女殺し油煙の地獄(二十五周年カップ参加作品のハードコア版)

中井春一郎

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第九章

続・魔界の生成AI ~69する仏様とアンドロイド妖貴妃~

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 「緑子でございます」

 「麗華でございます」

 高層マンション最高層階で初対面の挨拶をにこやかにする二人の眼に火花が散る。

 共に相手も社長の愛人になっていることだけは知っているのだ。

 「今後もお二人に人体計測室で御苦労をお掛けしますが、ひとまずご覧いただける

段階には達した思います。では」

 
 高精細モニターに『AI緑子』と『AI麗華』の原型が映し出された。

 あらゆる角度からの緑子と麗華がタケシのパネル操作で千変万化する。

 「・・・・私たち、まるでタケシの操り人形みたいね」

 「タケシだと?おい、緑子、タケシのコレになったのか?馴れ馴れしい」

 社長がわざとらしく小指を立てる。

 「ふふ、御想像にお任せしますわ。ね、タケシ?」

 「社内恋愛は厳禁だ。首にするとまでは言わないが、ボーナスは減額だ」

 「お金よりタケシが大事ですもの、ね、タケシ?」

 「・・・はあ、僕もお金よりは緑子が好きですが」

 「麗華さんとは親しい関係?どうなの麗華さん?」

 「・・・あ、あの・・・御想像におまかせします」

 「あ、あ・・・麗華ちゃん、その答弁は困ります」

 「ちゃん、だと!馴れ馴れしい。僕は大変な失敗をしたな。この三人御用達のラブ

ホテルをつくってしまったようだな」

 「ええ、タケシは一人暮らしなのにベッドは私好みのダブルにしたし、二人が頭を

乗せることが出来るよう、長枕にいたしましたしね」

 「ああ、そう・・・ところで緑子、出来栄えのほどはどうだ?」

 「まるで二人の緑子がいるみたい。でもツルンとした肌で、人間ではなくて人形の

ようね。最近流行りのAI美少女に毛が生えた程度かしら?」

 「手厳しいな。麗華はどうだ?」

 「あの~、胸とか、もっと下のところとか、キューピーさんみたいで恥ずかしい」

 「ふ~ん、もっと下のところとは、どこだ?」

 「いえ、あの・・・・・アソコ・・・・」

 「社長、相変わらずセクハラ発言が多すぎよ。御自分のボーナスを返上したら?」

 「ん?まあ、それはそれとして二人の意見に僕も同感だな。セルロイドのキューピー

人間では秘書やアテンダントは務まらない。タケシもそう思わないか?」

 「はい。今後は照明設備もフル活用し、陰影のある人体データを集積していく計画

ですから、次に御覧いただくときは、ずっと生きた人間に近づいているはずです」

 「よし、今日はここまで。緑子と麗華は一緒に食事でもどうだ?一緒に僕のベッド

に入るときには仲良しになっていないと困るからね」

 「・・・・・」

 「タケシには、今後の開発方針について話がある」


          *      *     *     *


 タケシは神楽坂の賑やな通りの裏にある、黒塀が囲むひっそりした料亭に伴われた。

 社長はおもむろに、大切に包んでいた異形なものを取り出した。

 「双身歓喜天だ」

 「!!!!!!」

 男女の神(?)がシックスナインをしている仏像(?)と思えばいいだろう。

 「この見事な艶は、男と女の愛液や精液で磨き抜いて生まれたものだ」

 「・・・・・・」

 次に『三昧耶戒秘事』なる書を取り出して剛に解説する。

 「男と女が性交することで即身成仏できるという十七清浄句が記されている」

         

