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銀の鳥籠Ⅱ マシロ&アサギ編
017 伝え続けた真実
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程なくして姿を現したクレハさんとクチバさん。クレハさんは黒髪青瞳、白い肌。長身で父さんとは違う綺麗さ。クチバさんは黒髪に深い茶の瞳、白い肌。綺麗な顔なんだけど渋い感じ。普段、饒舌じゃない。だから、シロガネさんがクチバさんの分まで姦しい。
「どうして、錬金術師の話になっているんだ?」
クレハさんが、何を言ってる、的な感じで問い掛けてきた。俺的には平和な学生生活が望みだよ。アサギとのんびりしたいよ。卒業後の事を考えると、学生らしく授業を受けて、幼馴染み達と馬鹿騒ぎしたい。
「錬金術師の話を持ち出したのはスオウだよ」
「スオウ?」
俺は肩にいるカーバンクルを持ち上げて、二人に掲げた。ほら、また、俺の髪に隠れちゃうし。俺の髪って癖毛だから、スオウに鳥の巣状態にされるんだよ。
「カーバンクルか……」
それに驚いた表情を見せたのはクチバさんだ。
「このカーバンクルは何処のだ?」
「何処のって。この額の石を持ってきたのはライカさんだから」
「つまり?」
「額の石の姿で渡されたんだ。ライカさん的にはただの石で、少し生体反応があるけど火の気配があるから。アサギに加工してもらえって」
クチバさんは右手で顔を覆った。
「どうしたんだ?」
クレハさんだけじゃなく、カエデさんとシロガネさんも困惑顔だ。
「クレハはどんな話が伝わってる?」
「ある一族の少年で、欲望のままにマナを使い、何でも、化け物を作り出したとか」
「それだけか?」
「それだけだ。俺も話を聞いた時に少年とは誰なのかを訊いたが、その部分は失われたと言われからな」
ここでマナの話が出てくるのか。クチバさんがカーバンクルを見て驚いたって事は、此奴等も何かしら関係があるのか。そんな事を考えていたら、持ち上げていたスオウが若干暴れた。手を離したら、また、肩の上に戻ってくる。
「そう言うクチバは?」
「幻獣、カーバンクルの巣だ」
クチバさん。その言い方だと、理解するのは難しいんだけど。
「何処かは正確には分からん。ただ、その場所はカーバンクルがいて、全ての属性のカーバンクルがいるらしい」
「全ての属性?!」
嘘だろう。カーバンクルってガーネットで地属性が通説じゃん。でも、スオウもヒイロも火属性だもんな。
「じゃあさ。四人の話を合わせると、絶海の孤島にある洞窟に、ある一族の少年がマナを利用して世界樹を枯らせて幽閉された。その特徴は全属性のカーバンクルがいる島って事だよな」
世界樹を枯らせた、で四人は目を見開く。うん、四人とも見目麗しい。ライカさんは多分、普通に採集の旅に出ていて、引き寄せられたって事だと思う。そして、此奴等の額の石を採集し、俺とアサギに渡した。本人の意思じゃなく、何かの意思に操られたんだ。
「そのカーバンクルは火属性だな」
クチバさんの問いに俺とアサギは頷いた。
「今、父さん達が別口で調べてる。ちょっと、精霊王に爆弾投下されたし」
「爆弾?」
「うん。あの場所、元々、世界樹があった場所みたいで」
更に四人の顔が驚愕に彩られてる。
「今、俺達がいる世界に世界樹がないのはそのせいか」
クチバさんが納得したように頷く。
「ルイとサクヤが精霊王に会っている事から考えて別次元にあって、マナだけを供給している形になってるのか」
クレハさんも呟いて小さく頷いてる。
「たださ。精霊王が下手したら、元の場所に転移されるかもって言ってたからさ」
「それは大変な事態じゃないの?!!」
シロガネさんが絶叫した。そう、大変なんだけど、あくまでもしも、の話なんだよ。俺を襲って来たあの禍々しい刃と矢。何より、生徒を利用してる。そして、父さん達が最初、アサギの中の記憶から引っ張り出した影を元教師って言ってるんだよ。
「何がどうなってる?」
「最初は俺とアサギを引き離そうとしてた」
人間って驚くとこんな表情するんだな。四人して綺麗な顔で無表情はやめてほしい。
「それと、その、幽閉された少年? アサギの祖先みたいだ」
四人は俺の言葉に深い溜め息を吐いて脱力した。
「一族に伝わっていた話は事実だったのか……」
「問題はその話が魔法大臣に伝わってるかだよ」
クレハさんとカエデさんがそんな事を口にする。魔法大臣には父さんが訊きに行ってる。
「鍵付きの結界を利用した話は伝わってないの?」
俺の問いに四人は顔を見合わせ、緩く首を振った。
「時代的にそれはない。鍵の魔法使いが現れたのは、もっと後になってからだ。それまで、結界に鍵を掛ける必要を感じていなかったんだろう」
クチバさんはそう答えてくれた。でも、後から掛ける事も可能だっただろう?
