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銀の鳥籠Ⅱ マシロ&アサギ編
018 仮定と可能性
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問題点は俺とアサギを利用しようとした事。それに生徒を利用された事。魔法学校内の移動する部屋にある鏡を利用した事。その鏡が鍵の魔法使いの作り出す結界が反映されてなかった事。
そして、仮定錬金術師は鍵の魔法使いが使う結界が作り出される前、幽閉された事。その場所が幻獣であるカーバンクルの巣がある島である事。
何より一番の問題は、どうやってその場所にいる少年が俺達の事を知ったのか。考えれば考えるだけ、謎が深まっていく。俺ってまだ、中等部の子供なんだけど。父さんみたいに特殊に育ってないんだけど。
「マシロが襲われた話は聞いたが、そんな事になっていたのか?」
クレハさんは腕を組み溜め息混じりに一言。
「精霊王に魔法学校の結界に綻びがあるって言われて。探ってて、そうしたらカーバンクルが部屋を見付けたんだ」
二匹のカーバンクルが見付ける事が出来たのは、おそらく、元々いた場所で接触してたから。もしくは、俺とアサギの気持ちを汲んだからか?
「後は父さんが精霊と妖精が異常に騒いでたって言ってたんだよな」
俺が脱力したように言った後、店の中に響き渡ったのはベルの音。あれ? 今って休憩時間だよな? カエデさんが慌てて入り口に走って行って、戻ってきた時に後ろに居たのは父さんだった。
「ルイ?」
クレハさんがいきなり現れた父さんに疑問顔だ。
「訊きたい事があって。そうか、今日は学校が休みなんだね」
うん、やっぱり、見目麗しい。何だろう。雰囲気なのかな? 俺、父さんの血を引いてる筈なんだけど。話し方かな? 俺の父親とか本当に不思議。
「ルイはどうした?」
「魔法大臣に話を訊きに行ったんだけど、両親に訊いた方が早いって言われて」
「錬金術師か?」
「もしかして、マシロ?」
「そうだ」
中々、教えてくれないから。じゃなくて、偶然知ったんだって!
「大臣は知らなかったのか?」
クチバさんが父さんに問い掛ける。
「知ってはいたんだけど、正確な情報を持ってなくて。何でも、マナ自体がなくなったわけじゃないし、大事ないと内々で処理されたらしいから」
だけど、その任に当たったのが狩人の一族だったって事らしい。
「ただね。嬉しくない情報は貰えたよ」
「何?」
俺だけじゃなくて、そこにいる全員が嫌な予感を感じてるみたい。
「鍵の魔法使いの管轄ではないって事だよ。それ以前に、私が話を切り出したら驚かれた。すっかり忘れていたらしくてね」
「今まで害がなかったからな」
「それもあるけど、あの人の方が被害が大きかったんだと思う。私が生まれて、更にって感じで」
つまり、その少年の話は綺麗さっぱり忘れ去られたんだ。そして、何らかの理由でその少年が……。少年って言うけど、魔法使いの寿命って魔力の強さで決まるよな。だから、俺より両親の方が長生きだって言われてんだし。待って。確か、化け物って。
「マシロ?」
アサギが俺の様子がおかしくなったからか、名前を呼んできた。でも、それどころじゃない。マナがなくならなかった。だから、魔法使いに知られる事なく処理された。化け物を作ったんなら、そんな簡単に処理される訳がない。
俺が一点を見詰めて黙り込んだからか、父さん達も俺を見てる視線を感じる。
「クレハさん。化け物って何?」
俺の問いにクレハさんは首を傾げた。
「化け物としか聞いてないな」
「おかしいよ。化け物を作ったのに、マナがなくならなかったから、内々で処理したなんて」
俺の言葉にみんなが目を見開いた。考えられるのは自分自身を使ったんだ。化け物はその少年自身なんだ。何故か、そう思えてならなかった。
「一体、その錬金術師は何にマナを大量に使ったの? 世界樹が枯れる程、奪ったんだ。普通なら、それなりに記録して、それなりに対処するだろう?」
父さんは右手で口を覆った。俺が何に疑問を持ったのか理解したんだ。魔法使いに知られてはならない理由があったんだ。
「……まさか」
父さんは何かの結論に行き当たったみたいだ。
「だから、二人を引き離そうとしたの。でも……」
父さんはアサギに視線を向ける。
「ライカに調べてもらわないと」
つまり、今は仮定としての話なんだ。
「何に気が付いた?」
クレハさんが困惑気に父さんに問い掛ける。
「化け物を作ったって伝わってるの?」
「俺の一族にはな」
「化け物が物や生物ではなくて……」
錬金術師本人だった場合、とんでもない事態になる。少年はおそらく自分の体の複製を作ったんだ。それも、老いた体を入れ替え、入れ替え生き続けた。あくまで、仮定だけど。そして、幽閉された時、何らかの方法で作り出した体を持ち続けた。じゃあ、今更、俺達に手を出してきたのは? 何より、幽閉されている島からどうやって干渉してきてるんだ。
何より、自由に動けるんだろうか? 絶海の孤島なら、誰かに気が付かれないように魔法が掛かってる。じゃないとおかしい。俺はあらゆる可能性を考え続けた。
そして、仮定錬金術師は鍵の魔法使いが使う結界が作り出される前、幽閉された事。その場所が幻獣であるカーバンクルの巣がある島である事。
何より一番の問題は、どうやってその場所にいる少年が俺達の事を知ったのか。考えれば考えるだけ、謎が深まっていく。俺ってまだ、中等部の子供なんだけど。父さんみたいに特殊に育ってないんだけど。
「マシロが襲われた話は聞いたが、そんな事になっていたのか?」
クレハさんは腕を組み溜め息混じりに一言。
「精霊王に魔法学校の結界に綻びがあるって言われて。探ってて、そうしたらカーバンクルが部屋を見付けたんだ」
二匹のカーバンクルが見付ける事が出来たのは、おそらく、元々いた場所で接触してたから。もしくは、俺とアサギの気持ちを汲んだからか?
