5 / 18
序章5
しおりを挟む
「死んだか……?」
「うん、恐らく」
警戒しながら近付く二人の背後から、気の抜けた声が投げかけられる。
「ま、待ってよー!」
いつの間にか岩陰から出てきていたシモンが、二人の方へ小走りで向かって来る。
「いやあ疲れたね……!」
「……シモンさんは何かしていたのかな……?」
本人に聞こえないように、レレはベルに耳打ちをした。
攻撃魔法を一切放った様子がなく、最初にベルに加護の魔法をかけて以来、ずっと隠れていただけ、というのがレレの認識だ。
しかし、実際にはそうでは無かった。
(俺達を支援するために、終始補助魔法を使ってくれていただろうが……!)
シモンの一度や二度ではないサポートに一切気が付いていない様子のレレに、ベルは一言何か言おうとして、すぐにその口を噤んだ。
(興味のない人間に言っても仕方がない、か……)
先程、レレに好き勝手言われた言葉を思い出し、思った事をすぐに口に出すのは一旦辞めにしようと決めた。
興味のない素人と言うには、あまりにも特別な魔法を操るレレを、ベルは何とも複雑そうな顔で見た。
その直後、ベルの体がぐらりと揺れて、その場に膝をついた。
(何だ……眩暈が……)
「だ、大丈夫かい、ベル君……!」
「……少し、吐き気が……」
戦闘の疲れが急に出たのかとも思ったが、それにしては少し様子がおかしい。
吐き気だけで無く、冷や汗が顔中の毛穴から出るような感覚がする。
「……さっき吸いだした毒か……!」
レレもようやく思い出したようで、「あっ」と声を上げた。
「体内に入った毒は少量だと思うけれど、早く解毒処置はした方が良いね」
レレの指摘にシモンも納得したようで、ベルの喉を光源魔法で照らして覗くなどをして、状態の確認を始めた。
「……すみません。自分が油断していたせいで……」
毒で気分が悪いせいなのか、弱気な声で素直に項垂れる。
「さっきのは私が完全に悪いよ……」
レレもしっかりと反省しており素直に謝る。頭上の耳が反省の気持ちを伝えるかのように、しゅんと垂れている。
「シモンさんは解毒の魔法は使えますか?」
「使える事には使えるんだけど……」
シモンがちらりとベルの方を見る。ベルはその無言の問いかけに対して、首を横に振った。
「自分の魔力は、もうほとんど残っていないです」
今回のケースのように、毒の詳細が分からない場合に魔法で解毒する場合は、本人の体に自浄を促すタイプの魔法を使用する方が望ましい。
しかし、その魔法はかけられた本人の魔力も消費するため、現在魔力が底をついているベルには効果が期待できない。
「魔力回復のポーションはあるけれど、ベル君の今の状態だと中毒になる危険性も少しだけあるね……」
「そうなると、解毒薬を調合しないとですね」
レレは有事のために持ち歩いてる道具をリュックから取り出して準備を始めた。
「出来るのかい?」
「大丈夫です、任せてください!」
特殊な毒に対しては一般的な解毒薬では効果が薄い、あるいは無い事も多く、専用の薬を調合する必要がある。
そのため冒険者や研究者は探索先に出現するモンスターを下調べし、毒を持つものがいた場合は、その対策をしっかりと整えてから挑む事が望まれる。
今回のケースは厄介で、ジャイアント・ケイヴワームの毒の性質が無数に変化するため、予め解毒薬を準備する事は実質不可能と言える。
「確かにケイヴワームの毒は厄介ですが、あくまでベースになっている毒は一つなんです。あいつの毒腺は実は二段構造になっていて、一つ目の毒腺の内でそのベースの毒が分泌されます。それを高純度で抽出して調合した解毒薬がこれです」
レレはリュックから箱を取り出し、その中から薄黄色の液体が入った小瓶を手に取って見せた。
「これに毒を注入された本人の血液、月光草の葉とマンドラゴラを加えて、反転式の魔法調合をすれば一回限りの解毒薬が完成します」
「このスクロールが反転式の……?」
レレが取り出した羊皮紙のスクロールには魔法陣が描かれているが、これもチタットの魔法理論で成り立っているらしく、ベルには内容がさっぱり分からない。
こちらもまた、チタットの基礎的な理論とは少し異なる箇所が見られるようで、シモンが手に取って「ほうほう」と興味深そうに観察を始めた。
「あ、あの、ベルの顔がどんどん白くなっていくので、急いだ方が……」
「あっ、そうだった、ごめんねえ!」
「……」
ベルが少し上を向いてぼんやりとし始めたのを見て、急ぎ二人で協力して準備に取り掛かった。ベルの腕をナイフで少しだけ切り、血液を採収して他の素材と混ぜ、解毒薬の調合が開始された。
「出来たー! はい、さっき血液を採った所を出してー」
解毒薬を傷口にかけると、ほのかに輝いて、液体がどこかへと消えていく。緊急の処置としては、体に素早く吸収されるこの方法が推奨される。
「念のため、後でまた体調を崩さないように、飲み薬も作ったから飲んで」
ベルは解毒薬の入った瓶を受け取り、一気に喉の奥へと流し込む。
「……不味い」
「仕方が無いじゃない! 即席だからそこまで考慮する時間は無いの!」
「いや、文句ではない……ありがとう、助かった」
「え、うん……いや、私が原因だし当然だけど……」
ベルが素直にお礼を言うので、レレは拍子抜けをしてしまった。
(具合が悪いと素直になる人っているし、そういう事かな……?)
