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49 除夜の鐘が鳴る頃に-翌朝の出来事-(貴羅視点)
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年またぎて響也を貪って、程よい疲れの中で響也を腕に抱き眠りに就いていたんだけど、チャイムが鳴った。
こんな新年の朝に、誰が来たっていうの? いくら尚広でも新年明けてすぐは来ないよね。欠伸を噛み殺して、玄関扉を開く。目の前に飛び込んできたのはあり得ない人物三人。
ちょっと、如何してこの時間にいるの?!
「あけましておめでとう」
「あけましておめでとう」
俺の曾婆さん二人と聖月さん。まさか、挨拶しにわざわざ来たわけ?!
「意外という顔をしてるな」
「当たり前でしょう」
「私達、曾孫にお年玉を渡しにきたのよ。ねぇ、櫻子さん」
「そうよ。ねぇ、薫子さん」
……確かに戸籍上と血筋的には曾孫だけどね。俺は今年三十歳になるんだけど。一応、生活能力はあるし、お金にも困ってないんだけど。暁とか、これから学校に通う紫綺になら分かるけど、如何して俺もなの?!
「大叔母様二人がどうしてもって言って聞かないんだ。だからだよ」
まあ、無下には出来ないけどね。それにしたって、まだ、朝だよ。眠りに就いたのついさっきなんだけどね。
「櫻子さんと私から」
そう言って渡されたのは一枚の封筒。宛先を書く場所に達筆な毛質でお年玉の文字。受け取ったはいいけど、この薄さは何? 普通はぽち袋を使うんじゃないの?
「お年玉なんて何時ぶりかしら。嬉しくて二人で奮発しちゃったわ。ねぇ、薫子さん」
「そうよね、櫻子さん」
今日の二人はお揃いの和装。訪問着だよね。お正月だからなの? 聖月さんも和装だしね。
「それと、これを持って行くように父に頼まれた」
聖月さんが二つ持っている風呂敷で包まれた物を俺に渡してきた。かなり大きい。お重みたいな感じがする。
「紫綺は?」
「出掛けてないと思うけどね。そんな話は聞いてないし」
「そうか。大叔母様達、紫綺のところに行きますよ」
「そうね。その後は暁ちゃんのところにも行かないと。ね、櫻子さん」
「そうね。薫子さん」
三人が躊躇いなくエレベーターで上がっていくのを見送った。渡された物を持ってとりあえず、寝室に戻る。
「誰か来たのか?」
「起きてたの?」
「うん。目が覚めた」
聖月さんが渡してきた物はやっぱり重箱で、中身は御節。これ、高いよね。
「わあ! 高級御節だ!」
「御節好きなの?」
「え? 好きでも嫌いでもねぇよ。こんな高級な御節見たことねぇから」
そう言いながら、モゾモゾ布団の中に顔を隠す。如何して?
「驚きすぎて、恥ずかしいのぶっ飛んだ……」
そういうこと。もう一つ。曾婆さん二人に渡された封筒。開封して中の紙切れを出す。それを見て絶句。俺も金銭感覚が破壊的だって言われるけどね。これ、普通に車が買える金額が書いてある。お年玉に小切手って有りなわけ?!
「貴羅さん?」
「響也。俺ね、初めてお年玉を貰ったんだけど、お年玉って、小切手でくれるものなの?」
「何言ってんだよ?」
布団から顔を出して困惑顔。額面が書かれた小切手を響也に見せる。
「何だよ、この金額?!」
驚いて起き上がろうとして撃沈したね。当たり前なんだけど。
「……った」
「無理しないの」
「お年玉って、普通、現金! それに桁がありえねぇだろう?!」
車って言ったけど、俺の愛車なら三台買えるよね。しかも、グレードが高いやつ。書かれてある金額が一千万。子供に渡す金額じゃないことくらい、俺でも分かるよ。奮発って、確かに言葉通り奮発だわ。
「金持ちって、分かんねぇ」
「そう?」
「そうだよ。貴羅さんがくれるバイト代も分かんねぇ金額だしさ」
「え? 当然の金額設定でしょう?」
「違うって。親に見せたら吃驚だったからさ。即貯金だよ」
そんなにおかしい?