 妙適清浄句是菩薩位。妙適とは男女の性交の快楽を指し、それは清浄なる菩薩の

           境地ということである。

 欲箭清浄句是菩薩位。欲箭とは、欲望が弓矢のように早く激しく起こることで、

           それは清浄なる菩薩の境地といことである。

 触清浄句是菩薩位。 触とは男女が触れあい、抱き合うことで、それも清浄なる

           菩薩の境地ということである。

 愛縛清浄句是菩薩位。男女に離れがたい心が生じて、互いに縛り合うのも、清浄

           なる菩薩の境地ということである。

 一切自在主清浄句是菩薩位。男女が結合し、全てに自由な主となり、天にも昇る
 
           心地になるのも、清浄なる菩薩の境地ということである。

 見清浄句是菩薩位。 欲情して異性を見、それを美しいと感じる心も、すなわち

           清浄なる菩薩の境地ということである。

 適悦清浄句是菩薩位。適悦、すなわちSEXをし、それを実感し、また悦ぶこと

           も、清浄なる菩薩の境地ということである。

 愛清浄句是菩薩位。 男女の愛は、全て清浄なる菩薩の境地ということである。

 慢清浄句是菩薩位。 自慢する心も。清浄なる菩薩の境地ということである。

 荘厳清浄句是菩薩位。飾り立て喜ぶのも、清浄なる菩薩の境地ということである。

 意滋沢清浄句是菩薩位。適悦、すなわちSEXで体だけでなく心も喜ぶことも又、
          
           清浄なる菩薩の境地ということである。

 光明清浄句是菩薩位。愛を互いに求めることで真実の光を知るのも、清浄なる菩薩
           
           の境地ということである。

 身楽清浄句是菩薩位。肉欲の満足によって生じた恐怖を忘れ、充実感を得たいのも

           清浄なる菩薩の境地ということである。

 色清浄句是菩薩位。 目の当たりにする色も全て、清浄なる清浄なる菩薩の境地と

           いうことである。

 声清浄句是菩薩位。 耳にする物音も清浄なる菩薩の境地ということである。

 香清浄句是菩薩位。 この世の香りも清浄なる菩薩の境地ということである。

 味清浄句是菩薩位。 これら全ての境地を体験し、五官で会得して味合うことが、

           これ清浄なる菩薩の境地ということである。

          