「とりあえず大丈夫だ。採取を済ませて戻ろう」
「具合悪かったら、休みながらで良いからね」
「ああ」
三人は討伐したジャイアント・ケイヴワームの亡骸の前に集まり、解体作業を始めた。
学院組の目的は毒腺だが、レレも先ほどの解毒薬の補充など、個人的に使用するため分けてもらう事にした。
外皮や牙などは加工用途で重宝されるが、自分達だけで全て運び出すのは現実的ではないため、回収の依頼を鉱山の管理組合に出す予定だ。
「討伐依頼が出ていれば報酬も貰えたんだけどね。残念ながら今朝見た限りでは無かったかな」
必要なものの採取が終わり、鉱山出口に向かって第七鉱路を三人で歩いている。
シモン達もケイヴワームの毒腺を入手した事で目的は達成されたようで、レレと一緒に宿に戻る事になった。
レレがモンスターの討伐報酬が望めない事にぼやいていると、ベルが「金が必要なのか」と問いかけた。
「目的があって貯めている訳では無いけれど、いつ何が起こるか分からないからね。頼れる人もあまりいないし」
「……気分を害したら悪いが、もしかしてお前、母親も……」
「うん、お母さんも五年前にお父さんと同じ病気でね」
「そうか……」
両親はおろか、祖父母も健在なベルは、肉親を亡くした人の気持ちを正しく理解する事は出来ない。
出会ってまだ半日だが、明るく元気な姿しか想像できないこの女も、陰では母親を偲んで泣いているのだろうか。
自分は肉親が死んだ時に、そうやって泣く事が出来るだろうか。
今の俺にはきっと──。
「ベル?」
「……ああ、いや。何でもない」
「ふうん?」
しばらく沈黙が流れた後、ふと後ろを振り返ると、考え事をしているらしく、シモンの歩くペースが遅くなっていた。
「先生、置いて行きますよ」
「……ん、ああ、ごめんごめん! 早く行こうか」
「何か考え事ですか?」
「んー、少しね。宿に戻ったら話そうか」
水浴びのため途中で別れたレレが宿に戻ると、衝撃の提案がシモンの口から語られた。
「うん、恐らく」
警戒しながら近付く二人の背後から、気の抜けた声が投げかけられる。
「ま、待ってよー!」
いつの間にか岩陰から出てきていたシモンが、二人の方へ小走りで向かって来る。
「いやあ疲れたね……!」
「……シモンさんは何かしていたのかな……?」
本人に聞こえないように、レレはベルに耳打ちをした。
攻撃魔法を一切放った様子がなく、最初にベルに加護の魔法をかけて以来、ずっと隠れていただけ、というのがレレの認識だ。
しかし、実際にはそうでは無かった。
(俺達を支援するために、終始補助魔法を使ってくれていただろうが……!)
