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14ーhero sideー
驚くべきは人間の容姿をした魔族。ゴーレムの本性だった。こんな小柄な子があの大岩を操っていた事にセイランは震えが止まらない。ふと、リョウの方に目をやると、ピクリとも動かず地面に倒れ伏している。それを見たセイランは急ぎ駆けつけ肩を抱いて摩る。
「リョウ!リョウ!しっかりしなさい」
「無視しないでほしいな、その子はもう死んでるよ・・・自殺したんだ」
「ふざけないで!魔物のくせに人間が分かったようなことを言わないで!!」
「・・・あっそ」
涙を溢れさせながら訴えるセイラン。しかし尚も言葉を述べるゴーレム。
「・・・はぁ。命を賭してって、一見するとかっこいいけど残された人の事をちゃんと考えていない行動だと思うな」
ゴーレムは、手を上に伸ばし魔力をその手に込める。
「もう僕の負けでいいよ。ただし、この先は僕みたいに甘い魔族はいないからね」
そう言うと、集めた魔力をリョウに投げやる。
「回復魔法"ヒーリングライフ"」
そう言うと、リョウの周りが光り輝く。ぼろぼろになっていた四肢は徐々に癒え、やがて完全に回復した。
「肉体としては一度死んだけど魂はそこにあったから助かったよ。良かったね。・・・我、ゴーレムは、ここに敗北を宣言する」
そう言うと、残り時間8分10秒を残しタイマーが止まった。それと同時に別の言葉が表示された。
『ゴーレムが敗北を宣言した為、レイド側の勝利となります』
「・・・くっ」
「リョウ!!!」
「・・・どうなったんだ?」
目を覚ましたリョウは訳がわからず辺りを見渡す。
「・・・ッ⁉︎ゴーレム‼︎」
敵の存在に気づき、即座に構えるリョウ。しかし、ゴーレムはその場を去ろうとした。
「待って!なんで助けたりしたの?」
「・・・別に、ただの気まぐれさ」
「私、さっき言った事撤回しないから」
「・・・それでいい」
「でも、助けた事には感謝するわ。ありがとう」
ゴーレムは何も言わずその場を去っていった。
「一体何が起こったんだ?」
「バカ!本当に命を投げ出すなんて信じられない!」
「ハ、ハァ?意味わかんねぇから!ちゃんと1から説明してくれよ!」
「あなたは自分の力で死んじゃったのよ!あの魔物は蘇生魔法であなたを生き返らせたの‼︎」
「はぁ?ますます分かんねぇよ!なんで魔物が助けるんだ?」
「とにかく!次に進めるって事よ!!」
セイランはそそくさとその場を離れ、ギルドメンバーのもとへ向かうセイラン。
「お、おい!ちょっと待ってくれよ!」
・・・・・
・・・・
・・・
「セイラン、リョウ、2人ともよくやってくれた。君達もありがとう」
「なぁ団長、あいつ・・・敵の幹部なんだろ?」
「・・・・・恐らくね」
「あいつ、本気出せば俺たちなんて一瞬で殺してたぜ」
「そうだな、俺もそう思った・・・・」
「こんなんで魔王をやれんのか?」
「・・・・もはや、後には引けない。今後のメンバーは慎重に検討していこう」
ギルドメンバーにとって、その戦いは荒ぶる士気を鎮静化させるのに十分過ぎるものだった。
驚くべきは人間の容姿をした魔族。ゴーレムの本性だった。こんな小柄な子があの大岩を操っていた事にセイランは震えが止まらない。ふと、リョウの方に目をやると、ピクリとも動かず地面に倒れ伏している。それを見たセイランは急ぎ駆けつけ肩を抱いて摩る。
「リョウ!リョウ!しっかりしなさい」
「無視しないでほしいな、その子はもう死んでるよ・・・自殺したんだ」
「ふざけないで!魔物のくせに人間が分かったようなことを言わないで!!」
「・・・あっそ」
涙を溢れさせながら訴えるセイラン。しかし尚も言葉を述べるゴーレム。
「・・・はぁ。命を賭してって、一見するとかっこいいけど残された人の事をちゃんと考えていない行動だと思うな」
ゴーレムは、手を上に伸ばし魔力をその手に込める。
「もう僕の負けでいいよ。ただし、この先は僕みたいに甘い魔族はいないからね」
そう言うと、集めた魔力をリョウに投げやる。
「回復魔法"ヒーリングライフ"」
そう言うと、リョウの周りが光り輝く。ぼろぼろになっていた四肢は徐々に癒え、やがて完全に回復した。
「肉体としては一度死んだけど魂はそこにあったから助かったよ。良かったね。・・・我、ゴーレムは、ここに敗北を宣言する」
そう言うと、残り時間8分10秒を残しタイマーが止まった。それと同時に別の言葉が表示された。
『ゴーレムが敗北を宣言した為、レイド側の勝利となります』
「・・・くっ」
「リョウ!!!」
「・・・どうなったんだ?」
目を覚ましたリョウは訳がわからず辺りを見渡す。
「・・・ッ⁉︎ゴーレム‼︎」
敵の存在に気づき、即座に構えるリョウ。しかし、ゴーレムはその場を去ろうとした。
「待って!なんで助けたりしたの?」
「・・・別に、ただの気まぐれさ」
「私、さっき言った事撤回しないから」
「・・・それでいい」
「でも、助けた事には感謝するわ。ありがとう」
ゴーレムは何も言わずその場を去っていった。
「一体何が起こったんだ?」
「バカ!本当に命を投げ出すなんて信じられない!」
「ハ、ハァ?意味わかんねぇから!ちゃんと1から説明してくれよ!」
「あなたは自分の力で死んじゃったのよ!あの魔物は蘇生魔法であなたを生き返らせたの‼︎」
「はぁ?ますます分かんねぇよ!なんで魔物が助けるんだ?」
「とにかく!次に進めるって事よ!!」
セイランはそそくさとその場を離れ、ギルドメンバーのもとへ向かうセイラン。
「お、おい!ちょっと待ってくれよ!」
・・・・・
・・・・
・・・
「セイラン、リョウ、2人ともよくやってくれた。君達もありがとう」
「なぁ団長、あいつ・・・敵の幹部なんだろ?」
「・・・・・恐らくね」
「あいつ、本気出せば俺たちなんて一瞬で殺してたぜ」
「そうだな、俺もそう思った・・・・」
「こんなんで魔王をやれんのか?」
「・・・・もはや、後には引けない。今後のメンバーは慎重に検討していこう」
ギルドメンバーにとって、その戦いは荒ぶる士気を鎮静化させるのに十分過ぎるものだった。
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