「大昔の話だ。忘れ去られ、手を打ってなかった可能性の方が大きい」
更なる爆弾をクレハさんが投下した。俺はがっくりと肩を落とす。まさかの不手際で俺とアサギが窮地に立ってるのかよ。いい加減にしてくれよ。
「どうして、錬金術師の話になっているんだ?」
クレハさんが、何を言ってる、的な感じで問い掛けてきた。俺的には平和な学生生活が望みだよ。アサギとのんびりしたいよ。卒業後の事を考えると、学生らしく授業を受けて、幼馴染み達と馬鹿騒ぎしたい。
「錬金術師の話を持ち出したのはスオウだよ」
「スオウ?」
俺は肩にいるカーバンクルを持ち上げて、二人に掲げた。ほら、また、俺の髪に隠れちゃうし。俺の髪って癖毛だから、スオウに鳥の巣状態にされるんだよ。
「カーバンクルか……」
それに驚いた表情を見せたのはクチバさんだ。
「このカーバンクルは何処のだ?」
「何処のって。この額の石を持ってきたのはライカさんだから」
「つまり?」
「額の石の姿で渡されたんだ。ライカさん的にはただの石で、少し生体反応があるけど火の気配があるから。アサギに加工してもらえって」
クチバさんは右手で顔を覆った。
「どうしたんだ?」
クレハさんだけじゃなく、カエデさんとシロガネさんも困惑顔だ。
「クレハはどんな話が伝わってる?」
「ある一族の少年で、欲望のままにマナを使い、何でも、化け物を作り出したとか」
「それだけか?」
「それだけだ。俺も話を聞いた時に少年とは誰なのかを訊いたが、その部分は失われたと言われからな」
ここでマナの話が出てくるのか。クチバさんがカーバンクルを見て驚いたって事は、此奴等も何かしら関係があるのか。そんな事を考えていたら、持ち上げていたスオウが若干暴れた。手を離したら、また、肩の上に戻ってくる。
「そう言うクチバは?」
「幻獣、カーバンクルの巣だ」
クチバさん。その言い方だと、理解するのは難しいんだけど。
「何処かは正確には分からん。ただ、その場所はカーバンクルがいて、全ての属性のカーバンクルがいるらしい」
「全ての属性?!」
嘘だろう。カーバンクルってガーネットで地属性が通説じゃん。でも、スオウもヒイロも火属性だもんな。
「じゃあさ。四人の話を合わせると、絶海の孤島にある洞窟に、ある一族の少年がマナを利用して世界樹を枯らせて幽閉された。その特徴は全属性のカーバンクルがいる島って事だよな」
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「今、父さん達が別口で調べてる。ちょっと、精霊王に爆弾投下されたし」
「爆弾?」
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クチバさんが納得したように頷く。
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クレハさんも呟いて小さく頷いてる。
「たださ。精霊王が下手したら、元の場所に転移されるかもって言ってたからさ」
「それは大変な事態じゃないの?!!」
シロガネさんが絶叫した。そう、大変なんだけど、あくまでもしも、の話なんだよ。俺を襲って来たあの禍々しい刃と矢。何より、生徒を利用してる。そして、父さん達が最初、アサギの中の記憶から引っ張り出した影を元教師って言ってるんだよ。
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「最初は俺とアサギを引き離そうとしてた」
人間って驚くとこんな表情するんだな。四人して綺麗な顔で無表情はやめてほしい。
「それと、その、幽閉された少年? アサギの祖先みたいだ」
四人は俺の言葉に深い溜め息を吐いて脱力した。
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「問題はその話が魔法大臣に伝わってるかだよ」
クレハさんとカエデさんがそんな事を口にする。魔法大臣には父さんが訊きに行ってる。
「鍵付きの結界を利用した話は伝わってないの?」
俺の問いに四人は顔を見合わせ、緩く首を振った。
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