 この教えを入唐で会得した弘法大師・空海に、伝教大師・最澄が伏し拝んで教えを

授けて欲しいと願ったが、空海は、この教えだけは比叡山延暦寺の祖・最澄に教えは

しなかったという、逸話も残っている。

 我が日本国に於いては邪教・真言立川流として大弾圧を受けたが、その痕跡は東京

浅草の、双身歓喜天を祭る待乳山聖天に残されている。

 二股大根を善男善女が収めるのだが、二股大根を二本組み合わせれば、善男善女が

大江戸四十八手の愛舐め『椋鳥』、あるいは、股を挟みあっての性交『松葉崩し』で

清浄なる菩薩の境地に達している荘厳な姿が眼に浮かぶようであるが、それは妄想と

いったものであろうか・・・・・。


 また、今でもチベット山中の奥深くにあるチベット密教の秘密寺院では、この教え

に基づく修業が行われている。高僧が、選り抜きの美女である信者と『獅子舞』姿の

対面坐位でオメコして、女の赤い液と男の白い液とを攪拌している姿を想像すれば、

当たらずと雖も遠からずだろう。

また古代中国では、神秘的なオメコにより作られる不老長寿の妙薬が珍重された。

 この秘術・錬丹術が後進国の中世欧州に伝わり錬金術となる。

 リンゴから実が落ちるのを見て『ふむ、ふむ』と思ったニュートン大先生は、その

錬金術師の有力メンバーの一人である。

 十七清浄句の教えは、人類の血の奥深くに、今でも流れているのであろう。


          *     *     *     *


 妖しい社長は、一尺余りの双身歓喜天をタケシの前に差し出した。

 「これの生成AI版をタケシに創ってもらいたいという単純な話では無いが、僕が

タケシと最後は抱き合い心中になろうとも、何としても実現したいと切に思っている

ことの根底にはそれが有ることを、肝に銘じておいてもらいたい」

 「はあ~・・・・」

 「うむ。これはおいおい、じっくり話そう。まずは実際的な話だ」

 「はい!お聞かせください」

 「今後の開発方針だが、AI秘書とAIアテンダントは予定通り進めてくれ」

 「はい」
 
 「社員研修や自己啓発ソフトの完成は、君の能力では時間はかからないだろ?」

 「たぶん大丈夫です」

 「AIナースやAI教師などへの多角的展開も、君のノウハウを他のスタッフ達に

伝授すれば一気に加速する。優秀な連中を集めているから、任せられること任せろ。

タケシには次の段階に進んでもらう」

 「はい。どういう方向ですか?」

 「・・・・・明日香と絵里を与えたのも考えがあってのことだ。しかし、その後の

展開を危惧している。緑子も麗華も思わせ振りだったが、手を付けていないね?」

 「はい」

 「二人とオメコもしてもらわないと困るのだ」

 社長は双身歓喜天像を剛に近づけた。

 「・・・・タケシが女の持つ魔性や妖気を知らなければ、僕が世界変革の切り札と

考え、資産の全てを投入しようと思っている次世代生成AIの完成はおぼつかない」

 「・・・どういうことでしょうか?」

 冗談の多い社長が真剣な目で剛を見詰める。

 「・・・・うむ。まずは判りやすい話から始めるか・・・・少子化や未婚の急増が

深刻だというが、それを裏返せば、生殖としてのSEXと楽しみとしてのSEXとの

乖離が、ますます激しくなったということだ。五十男の童貞がいるか?四十歳の処女

など珍品以外の何物でもない」

 「そうですねえ。絶無とは思いませんが・・・」

 「男はみんなやっている。女もみんなやっている。オメコをやりたいからだ」

 「子供が出来ないよう避妊はしても、SEXをやめる人はいないでしょうね」

 「それで怪しげな射精産業が大繁盛ということになる。はした金をそこで稼ぐ若い

女のなんと多いことか。取り敢えずの排泄処理をする男の多いことか。人生はもっと

美的でなければな」

 「そうですねえ・・・」

 「そこでだ。『AIクレオパトラ』や『AI楊貴妃』、それに『AIカエサル』や

『AI弓削道鏡』といった優れ者が出現して、誰もが満ち足りたオメコを堪能できる

としたらどうだ?」

 「サイエンスは得意ですが、ユゲノさんとはどういう人ですか?」

 「馬並のモノをぶら下げ、それで女帝を狂わせ自分が天皇になろうとした坊主だ。

うん、ロシアにも大巨根で皇妃たちを狂わせた大立者がいたぞ。怪僧ラスプーチンの

AIも悪くないな」

 「はあ~・・・『AIミスワールド』を毎年、新規に開発することも出来ますよ。

世界ナンバーワン美女のAIをコレクションするアラブの王様もいるかも」

 「それよりも、僕は愛玩する『AIナポレオン』や『AI始皇帝』を仲良し奥様が

交換してスワッピングを楽しんだり、AI近藤勇や土方歳三、それに薄幸の美男剣士

沖田総司など、新選組の隊士と大乱交パーティーを開催する世の到来を望むがね」

 「はあ~、それはすごい世の中になりますねえ~・・・」

 「ところでタケシ、君ならどんなタイプのAIを作ってみたいか?」

 「そうですねえ・・・『AI北条冴子』と語り合ってみたいですね」

 「ん?・・・・あの『犯りすぎかしら?』のポルノ女優か。意外と濃厚趣味だな」

 「それはそれとして、極上ソフトを完成するには経費も大変ですよ」

 「そこでだ。最高級品の『AI楊貴妃』で試算してある。製作費一億の豪華版だ。

しかし、収益性は大変なものだ」

 「どうなるのですか?」

 「最終的に目指しているのは仮想映像ソフトではない。現実のカラダを持った美男

美女のSEXアンドロイドだ。24時間眠らないがメンテナンスも必要だ。実働20

時間とし、お相手は一日八人。『楊貴妃』級なら時間当たり十万頂戴してもいいい。

一日の稼ぎは約二百万。諸経費を考え百万円。しかも365日働ける。メンテナンス