シモンの一度や二度ではないサポートに一切気が付いていない様子のレレに、ベルは一言何か言おうとして、すぐにその口を噤んだ。
(興味のない人間に言っても仕方がない、か……)
先程、レレに好き勝手言われた言葉を思い出し、思った事をすぐに口に出すのは一旦辞めにしようと決めた。
興味のない素人と言うには、あまりにも特別な魔法を操るレレを、ベルは何とも複雑そうな顔で見た。
その直後、ベルの体がぐらりと揺れて、その場に膝をついた。
(何だ……眩暈が……)
「だ、大丈夫かい、ベル君……!」
「……少し、吐き気が……」
戦闘の疲れが急に出たのかとも思ったが、それにしては少し様子がおかしい。
吐き気だけで無く、冷や汗が顔中の毛穴から出るような感覚がする。
「……さっき吸いだした毒か……!」
レレもようやく思い出したようで、「あっ」と声を上げた。
「体内に入った毒は少量だと思うけれど、早く解毒処置はした方が良いね」
レレの指摘にシモンも納得したようで、ベルの喉を光源魔法で照らして覗くなどをして、状態の確認を始めた。
「……すみません。自分が油断していたせいで……」
毒で気分が悪いせいなのか、弱気な声で素直に項垂れる。
「さっきのは私が完全に悪いよ……」
レレもしっかりと反省しており素直に謝る。頭上の耳が反省の気持ちを伝えるかのように、しゅんと垂れている。
「シモンさんは解毒の魔法は使えますか?」
「使える事には使えるんだけど……」
シモンがちらりとベルの方を見る。ベルはその無言の問いかけに対して、首を横に振った。
「自分の魔力は、もうほとんど残っていないです」
今回のケースのように、毒の詳細が分からない場合に魔法で解毒する場合は、本人の体に自浄を促すタイプの魔法を使用する方が望ましい。
しかし、その魔法はかけられた本人の魔力も消費するため、現在魔力が底をついているベルには効果が期待できない。
「魔力回復のポーションはあるけれど、ベル君の今の状態だと中毒になる危険性も少しだけあるね……」
「そうなると、解毒薬を調合しないとですね」
レレは有事のために持ち歩いてる道具をリュックから取り出して準備を始めた。
「出来るのかい?」
「大丈夫です、任せてください!」
特殊な毒に対しては一般的な解毒薬では効果が薄い、あるいは無い事も多く、専用の薬を調合する必要がある。
そのため冒険者や研究者は探索先に出現するモンスターを下調べし、毒を持つものがいた場合は、その対策をしっかりと整えてから挑む事が望まれる。
今回のケースは厄介で、ジャイアント・ケイヴワームの毒の性質が無数に変化するため、予め解毒薬を準備する事は実質不可能と言える。
「確かにケイヴワームの毒は厄介ですが、あくまでベースになっている毒は一つなんです。あいつの毒腺は実は二段構造になっていて、一つ目の毒腺の内でそのベースの毒が分泌されます。それを高純度で抽出して調合した解毒薬がこれです」
レレはリュックから箱を取り出し、その中から薄黄色の液体が入った小瓶を手に取って見せた。
「これに毒を注入された本人の血液、月光草の葉とマンドラゴラを加えて、反転式の魔法調合をすれば一回限りの解毒薬が完成します」
「このスクロールが反転式の……?」
レレが取り出した羊皮紙のスクロールには魔法陣が描かれているが、これもチタットの魔法理論で成り立っているらしく、ベルには内容がさっぱり分からない。
こちらもまた、チタットの基礎的な理論とは少し異なる箇所が見られるようで、シモンが手に取って「ほうほう」と興味深そうに観察を始めた。
「あ、あの、ベルの顔がどんどん白くなっていくので、急いだ方が……」
「あっ、そうだった、ごめんねえ!」
「……」
ベルが少し上を向いてぼんやりとし始めたのを見て、急ぎ二人で協力して準備に取り掛かった。ベルの腕をナイフで少しだけ切り、血液を採収して他の素材と混ぜ、解毒薬の調合が開始された。
「出来たー! はい、さっき血液を採った所を出してー」
解毒薬を傷口にかけると、ほのかに輝いて、液体がどこかへと消えていく。緊急の処置としては、体に素早く吸収されるこの方法が推奨される。
「念のため、後でまた体調を崩さないように、飲み薬も作ったから飲んで」
ベルは解毒薬の入った瓶を受け取り、一気に喉の奥へと流し込む。
「……不味い」
「仕方が無いじゃない! 即席だからそこまで考慮する時間は無いの!」
「いや、文句ではない……ありがとう、助かった」
「え、うん……いや、私が原因だし当然だけど……」
ベルが素直にお礼を言うので、レレは拍子抜けをしてしまった。
(具合が悪いと素直になる人っているし、そういう事かな……?)
