女殺し油煙の地獄(二十五周年カップ参加作品のハードコア版)

中井春一郎

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第十一章

熟々、熟女オサセ姉妹どんぶり

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 様々な<愛の形>をカメラの前で演じるタケシの実母、冴子は多忙を極めていた。

 『やり過ぎかしら?』の大ヒットを契機に出演依頼が殺到しただけではない。

 極秘の仕事に取り掛かっていたのだ。

 決して人の目に触れることのない、いや触れさせてはならない、秘密ビデオの制作

である。湯けむりの里の離れ座敷で、冴子と姉妹の契りを結んだ志保が、全裸を曝し

性交するさま、性器結合部の大アップまでを撮らせること、いや撮ってもらうことを

決断したのだ。もちろん冴子は妹の願いに応じた。しかし、それを完璧なものにする

ためには、淫斎先生の助力を何としても仰ぐ必要がある。


       *     *     *     *


 「うむ。電話でおおよそのことは判った。一肌脱がねばならぬな」

 壺中庵淫斎が腰を据えているのは『ギャラクシー』のいつものカウンター席。

 改装され店の雰囲気は様変わりしたが、以前はクラブ『冴子』であった。

 冴子が『あそこだけは堪忍して』と言うのが判っていて、わざと呼びつけたのだ。

 ちなみにポルノの女帝が『ギャラクシー』を嫌う理由は、淫斎と今日子ママが実の

親子で、しかもかってはオメコまでした関係にあることでは全く無い。それは淫斎と

今日子だけの秘密になっている。『ギャラクシー』のホステスはみな、ママが淫斎の

情婦だと信じ込んでいるのだが・・・・。



 「妹の志保も覚悟を決めております。カメラの前で熱演しますわ。で・・・・」

 「・・・・・・ふむ、ふむ。では『熟々、熟女オサセ姉妹ドンブリ』でいくか」

 「まあ!すごいタイトルですわね」

 「うむ。面白おかしく書いてやるから万事シナリオ通りとはいかないだろうが、

大筋はしっかりな」

 「畏まってございます。磨き抜いた技の見せどころでございます。志保も念入りに

仕込んでおきますわ」

 「で、段取りの方はどこまで進んでいる?」

 「盗撮用の隠しカメラを仕込んでいるラブホテルは幾つかありますが、妹は鬼娘の

性奴隷です。湯けむりの里からは一歩も出ることはできません」

 「うむ。決行は例の離れ座敷ということだな」

 「はい。盗撮モノが得意な監督に、一本ノーギャラで出演することを条件にして、

『おもてなし女将』シリーズの撮影のさいに、下見をしてもらいました」

 「何とかなるということか?」

 「妹と冴子がハメられている全景は天井に隠しカメラを仕込めばいけると。しかし

ズッポリ嵌り込んだ生々しい大アップを撮るカメラの置き場所が難しいと」

 「その道のプロだ。いい知恵は無いのか?」

 「床の間の小棚に小型の精細カメラを隠せば、チンボを突っ込まれているオメコの

ビラビラも、剥け濡れのオサネもクッキリ、ハッキリだがな。ということでした」

 「しかし、敵はヤメ検弁護士だぞ。盗撮のことも熟知しているだろう。気付かれる

恐れもある。さて、どうする?」

 「はい。小棚の引き戸は、しっかりと締めておきます」

 「それでは撮れないではないか」

 「そこが北条冴子、ポルノの女帝の腕の見せどころでございます」

 「どうするつもりだ?」

 「淫斎様のような手練れでも、二人の女にハメまくっておられる最中は、この娘に

出してやろうか?あっちに出そうか?などとお忙しいですわね」

 「女どもしか眼に入らんわい。気付かれぬよう<スウ~ッ>と開ける算段か?」

 「さようです。念には念を入れて、私のお尻で敵を目隠しして<スウ~ッ>と」


 冴子が淫斎と謀議をしていると、今日子ママがカウンターにやってきた。

 「あら、姉さんお久し振り。今夜はこれから爺さんと『やり過ぎかしら?』ね」

 銀河が渦巻く黒紋付の裾を持ち上げ、壺中庵淫斎の膝に尻をおろす。

 「今日子ちゃんも『やり過ぎかしら?』。目の周りに隈があるわよ。パパちゃんと

夜枕合戦でお疲れのようね」

 かつて六本木の夜で覇を競った二匹の大揚羽蝶が火花を散らす。

 冴子を強姦した若頭が店の後釜に据えたのが今日子ママである。

 城明け渡しの涙にくれる冴子の前で、新調したばかりの黒紋付の晴れ姿の袂から、

わざと落とし物をした。『あら、御免なさい』と拾い上げたのは、若頭に強姦された

冴子が、そのあと配下の若い衆、十人以上に散々回された写真の束である。

 チンボを挿し込み続けられ、爛れ切ったオメコから白い濁流が溢れる写真までを、

その場にいた債権者に見られ、冴子は滝のような涙を流したのだ。
 
 「邪魔よ。今日子はあっちに行って!先生と色濃い抜きの大事なお話があるの」

 
 冴子に尻を打たれ、今日子ママはお客様方に御愛想を振りまきながら去って行く。







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