を考え、実働350日だ。百年の稼動が可能で、しかも自己学習で成長し続ける生成

AIアンドロイドだ。百年物の『AI楊貴妃』を想像してみろ」

 熱弁を振るう社長は、酒をグイッと飲み干し、話しを続ける。

 「美貌に磨きがかかっているだけではない。知性と教養に溢れている、吉原随一の

泡姫・・・・いや、セックステクニックは百倍、千倍だぞ。男を虜にする術の全てが

飛躍的に向上した『妖貴妃』に変貌している。三千人の美女を後宮に抱えた中国皇帝

を遥かに凌ぐ陶酔を、誰もが味合うことが出来るのだ」

 「はあ~、一体の『楊貴妃』が一年で三億五千万。百年だと三百五十億!」

 「天才タケシは計算が早いな。しかも世界展開だ。市場は巨大だぞ。『楊貴妃』や

『クレオパトラ』など最高級品に限っても、一万体の運用は楽々可能だ」

 「一年で三兆五千万円もの儲けですね・・・」

 「美的人生をモットーとする僕は、少数精鋭の真の美女・美男AI路線にする考え

だが、美人でカラダがいいだけが取り柄のミスワールドやKーPOPダンサーなどの

大衆消費社会の消耗品も生産ラインに乗せれば十倍を超える企業規模になるぞ。生成

AIアンドロイドは世界に大変革をもたらすのだ」

 「生成AIで世界が変わるのは間違いないので、力を尽くしたいですが・・・・」

 「その最大のものがSEX産業革命である。タケシ、この大革命の旗手になれ!」

 「はあ~」

 「一部の富裕層だけが美女とよろしくやるSEX独占資本主義社会の打倒だ」

 「はあ・・・・」

 「その手先となって暗躍し、女性の生き血を絞り取り、男性人民のなけなしの金も

巻き上げる旧態依然たるSEX産業組織も壊滅させるのだ。その革命に向け、狼煙を

あげるのが、タケシの手で完成する生成AIアンドロイドである」

 「生成AIアンドロイドは、いずれ必ず登場するとは思いますが・・・」

 「僕はSEX産業革命への橋頭保として、未来型遊郭の世界展開も検討している。

女性に向けては、AIホスト軍団の結成も必要だ。一体の『AIロッキー』が容易に

一日十人の女性をノックアウトして、天国に送ってあげることが出来るぞ」

 社長の熱弁に、剛はどんどん巻き込まれていく。

 「お金儲けにはさほど関心はありませんが、生成AIの研究・開発には生涯を捧げ

たいと思っています。現在の生成AIは仮想映像段階ですが、心も身体も触れ合える

生成AIアンドロイドには是非、挑戦したいです」

 「うん、頑張れ。君と僕が目指すのは金儲けではない。世界の大変革である」

 「生命科学者や、カラダの素材を考えれば高分子化学者の協力も必要ですね」

 「地球温暖化や戦争の拡大などで暗い予測が多いが人類社会の未来は明るい」

 「そうなるといいですが・・・・」

 「うん、うん。我が社のノーベル平和賞受賞も確実だ。前祝いだ」


 ・・・・ポン、ポン・・・ポン、ポン・・・ポン、ポン・・・・


 「大変お待たせしました。女将でございます」

 「うむ。用意の品は届いているかね?」

 「はい。明日香でございます。タケシ様、またお会いできて嬉しいわ」

 「はい。絵里でございます。絵里も嬉しいわ」

 「おう。夜の蝶々がもう舞い込んできた。じゃあ、後はまかせた」

 つむじ風のように社長は消えた。

 二人の六本木オサセホステスは江戸情緒が漂う神楽坂の石畳を散策しても、さほど

おかしくない姿になっていた。明日香は黒、絵里は赤。共にミニのワンピース。

 差しては、差され、転がるお銚子は、二本、三本、そして四本、五本・・・・。

 「お嬢様方、お寝間の用意が整いました。ささ」

 招かれた部屋の襖を仲居が閉め切らないうちに、黒い蝶々と赤い蝶々がヒラヒラ。

 ふたつのガーターベルトの下には、両方とも黒い蝶々が羽を休めていた。

 お嬢様方は、もうパンティを天井まで舞い飛ばしておられるからだ。

 挿しては挿しての成り行きは前に遊んだ六本木のホテルのプレイバックであった。


         *     *    *     *

 妖魔は刻々と、その魔の手をタケシに忍び寄せている。


 タケシは『AI緑子』『AI麗華』のコピーを作った。

 その原『AI緑子』『AI麗華』をオンラインで生成AIプロジェクトに送って、

その後の育成を委ねる。

 タケシは、緑子と麗華を、後の『淫』『乱』に育て上げることに全力を傾注した。

 まず『AI緑子』『AI麗華』を可変にした。

 顔の仕上がりには満足していたので、容貌には修正をくわえないが・・・

 
             緑子の身長は163~171。

             麗華は156~164。

             緑子のウエストは56~60。

             麗華は55~59。

             緑子のトップバストは85~91

             麗華は84~88。


 それ以上の変更は、プロポーション上、好ましくないと思われた。

 原『AI緑子』原『AI麗華』には無い、乳輪・乳首・陰裂・陰核・陰毛、そして

肛門を、北条冴子を始めとするポルノ女優の画像データを基に様々に取り換える。

 『AIグレタ・ガルボ』や『AIマリリン・モンロー』など、伝説的な美人女優の

アンドロイドも想定し、オメコの毛をプラチナブロンドにしてみることも怠らない。

 『AI緑子』『AI麗華』は、一歩、一歩、『淫』『乱』に近づいていく。

 
















 



 


 

 
 
 

 

 


 
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