「とりあえず大丈夫だ。採取を済ませて戻ろう」
「具合悪かったら、休みながらで良いからね」
「ああ」
三人は討伐したジャイアント・ケイヴワームの亡骸の前に集まり、解体作業を始めた。
学院組の目的は毒腺だが、レレも先ほどの解毒薬の補充など、個人的に使用するため分けてもらう事にした。
外皮や牙などは加工用途で重宝されるが、自分達だけで全て運び出すのは現実的ではないため、回収の依頼を鉱山の管理組合に出す予定だ。
「討伐依頼が出ていれば報酬も貰えたんだけどね。残念ながら今朝見た限りでは無かったかな」
必要なものの採取が終わり、鉱山出口に向かって第七鉱路を三人で歩いている。
シモン達もケイヴワームの毒腺を入手した事で目的は達成されたようで、レレと一緒に宿に戻る事になった。
レレがモンスターの討伐報酬が望めない事にぼやいていると、ベルが「金が必要なのか」と問いかけた。
「目的があって貯めている訳では無いけれど、いつ何が起こるか分からないからね。頼れる人もあまりいないし」
「……気分を害したら悪いが、もしかしてお前、母親も……」
「うん、お母さんも五年前にお父さんと同じ病気でね」
「そうか……」
両親はおろか、祖父母も健在なベルは、肉親を亡くした人の気持ちを正しく理解する事は出来ない。
出会ってまだ半日だが、明るく元気な姿しか想像できないこの女も、陰では母親を偲んで泣いているのだろうか。
自分は肉親が死んだ時に、そうやって泣く事が出来るだろうか。
今の俺にはきっと──。
「ベル?」
「……ああ、いや。何でもない」
「ふうん?」
しばらく沈黙が流れた後、ふと後ろを振り返ると、考え事をしているらしく、シモンの歩くペースが遅くなっていた。
「先生、置いて行きますよ」
「……ん、ああ、ごめんごめん! 早く行こうか」
「何か考え事ですか?」
「んー、少しね。宿に戻ったら話そうか」
水浴びのため途中で別れたレレが宿に戻ると、衝撃の提案がシモンの口から語られた。
0
あなたにおすすめの小説
騎士団長のお抱え薬師
衣更月
ファンタジー
辺境の町ハノンで暮らすイヴは、四大元素の火、風、水、土の属性から弾かれたハズレ属性、聖属性持ちだ。
聖属性持ちは意外と多く、ハズレ属性と言われるだけあって飽和状態。聖属性持ちの女性は結婚に逃げがちだが、イヴの年齢では結婚はできない。家業があれば良かったのだが、平民で天涯孤独となった身の上である。
後ろ盾は一切なく、自分の身は自分で守らなければならない。
なのに、求人依頼に聖属性は殆ど出ない。
そんな折、獣人の国が聖属性を募集していると話を聞き、出国を決意する。
場所は隣国。
しかもハノンの隣。
迎えに来たのは見上げるほど背の高い美丈夫で、なぜかイヴに威圧的な騎士団長だった。
大きな事件は起きないし、意外と獣人は優しい。なのに、団長だけは怖い。
イヴの団長克服の日々が始まる―ー―。
※84話「再訪のランス」~画像生成AIで挿絵挿入しています。
気分転換での画像生成なので不定期(今後あるかは不明ですが)挿絵の注意をしてます。
一途に愛した1周目は殺されて終わったので、2周目は王子様を嫌いたいのに、なぜか婚約者がヤンデレ化して離してくれません!
夢咲 アメ
恋愛
「君の愛が煩わしいんだ」
婚約者である王太子の冷たい言葉に、私の心は砕け散った。
それから間もなく、私は謎の襲撃者に命を奪われ死んだ――はずだった。
死の間際に見えたのは、絶望に顔を歪ませ、私の名を叫びながら駆け寄る彼の姿。
……けれど、次に目を覚ました時、私は18歳の自分に戻っていた。
「今世こそ、彼を愛するのを辞めよう」
そう決意して距離を置く私。しかし、1周目であれほど冷酷だった彼は、なぜか焦ったように私を追いかけ、甘い言葉で縛り付けようとしてきて……?
「どこへ行くつもり? 君が愛してくれるまで、僕は君を離さないよ」
不器用すぎて愛を間違えたヤンデレ王子×今世こそ静かに暮らしたい令嬢。
死から始まる、執着愛の二周目が幕を開ける!
