女殺し油煙の地獄(二十五周年カップ参加作品のハードコア版)

中井春一郎

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第四章

養父母・夜の営み秘史 ~佃煮屋とハプニングバー~

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 聖良は二十五歳で、十九歳も年上の建太郎に嫁いだ。

 江戸時代から続く老舗の佃煮屋の箱入り娘。

 ふと立ち寄った建太郎が見初め、折を見てしばしば通うようになったのだ。

 「あら、またお越し下さり、御贔屓ありがとうございます」

 「いや、この前いただいた昆布とワカサギが何ともいい味だったものだから」

 「ありがとうございます。父と兄も喜びますわ。如何でしょう?今日はハマグリが

お勧めですけれど、少しお高いですが・・・」

 「では、いただいてみましょう。葉唐辛子も、お願いしましょうかね」

 佃煮を丁寧に包んでいく聖良の、しなやかな白い指を盗み見る・・・・。


 建太郎はすでに丸の内に公認会計士事務所を構え、経済力もある。

 仲間内では堅物で通っていたが、御多分に漏れず悪い遊びもしていた。

 過激さで知られるハプニングバー『破廉恥』にも時々顔を覗かせていた。

 ほんの三十分前までは見知らぬ他人であったカップルが、覗き窓の開いた小部屋に

向かい、覗かれることを承知でSEXを始めるのだが、覗かれながらSEXする度胸

まではない建太郎は、見物側に回っていた。たまたまカウンター席で横に並んだ女性

と気が合うと、近くのラブホテルで一夜限りのSEXを楽しむのだ。


『破廉恥』通いの一番の収穫は、朱里との出会いである。

 
 <こんな場所に女優が現れるとは思えないが・・・>

 <あるいは、新手の高級コールガールなのか・・・>

 
 その美女はカラダを寄せるようにして、建太郎の隣に腰を下した。

 赤紫のメッシュを入れた黒髪を巻き上げ、翠のバンスクロップで纏めている。

 赤紫も幾本か混じる後れ毛も、真っ白な首筋も、凄みがあるほどの妖艶さだ。

 深窓の令嬢とは思えないが、銀座ホステス風でもない・・・。


 「叔父様、ブラッディ・マリーを朱里に御馳走してくれないかしら?」

 「ん?・・・・パンティの色もブラッディ・マリーだねえ」

 建太郎はさりげなく、しかし、じっくり、朱里を検分する。

 血染め色とも言っていい、深紅でオープンクロッチのパンティ一枚の姿である。

 サファイア色の飾り玉がユラユラする開き窓から黒い逆巻きが噴き上げていた。

 そこに眼を魅きつけるように、ゆっくり美脚を組み直す。

 女性の客はパンティ姿になる事を条件に、カクテル以外は全て無料というのが、

『破廉恥』のシステム。当然ながら朱里の乳房は露わである。バスト90はあるで

あろう。蠱惑的なカーブを描き、しっかり持ち上がっている。

 乳首の色合いも乳輪の膨らみ加減も吸い付いてみたいほど。

 顔のメイクにも一部の隙も無い。

 ややブラウンがかったアイブロウで眉毛をスッキリ整えている。

 目尻より少し長めに、くっきりとアイラインを引いている。

 これ見よがしでないカーブのつけ睫毛も長からず短からず。

 微かに紫を交えたアイシャドーのグラデーションも実に巧みである。

 ラメの入ったルビーレッドの濃いルージュが唇を濡らしている。

 ブラッディ・マリーのカクテルグラスにルージュが鮮やかについているが、それが

下品には見えないのも摩訶不思議・・・・・。

 メイクを落としても相当な美貌と思われるが、フランスの高級化粧品ブランドの、

東京支社でスーパービューティーアドバイザーをしているという。

 二十代半ばに見えたが、三十二歳だと言う。