「後は父さんが精霊と妖精が異常に騒いでたって言ってたんだよな」
俺が脱力したように言った後、店の中に響き渡ったのはベルの音。あれ? 今って休憩時間だよな? カエデさんが慌てて入り口に走って行って、戻ってきた時に後ろに居たのは父さんだった。
「ルイ?」
クレハさんがいきなり現れた父さんに疑問顔だ。
「訊きたい事があって。そうか、今日は学校が休みなんだね」
うん、やっぱり、見目麗しい。何だろう。雰囲気なのかな? 俺、父さんの血を引いてる筈なんだけど。話し方かな? 俺の父親とか本当に不思議。
「ルイはどうした?」
「魔法大臣に話を訊きに行ったんだけど、両親に訊いた方が早いって言われて」
「錬金術師か?」
「もしかして、マシロ?」
「そうだ」
中々、教えてくれないから。じゃなくて、偶然知ったんだって!
「大臣は知らなかったのか?」
クチバさんが父さんに問い掛ける。
「知ってはいたんだけど、正確な情報を持ってなくて。何でも、マナ自体がなくなったわけじゃないし、大事ないと内々で処理されたらしいから」
だけど、その任に当たったのが狩人の一族だったって事らしい。
「ただね。嬉しくない情報は貰えたよ」
「何?」
俺だけじゃなくて、そこにいる全員が嫌な予感を感じてるみたい。
「鍵の魔法使いの管轄ではないって事だよ。それ以前に、私が話を切り出したら驚かれた。すっかり忘れていたらしくてね」
「今まで害がなかったからな」
「それもあるけど、あの人の方が被害が大きかったんだと思う。私が生まれて、更にって感じで」
つまり、その少年の話は綺麗さっぱり忘れ去られたんだ。そして、何らかの理由でその少年が……。少年って言うけど、魔法使いの寿命って魔力の強さで決まるよな。だから、俺より両親の方が長生きだって言われてんだし。待って。確か、化け物って。
「マシロ?」
アサギが俺の様子がおかしくなったからか、名前を呼んできた。でも、それどころじゃない。マナがなくならなかった。だから、魔法使いに知られる事なく処理された。化け物を作ったんなら、そんな簡単に処理される訳がない。
俺が一点を見詰めて黙り込んだからか、父さん達も俺を見てる視線を感じる。
「クレハさん。化け物って何?」
俺の問いにクレハさんは首を傾げた。
「化け物としか聞いてないな」
「おかしいよ。化け物を作ったのに、マナがなくならなかったから、内々で処理したなんて」
俺の言葉にみんなが目を見開いた。考えられるのは自分自身を使ったんだ。化け物はその少年自身なんだ。何故か、そう思えてならなかった。
「一体、その錬金術師は何にマナを大量に使ったの? 世界樹が枯れる程、奪ったんだ。普通なら、それなりに記録して、それなりに対処するだろう?」
父さんは右手で口を覆った。俺が何に疑問を持ったのか理解したんだ。魔法使いに知られてはならない理由があったんだ。
「……まさか」
父さんは何かの結論に行き当たったみたいだ。
「だから、二人を引き離そうとしたの。でも……」
父さんはアサギに視線を向ける。
「ライカに調べてもらわないと」
つまり、今は仮定としての話なんだ。
「何に気が付いた?」
クレハさんが困惑気に父さんに問い掛ける。
「化け物を作ったって伝わってるの?」
「俺の一族にはな」
「化け物が物や生物ではなくて……」
錬金術師本人だった場合、とんでもない事態になる。少年はおそらく自分の体の複製を作ったんだ。それも、老いた体を入れ替え、入れ替え生き続けた。あくまで、仮定だけど。そして、幽閉された時、何らかの方法で作り出した体を持ち続けた。じゃあ、今更、俺達に手を出してきたのは? 何より、幽閉されている島からどうやって干渉してきてるんだ。
何より、自由に動けるんだろうか? 絶海の孤島なら、誰かに気が付かれないように魔法が掛かってる。じゃないとおかしい。俺はあらゆる可能性を考え続けた。
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