置き去りの恋

善奈美

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暁×雪兎編

16 感度※(暁視点)

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 俺が宣言すると、何故か、黙った。一杯一杯なんだろうな。頰から手を離さないのは、暴走しないように、自重しているから。でも、そう考えてる時点で、もう、ヤバいんだって思った。
 
 キスだけで瞳を濡らして、荒い息を吐いてるのを見ると、止まらない。もう一度、噛み付くようにキスをしながら、頰から手を離した。扉に雪兎を押し付けて、さっき着せた筈の服の下からゆっくりと、右手を差し込んだ。触れた肌はしっとりと汗ばんでいて、肌触りが最高だった。
 
 最初、ぎこちなかった雪兎の舌は、何度も絡めたりくすぐったりしたおかげか、辿々しいまでも自分から絡めてくるようになった。本当に素直で、そして、物覚えが良い。堪らないよね。
 
 右手をゆっくりと進めて、辿り着いたのは雪兎の胸。そこにある、ささやかな突起をつまみ上げた。まだ、初めてだし、反応はするだろうけど、気持ちよくはないだろう、そう思っていた。
 
「ひぅ!」
 
 目を見開いて、合わせていた唇が離れた。あれ、思ったより、敏感な反応。楽しくなって、左手も差し込み、両方を一気に摘み上げてみた。
 
「あっ! や……っ」
 
 顔を歪めて、逸らされた。でも、声は色を含んでた。
 
「雪兎。気持ちいいの?」
「やぁ、ちがっ」
 
 フルフルと力なく首を振るけど、間違いなく、感じてるよね。感度が良いのかもしれない。左右で違う動きをして攻めてみると、雪兎の体が、ビクんって、反応した。間違えなく、違和感ではなくて、快感による反応。
 
 本当なら、ベッドに行きたいんだけど、止められない。服を捲り上げて、晒した肌。太陽光に焼かれないそこは、真っ白で、俺が悪戯に弄った胸の飾りは少し赤くなっていた。思わず、右の胸の飾りを口に含んだ。
 
「あ……。嘘……」
 
 雪兎の声が頭上から降ってくるけど、この舌触りはヤバイ。ツルッとしてて、でも、俺が弄ったせいか芯があって。舐めたり、吸ったり、歯を軽く立てると、雪兎の腰が跳ねた。
 
「あか……あかっ、つきっ、はぁ……」
 
 何が言いたいのかな? ここまで来て、辞める気はないから、左の胸は指で思いっきり摘み上げた。
 
「いたっ! やあああ!」
 
 悲鳴のような声。乳首を解放すると、目に映ったのは、真っ赤になった二つの粒。雪兎が荒い息を吐くたびに、上下に動いている。
 
「僕……おか、しい……」
「どこが?」
「初めてなのに……、男なのに……、胸を触られて、反応しちゃった……」
 
 キスだけで反応してるのは知ってた。雪兎のそこは、微かに頭を擡げていたのは知っていたから。でも、今ははっきりと分かる。左手でそこを触ってみた。瞬間、雪兎の体が跳ねる。
 
「……っ、触らな……でぇ!」
 
 どうして? そう思ったら、雪兎の体が強張った。もしかして、いったの?! 感度が良いなんてもんじゃないだろう!
 
 今度は別の意味で赤面してるんだろう。唸り声を上げて、しきりに首を左右に振る。
 
「雪兎」
 
 ゆっくりとした口調で、出来るだけ優しい声音で名前を呼んだ。最初、拒絶していたんだけど、両肩を掴むと、濡れた瞳が俺を捉えた。普段は黒味が強い瞳が、赤味を強く映していた。
 
「気持ち良かった?」
「意地悪、……しないで。……僕、初めて……なん……だから。優しく……してって、……言ったのに……」
 
 まだ、息が整っていないのか、はっきりとは聞き取れない声。意地悪したつもりは……、ないとは言えないか。あまりに反応が素直すぎて、試しちゃった感はあるんだけど。でもさ、雪兎が、悪いと思うんだ。高校二年生にもなって、破壊的に可愛いんだから。俺とは大違いだ。その気がない奴だって、この姿を見たら絶対に襲う。
 
 うん。彼奴等にはもっと、制裁加えないとね。俺のモノを傷付けたら、ただじゃ済まないって。
 
「怖いこと……、考えてる?」
 
 潤んだ瞳で、そう、問い掛けてきた。
 
「目が……、凄く怖い」
 
 ん? 意外に鋭いな。まあ、あのキョウと一緒にいるんだし、鈍くないわけないか。キョウが鋭すぎるのと、雪兎がおっとりすぎて、分かりにくいんだと思うんだけど。
 
「雪兎に直接関係ないよ」
 
 俺はそう、害のない笑みを浮かべて言い切った。
 
 
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