 グラスを持つ左手の薬指には、ルビーの指輪が光っていた。

 「貴女のような美しいマダムに、お近づきになれただけでも光栄だな」

 「あら、これは虫除けなの。蠅がたかると煩いですもの」

 「これは、これは。僕のような白髪頭の銀蠅は早々に退散しないと」

 「あら?恐ろしい毒針をお持ちの、オオスズメバチとお見掛けしましたのに」

 「では、毒針を一刺ししなければ申し訳ないかな?」

 「嫌ですわ。一刺しだけなんて・・・」

 次の言葉に、建太郎はもっと驚く。

 「アナルはお好き?」

 「ん?・・・・そちらの趣味はないねえ」

 「あら、良かった。朱里も裏口入学はお断りしているの」

 「ん?じゃあ、なぜ聞いた?」

 「そちらも一度されたけど、痛いだけで懲りたわ。でも、苛恥かしめを受けるのは

大好きなの。ねえ、朱里を苛めてくれない?」

 「俺は鞭で叩いたり、縛り上げて蝋燭を垂らしたりするのは嫌いだ。大変な美人で

涎が出そうだが、残念ながらお友だちにはなれそうにないねえ」

 「そう?ますますお友達になれそうよ。いちど縛られたいとは思っているけれど、

仕事が仕事だから縛りもお断りしているの」

 素肌に縄痕や痣をつける訳にはいかないということである。

 「渋い二枚目で、ロマンスグレーも素敵よ。ねえ、遊びましょうよ」

 建太郎は躊躇した。だが、その強烈なセックスアピールは抗い難い・・・。


 朱里に連れて行かれたのは、SMチェアの備えがあるラブホテルであった。

 朱里はすぐまた、血染め色でオープンクロッチのパンティ一枚の姿になる。

 翠のバンスクリップも外す。ロングヘアが背の半ばまで流れ落ちていく。

 シャワーも使わず、美巨乳を揺らしながらSMチェアに腰をおろした。

 「初めてのようだから、朱里がリードするわね」

 SMチェアの、女が尻を乗せる部分は洋式トイレの便座のような『U』型だ。

 前に立つ男のチンボが座った女のオメコにピッタリ当たる高さに調節できる。

 下には鏡が埋め込まれている。抜き挿しの様がクッキリ見える仕掛けである。

 金糸が縁取るオープンクロッチの、飾り窓から覗く黒い逆巻きは『破廉恥』でもう

確認済みだが、下の鏡が映し出すオメコの両脇は綺麗に剃り上げていた。

 オープンクロッチから覗く肉の花弁を人差し指で軽く跳ね上げてみる。

 興奮による充血か?やや肉厚のラビアが、ピチョッと左右に張り付く。

 満開にした朱里の小陰唇、ラビアミノーラはハートの形になっていた。

 「おや?右の花びらに可愛いホクロがあるね」

 「ふふ、付けボクロよ。墨をしっかり滲み込ませてあるから、タツゥーという方が

いいかしら?そう簡単に誰にでも御披露する訳にはいかないオシャレよ」

 「黒い汚点のせいで、枝垂桜の色をした下の唇がよけい綺麗にみえる」

 「そんなに丁寧にご鑑賞いただけると嬉しいわ。オメコ、濡れてる?」

 「うむ。もう蜜の流れる女の花だな」

 「人様のお楽しみを『破廉恥』で鑑賞したもの、もうサカリのついたメス猫状態で

ございますわよ。ねえ、朱里のオメコの匂い、嗅いでくれない?」

 「建太郎は朱里の秘唇の間際まで鼻先を寄せていった。

 「・・・・・ちっとも臭くない。シャワーも浴びてないのに。ずいぶん男を知って

いるだろうに、とても綺麗なオメコだな」

 「意外と男日照りなの。若い男は興奮すると何をしでかすか判らないから遠ざけて

いるの。裏口入学までされて懲りたので・・・・」

 「ふむ。それで俺のような一見紳士風の親父好みという訳か?」

 「ええ。でもSM遊びには尻ごみをするオジサマも多いしねえ」

 「よし。じゃあ苛めさせてもらおう。まずはオメコの検分だ。もう涎が糸を引いて

いるからな。股をもっと拡げてやろう」

 建太郎は、朱里の内腿を裂こうとしたが・・・・。

 「駄目!!」