この子、貴方の子供です。私とは寝てない? いいえ、貴方と妹の子です。
サイコちゃん
恋愛
貧乏暮らしをしていたエルティアナは赤ん坊を連れて、オーガスト伯爵の屋敷を訪ねた。その赤ん坊をオーガストの子供だと言い張るが、彼は身に覚えがない。するとエルティアナはこの赤ん坊は妹メルティアナとオーガストの子供だと告げる。当時、妹は第一王子の婚約者であり、現在はこの国の王妃である。ようやく事態を理解したオーガストは動揺し、彼女を追い返そうとするが――
「無能」と捨てられた少女は、神の愛し子だった――。 凍てつく北の地で始まる、聖獣たちと冷徹公爵による「世界一過保護な」逆転生活。
秦江湖
恋愛
魔法適性「鑑定」がすべてを決める、黄金の国ルミナリス。 名門ベルグラード公爵家の末娘アデリーンは、十五歳の鑑定式で、前代未聞の『鑑定不能(黒の沈黙)』を叩き出してしまう。
「我が家の恥さらしめ。二度とその顔を見せるな」
第一王子からは婚約破棄を突きつけられ、最愛の三人の兄たちからも冷酷な言葉とともに、極寒の地「ノースガル公国」へ追放を言い渡されたアデリーン。
着の身着のままで雪原に放り出された彼女が出会ったのは、一匹の衰弱した仔狼――それは、人間には決して懐かないはずの『伝説の聖獣』だった。
「鑑定不能」の正体は、魔力ゼロなどではなく、聖獣と心を通わせる唯一の力『調律師』の証。
行き倒れたアデリーンを救ったのは、誰もが恐れる氷の公爵ゼノスで……。
「こんなに尊い存在を捨てるとは、黄金の国の連中は正気か?」
「聖獣も、私も……お前を離すつもりはない」
氷の公爵に拾われ、聖獣たちに囲まれ、これまでの不遇が嘘のような「極上溺愛」を享受するアデリーン。
一方で、彼女を捨てた黄金の国は、聖獣の加護を失い崩壊の危機に直面していた。
慌ててアデリーンを連れ戻そうとする身勝手な王族たち。
しかし、彼らの前には「復讐」の準備を終えたアデリーンの兄たちが立ちはだかる。
「遅いよ。僕らのかわいい妹を泣かせた罪、一生かけて償ってもらうからね」
これは、すべてを失った少女が、真の居場所と愛を見つけるまでの物語。
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
猫なので、もう働きません。
具なっしー
恋愛
不老不死が実現した日本。600歳まで社畜として働き続けた私、佐々木ひまり。
やっと安楽死できると思ったら――普通に苦しいし、目が覚めたら猫になっていた!?
しかもここは女性が極端に少ない世界。
イケオジ貴族に拾われ、猫幼女として溺愛される日々が始まる。
「もう頑張らない」って決めたのに、また頑張っちゃう私……。
これは、社畜上がりの猫幼女が“だらだらしながら溺愛される”物語。
※表紙はAI画像です
冷徹団長の「ここにいろ」は、騎士団公認の“抱きしめ命令”です
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全16話+後日談5話⭐︎
王都最硬派、規律と責任の塊――騎士団長ヴァルド・アークライトは、夜の見回り中に路地で“落とし物”を拾った。
……いや、拾ったのは魔物の卵ではなく、道端で寝ていた少女だった。しかも目覚めた彼女は満面の笑みで「落とし物です!拾ってくださってありがとうございます!」と言い張り、団長の屋敷を“保護施設”だと勘違いして、掃除・料理・当番表作りに騎士の悩み相談まで勝手に開始。
追い出せば泣く、士気は落ちる、そして何より――ヴァルド自身の休息が、彼女の存在に依存し始めていく。
無表情のまま「危ないから、ここにいろ」と命令し続ける団長に、周囲はざわつく。「それ、溺愛ですよ」
騎士団内ではついに“団長語翻訳係”まで誕生し、命令が全部“愛の保護”に変換されていく甘々溺愛コメディ!
弁えすぎた令嬢
ねこまんまときみどりのことり
ファンタジー
元公爵令嬢のコロネ・ワッサンモフは、今は市井の食堂の2階に住む平民暮らしをしている。
発端は彼女の父親が行方不明となり、叔父である父の弟が公爵邸に乗り込んで来たこと。
何故か叔父一家が公爵家の資産に手を付け散財するが、祖父に相談してもコロネに任せると言って、手を貸してくれないのだ。
そもそも父の行方不明の原因は、出奔中の母を探す為だった。その母には出奔の理由があって…………。
残された次期後継者のコロネは、借金返済の為に事業を始めるのだ。
小説家になろうさん、カクヨムさんにも載せています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる