日々是成長×神様project・HDリマスター

青衣

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十月

十月二十五日

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十月二十五日。
神の贈り物を。














   こんな暑い南国に七曜神達は大集合であるのはなんという一大事であろう。

   全員が全員、黄金色の髪に青の瞳と日曜神モードの全員は玄弥も含めてセーラー服を着用し、これから起こる風物詩に期待を馳せる。
   ただし、玄弥は金髪の美女に弱いと自称しており、皆を見ていると興奮しては鼻血を出すため、常に輸血パックを持っていなくては気が気じゃないらしく砂浜には大量の血液が撒き散らされては海の波に消されてゆく。

 「じゃあ、十月の風物詩の毎年恒例、カカオの収穫をしまーす!」

   天音は玄弥と一緒にカカオを収穫し、菊花と桃子はトラックに積んでは工場へと。
   智美は焙煎の為に他の加工場へ待機、恋と結愛に聖奈はカカオの大きさの選別と、皆大忙し。

   恵麻は皆のためのご飯作りで忙しい。

 「これは……ラグビーボール。」

   菊花が運転するトラックの助手席では、桃子がカカオの香りを嗅いでは叩いてみたりと興味深そう。
   桃子は力仕事もできなければ何も出来るわけでもないが、菊花と一緒に居てあげるのが何よりの重要な任務。

   菊花が寂しくならないように……である。

 「あははぁ、そっくりだよねー。」
   
 「では、智美の加工場へ……タッチダウンしに行かなきゃ。」

   黄金色に揺れる二人の少女の髪は、トラックの窓からの風できらびやかに揺れる。

 「うまくいけば風見でもカカオ育てられそうだけどなー。」

 「暖かくないと無理かも?」

   カカオは南国のものなのだから、どちらかと言うと亜寒帯の風見には不向きなのじゃないかと桃子は首をかしげるが、これまた温泉などの地熱で湯気が立ち込めて温かな岩動ならどうかと思いを馳せる。

   岩動産のチョコレートなどと是非ともプロデュースしてみてい桃子は、カカオをひとついただけないかと天音に昇段を持ち掛けてみたのは後の事。
   種を取り出して、研究すればなにかと役に立ちそうだと思った彼女はカカオを抱き抱えながら加工場へ着くまでゆらりゆらりと長旅を続けることに。

   ちなみに玄弥は鼻血を常時出しすぎてキモく思われてたのか、さすがの天音もドン引きで近寄りがたかったそうで、何より鉄のような生臭さが要項の浜辺に数日は染み込んでは、なかなかしぶとく漂っていたそうである。














カカオはチョコレートの元。
とても苦いけど。
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