした空気が漂っており、その奥には白髪の青年が椅子に偉そうに腰かけてはこちらを睨んでいるではないか。
お決まりながら机に脚を乗っけては、ただただ無言でにらんでくる様は浅葱の一歩を寄せ付けない覇気。
「紹介しよう、この睨んで愛想の悪い男が臼箕 善人だ。」
揃物はなんの畏怖の念も感じずに近寄ってはフレンドリーに頭を撫でているのだが、善人という神様はさっきより髪の毛を逆立てては無言で浅葱を睨むのだから怖くて仕方がない。
パチッと青白い光が見えてるのを察知すると、この力は静電気であると納得する。
「よろしく。 あまり畏まらなくてもいいぞ、リラックスでもしとけ。」
見た目は怖いのに微笑む表情とのギャップがありすぎてクラクラの浅葱は疲れと部屋の帯電した静電気のムズムズと、残りの何かが身体を蝕んでいた。
そう思いながらも先に行動したのは揃物である。
――いきなり手をとられては……。
男性が女性をエスコートするように揃物に手をとられた浅葱は一瞬何が起こったのかよくわからなくて、パクパクと紅い顔をしつつパニックになっていた。
「善人、この人は新しく神様になった人だ。 どうだ、なんか判るか?」
善人はツカツカと歩いてきては浅葱の顔をホールドして覗き込む。
「きゃっ!?」
白髪でもまた別なタイプのイケメンの善人に目と目を合わせられ、瞳の奥をじっと見られてすごく恥ずかしい想いからか反らしてしまうも強い力で固定される。
強いといえども優しい感じで。
「目をそらすな。」
瞳の奥の何かを見ているのだろうか、三十秒ほどは目と目を会わせては、一方的に恥ずかしい想いの浅葱。
もう顔が真っ赤で、目を反らしたいのに反らせないのは地獄のようだと思っていた。
三十秒が三分にも思え、解放したときにはもう頭から湯気を出してオーバーヒートして壊れた浅葱がソファーに眠らされる。
「何の神がわかったか?」
揃物が聞くと善人は瞳を閉じては首を横に降る。
「馬鹿な、読めないなんて事があるわけがない。 神位の順位も不明で、何の神すらもわからないなどとは。」
慌てたというよりは半場呆れた善人は意識のない浅葱を見つめては不思議そうに眺める。
特異な存在の神であることに間違いはないと確信しているが、浅葱が何者かなんて知るよしもない二人。
「よっこらしょ。 結局わかんなかったか、まあいいや。 さて、置いていくぜ。」
揃物は今月の電気代の入った封筒を机において行くと、浅葱を担いではその部屋をあとにする。
別に浅葱が何の神でも良かったのかもしれないと、心のなかで思いつつ……。
部屋の中に入ろうとした瞬間、体に突き抜けるムズムズとした感覚が身体を這うのに違和感を覚え振り向く浅葱。
まるで見えないけども通り抜けられる膜のような壁を通過したような感じ。
「なんなんだろ、この感覚。」
壁と言わず、部屋の中全体までムズムズとした空気が漂っており、その奥には白髪の青年が椅子に偉そうに腰かけてはこちらを睨んでいるではないか。
お決まりながら机に脚を乗っけては、ただただ無言でにらんでくる様は浅葱の一歩を寄せ付けない覇気。
「紹介しよう、この睨んで愛想の悪い男が臼箕 善人だ。」
揃物はなんの畏怖の念も感じずに近寄ってはフレンドリーに頭を撫でているのだが、善人という神様はさっきより髪の毛を逆立てては無言で浅葱を睨むのだから怖くて仕方がない。
パチッと青白い光が見えてるのを察知すると、この力は静電気であると納得する。
「よろしく。 あまり畏まらなくてもいいぞ、リラックスでもしとけ。」
見た目は怖いのに微笑む表情とのギャップがありすぎてクラクラの浅葱は疲れと部屋の帯電した静電気のムズムズと、残りの何かが身体を蝕んでいた。
そう思いながらも先に行動したのは揃物である。
――いきなり手をとられては……。
男性が女性をエスコートするように揃物に手をとられた浅葱は一瞬何が起こったのかよくわからなくて、パクパクと紅い顔をしつつパニックになっていた。
「善人、この人は新しく神様になった人だ。 どうだ、なんか判るか?」
善人はツカツカと歩いてきては浅葱の顔をホールドして覗き込む。
「きゃっ!?」
白髪でもまた別なタイプのイケメンの善人に目と目を合わせられ、瞳の奥をじっと見られてすごく恥ずかしい想いからか反らしてしまうも強い力で固定される。
強いといえども優しい感じで。
「目をそらすな。」
瞳の奥の何かを見ているのだろうか、三十秒ほどは目と目を会わせては、一方的に恥ずかしい想いの浅葱。
もう顔が真っ赤で、目を反らしたいのに反らせないのは地獄のようだと思っていた。
三十秒が三分にも思え、解放したときにはもう頭から湯気を出してオーバーヒートして壊れた浅葱がソファーに眠らされる。
「何の神がわかったか?」
揃物が聞くと善人は瞳を閉じては首を横に降る。
「馬鹿な、読めないなんて事があるわけがない。 神位の順位も不明で、何の神すらもわからないなどとは。」
慌てたというよりは半場呆れた善人は意識のない浅葱を見つめては不思議そうに眺める。
特異な存在の神であることに間違いはないと確信しているが、浅葱が何者かなんて知るよしもない二人。
「よっこらしょ。 結局わかんなかったか、まあいいや。 さて、置いていくぜ。」
揃物は今月の電気代の入った封筒を机において行くと、浅葱を担いではその部屋をあとにする。
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