 「????」

 「だって、手枷も、足枷もまだされていないもの。もう逃げ出せないように、絶対

絶命のピンチに落として、許しを請うのに往復ビンタもしてくれないと・・・・・・

ところで、お名前は?」

 「建太郎だ」

 「ふふ、ケンちゃんでいい?」

 「生意気な女だ。ちゃんとケン様と呼びなさい」

 「いい感じ!そんな風に威張ってね・・・ケン様・・・・」

 「うむ。お前は朱里だったな?朱里では可愛過ぎる。・・・・よし。色キチガイの

女だから、セックスコ・・・ちょっと長すぎるな・・・うん。クスコだ。今日からは

お前はクスコだ・・・」

 「ええ、ケン様、クスコに早く往復ビンタして。頬が赤脹れするほど叩いて。でも

一夜のゲームよ。明日まで腫れが続かない程度よ。それと足枷で大股開きにしてね。

内股はスカートで隠れるから、こっちは手形が残るほど叩いて。抓って痣を付けても

いいわよ。というより、大歓迎よ」

 「よし!ピシャ~!ピシャ~!」

 「アッ、痛い!初心者これだから・・・まだ、縛めてないわ。まだ逃げだせるわ」

 「・・・いや、いや。SMゴッコも難しいものだな」

 たどたどしい手つきで、まずは手枷で両手首を戒める。

 「・・・・駄目!もっときつくして・・・・あ、こんどは締め過ぎよ。明日までは

跡が残らない程度だと言ったでしょ・・・・」

 何とか、クスコのお気に召すよう戒めることが出来た。

 まず、手枷に付いた鎖を天井に向けて引き上げていく。


 ・・・・・ギ・・・・ギ・・・・ギ、ギギ・・・・ギッ、ギッ、ギッ・・・・


 「ああ怖いわ、こんな恐ろしい仕打ちをするなんて・・・お願い、もう許して!」

 「いや、これは失敗した。少し緩めてやろう」

 「ん、もう!『お願い、許して』は、もっと苛めて!ということなの」

 「・・・・・」


 ・・・・ギ、ギ・・・ギギ、ギギ・・・・ギギイ~・・・ギッ・・・


 クスコが泣きながら許しを願っても、冷酷に足枷の鎖を引いて股を裂く。

 「ああ、許して!!」

 「黙れ!ピシャア~!!」

 思い切り張り倒したので、クスコの頬が真っ赤になった。

 「嗚呼!酷い!!痛い!痛い!・・・・そんなに叩かないでえ~!!」

 「いや、いや。ちょっと叩き過ぎたかな?」

 「ん、もう。もっと叩いてということなのに・・・」

 「いや、いや。怒られながら苛めるのはサゾかね?マゾかね?SMゴッコも難しい

もんだね・・・いや、いや」

 公認会計士は、我儘なSM娘を大いに気に入った。

       ★     ★     ★     ★

 「どうだ、クスコ、近くに美味い寿司屋があるが?」

 お近づきになれた記念にとクスコに贈られた血染め色のパンティをポケットチーフ

代わりにして寿司屋に向かう。

 店の主人は建太郎が顔に似合わぬ遊び人だと充分に承知。

 「へい、旦那。今日は赤貝がお勧めでですで。まずの摘まみはそれでどうだい?」

 見事な大赤貝をパクッと割る。

 「どうだ!お嬢ちゃんのモノより生きが良いだろうが!」

 「まあ、失礼ね。パパに味比べをしてもらわないと」

 クスコが赤貝の身を手で摘まんで建太郎の口元に運ぶ。

 「・・・・・うん、実に美味い。甲乙つけ難いといったところだな」

 クスコの黒いミニの下はノーパンティ。建太郎の指はクスコの赤貝に接近中。

 クスコの赤貝に指が届いたころ、クスコは美味そうに赤貝を共食いしていた。


 やっと二人きりのデートまで持ち込んだ佃煮屋の箱入り娘。

 謹厳実直な公認会計士の仮面を脱ぐことが出来るSMチェアの女。

 まるで正反対の二人の女の間を、中年男が行ったり、来たりする。



 


 
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