「あんなバイト代払うって、バイト募ったら殺到だよ」
「バイトを雇う気ないけど。使えないのはいただけないしね」
「それは分かってる」
貰っちゃったしね。これは有難く貰っておくけど。でも、何かしらしないと問題だよね。二人にも相談して考えないと。
こんな新年の朝に、誰が来たっていうの? いくら尚広でも新年明けてすぐは来ないよね。欠伸を噛み殺して、玄関扉を開く。目の前に飛び込んできたのはあり得ない人物三人。
ちょっと、如何してこの時間にいるの?!
「あけましておめでとう」
「あけましておめでとう」
俺の曾婆さん二人と聖月さん。まさか、挨拶しにわざわざ来たわけ?!
「意外という顔をしてるな」
「当たり前でしょう」
「私達、曾孫にお年玉を渡しにきたのよ。ねぇ、櫻子さん」
「そうよ。ねぇ、薫子さん」
……確かに戸籍上と血筋的には曾孫だけどね。俺は今年三十歳になるんだけど。一応、生活能力はあるし、お金にも困ってないんだけど。暁とか、これから学校に通う紫綺になら分かるけど、如何して俺もなの?!
「大叔母様二人がどうしてもって言って聞かないんだ。だからだよ」
まあ、無下には出来ないけどね。それにしたって、まだ、朝だよ。眠りに就いたのついさっきなんだけどね。
「櫻子さんと私から」
そう言って渡されたのは一枚の封筒。宛先を書く場所に達筆な毛質でお年玉の文字。受け取ったはいいけど、この薄さは何? 普通はぽち袋を使うんじゃないの?
「お年玉なんて何時ぶりかしら。嬉しくて二人で奮発しちゃったわ。ねぇ、薫子さん」
「そうよね、櫻子さん」
今日の二人はお揃いの和装。訪問着だよね。お正月だからなの? 聖月さんも和装だしね。
「それと、これを持って行くように父に頼まれた」
聖月さんが二つ持っている風呂敷で包まれた物を俺に渡してきた。かなり大きい。お重みたいな感じがする。
「紫綺は?」
「出掛けてないと思うけどね。そんな話は聞いてないし」
「そうか。大叔母様達、紫綺のところに行きますよ」
「そうね。その後は暁ちゃんのところにも行かないと。ね、櫻子さん」
「そうね。薫子さん」
三人が躊躇いなくエレベーターで上がっていくのを見送った。渡された物を持ってとりあえず、寝室に戻る。
「誰か来たのか?」
「起きてたの?」
「うん。目が覚めた」
聖月さんが渡してきた物はやっぱり重箱で、中身は御節。これ、高いよね。
「わあ! 高級御節だ!」
「御節好きなの?」
「え? 好きでも嫌いでもねぇよ。こんな高級な御節見たことねぇから」
そう言いながら、モゾモゾ布団の中に顔を隠す。如何して?
「驚きすぎて、恥ずかしいのぶっ飛んだ……」
そういうこと。もう一つ。曾婆さん二人に渡された封筒。開封して中の紙切れを出す。それを見て絶句。俺も金銭感覚が破壊的だって言われるけどね。これ、普通に車が買える金額が書いてある。お年玉に小切手って有りなわけ?!
「貴羅さん?」
「響也。俺ね、初めてお年玉を貰ったんだけど、お年玉って、小切手でくれるものなの?」
「何言ってんだよ?」
布団から顔を出して困惑顔。額面が書かれた小切手を響也に見せる。
「何だよ、この金額?!」
驚いて起き上がろうとして撃沈したね。当たり前なんだけど。
「……った」
「無理しないの」
「お年玉って、普通、現金! それに桁がありえねぇだろう?!」
車って言ったけど、俺の愛車なら三台買えるよね。しかも、グレードが高いやつ。書かれてある金額が一千万。子供に渡す金額じゃないことくらい、俺でも分かるよ。奮発って、確かに言葉通り奮発だわ。
「金持ちって、分かんねぇ」
「そう?」
「そうだよ。貴羅さんがくれるバイト代も分かんねぇ金額だしさ」
「え? 当然の金額設定でしょう?」
「違うって。親に見せたら吃驚だったからさ。即貯金だよ」
そんなにおかしい?
「あんなバイト代払うって、バイト募ったら殺到だよ」
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