置き去りの恋

善奈美

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42 温泉旅館・暁と雪兎の場合2※(暁視点)

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 温泉に入ってから直ぐに、雪兎に悪戯を仕掛けた。初めてしたときから雪兎の体を慣らしてきたから、少しの刺激で反応するようになってるのは分かってる。それに俺達は健全な高校生。そっち方面に好奇心旺盛なの。それが好きな相手ならなおさらでしょう。
 
 笑い合いながら体を洗ってって言うのは表現を少し間違えてる。俺が雪兎の体を洗うフリをして悪戯してた。
 
「自分で洗うから!」
「イヤ」
 
 うん。雪兎は我慢してるから、自分で洗ってしまいたいんだよね? 俺としてはここで一回イってもらいたいんだ。体の力が抜けるし。両手でボディソープを泡立てて、逃げる雪兎を捕らえた。檜作りの風呂椅子に腰掛けて、雪兎を膝の上に乗せる。すかさず背中から抱き込み、雪兎が弱い場所に両手を滑り込ませた。胸を飾る小さな二つの粒。強弱をつけて揉み込むように洗ってやる。洗うのはあくまで理由付け。
 
「……やぁ! ……やめ……てっ!」
「イキそう?」
 
 片手で乳首を捕らえたまま、もう片方で耳を刺激してみた。
 
「あ……、んんっ!」
 
 敏感に反応した体。温泉の熱でうっすらピンクがかっていた肌は更に色味を増した。途端に、雪兎の体から甘い香りが立ち上ったような気がした。その香りにクラクラする。酔ったように雪兎が欲しくなる。
 
「……そこ、離してぇ……」
 
 もう少しでイクかも?
 
「直接触らなくてもイケるよね?」
 
 雪兎の耳元でそう囁けば、ビクリと肩が揺れた。もともと敏感な反応を示していた雪兎だから、乳首の刺激だけでもイケると思うんだよね。
 
「むっ、無理!」
「そんなことないでしょう? ここ、いい感じで弾けそうだけど?」
 
 その場所に視線を向ければ、限界まで張り詰めたもの。俺も雪兎の痴態を視界に収めてるから結構きついんだけど、直接刺激されていない分、まだ、堪えられる。
 
「お願い……、触ってよ……」
「ダメ。ここだけでイって見せて」
「絶対、無理!」
 
 ピアスの付いた耳を口に含んで、舌先で刺激する。両の乳首を同時に弄ってやれば雪兎の体が更に強い反応をみせた。俺の膝の上にあった小振りのお尻が浮き上がる。小さく頭を振り、息を詰めたのが分かった。そのあとに、雪兎の全体重が膝の上に乗る。荒い息を吐きし、その強すぎる余韻にグッタリしているようだった。
 
「出来たね」
 
 雪兎は俺の両腕に爪を立ててきた。結構強い。
 
「意地悪しないで!」
 
 振り返ったその顔にあるのは、快感の余韻。いくら睨み付けても、可愛いだけだし。
 
「敏感な雪兎ならイケると思ってた」
 
 俺は満面の笑みを浮かべる。だってね。雪兎には俺なしではいられない体になってもらわなきゃならないし。そのためには雪兎にそれなりの悪さはするよ。
 
「……もう、手加減して……」
「してるつもりだけど?」
 
 そうは言うけど、手加減なんてする気はないよ。雪兎の体を煽るだけ煽って、欲しがってもらわないとならないから。
 
「絶対してないもん! 体に力が入らないでしょう!」
 
 うん。体は脱力してるけど、その代わり、口で抵抗してるよね。無駄な足掻きだけど。
 
「本当に雪兎は可愛い」
 
 雪兎の体を抱き締めて首筋に顔を埋め、何時も確認する。まだ、離れていかないって。側にいてくれるって。
 
「暁、何考えてるの?」
「雪兎のこと」
「そうじゃなくて。考えなくてもいいこと考えてない?」
 
 雪兎の言葉に少し顔を上げた。背後に視線を向けている雪兎の表情が少し曇っていた。普段はホワンとしてて分からないけど、やっぱりキョウの幼馴染み。それなりに聡い。
 
「考えてないよ」
 
 俺はそう嘯いた。
 
 
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