多分、愛じゃない

ゆきの(リンドウ)

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番外編:多分、もう愛だった

(5)-3

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「はあッ、ああ!ユウリ、ユウリッ!」
「奏…可愛くてどうしよう」

それはこっちの台詞だ!

格好いいくせに可愛いなんて、ユウリを知る全員が惚れてしまう。

これ以上、ユウリの顔を見ていたらおかしくなりそうで、奏は仰向けからうつ伏せへと体勢を変えようと繋がったまま、身体を反転させようとした。すると、ユウリがその動きを封じるように更に奥へと突く。

「ユウリッ、やだ…」
「奏、ダメだよ。ずっと僕を見てないと。僕もユウリの可愛い顔、ずっと見てたいから」

ああ、もう、最悪だ。でも、最高の恋人だ。

動きながらユウリに芯を握られた。もう、愛液でベトベトに濡れているのに、ユウリの大きな手が包むだけでまた達してしまいそうになる。

前も後ろも愛され、感じていると瞬間、全身に快感が走った。指でいじられたときとは比べ物にならない。

「ここ?奏のいいとこ」
「ぅん、多分ッ!良すぎておかしくなりそうだッ!」

熱に浮かされそう口走るとユウリが「じゃあもっと良くしてあげる」と言い、律動を速く、そして深くする。

自分のものとは思えない声が、口から溢れ出す。気づくと恥ずかしくて、けれど止められない。

刺激され、快感に呑み込まれていく。ずぶずぶと、まるで底の見えない沼のように、はまり込んで抜け出せない。

肌と肌がぶつかる音と繋がったところから漏れる音が、奏の耳に響く。目を開けてそこを見ると、後孔をツーっと二人の混ざった愛液が伝っている。

羞恥で目を瞑る。と、ユウリのキスが目蓋に落ちてきた。

「奏、好きだよ。愛してる…」

愛、なんてまだ見つからないと思っていた。まだ、ユウリとの愛は始まったばかりで、自分がそれを手に入れられるのは先だと。

けれど今、愛を身体全部でぶつけられ、受け止めてわかった。時間が愛を作ってくれるわけではない。愛は見えないだけでずっと、人の心にある。

守りたい、そばにいたい、自分だけを見てほしい、幸せであってほしい。ずっと好きでいてほしい、愛してほしい、愛されたい。

心の中に愛が溢れてくる。内側から愛が全身に伝わり、皮膚を突き抜けていく。

「俺もユウリを、愛してる…」

届いてほしくて、そう囁いた。

ユウリが奥を貫く。目の前がチカチカして、目を瞑った。

後孔がぎゅっと締まる。良すぎて身体全部で感じている。いつの間にか絶頂を迎えていたようで、奏の腹は白濁でべっとりと濡れている。

ユウリの律動は止まらない。また、快楽が襲う。絶頂に達したばかりの身体は敏感で、足も手も全身の力が抜ける。

けれど、やめてほしくなくて、まだこの快楽に身を委ねたくて、力を振り絞ってユウリに縋りついた。

「奏、もう、いくッ!」
「いいよ、きてッ、ユウリ…ッ!」

律動が止まると、腹の内側に生温かさを感じた。ユウリの白濁が注ぎ込まれている。孕むはずなんかないのに、それでも嬉しくて堪らない。

「ごめん、奏。中に出しちゃった」

謝るユウリに奏はただ、ユウリの唇を自分の唇で塞いだ。謝ってほしくない、今は愛を感じていたい。

額に額を優しく当てて、目を閉じた。幸せすぎて、このまま時が止まればいいとすら思えた。

「奏?」
「ん?」
「お風呂、いこっか」

言われ、笑った。この状況で風呂とは、なんだかユウリらしい。

風呂なんか入ったらまた収まらなくなりそうだな。

思いながらまだ、愛の時間が続くならそれはそれでいいかもしれないと微笑んだ。

「あ、そうだ、ユウリ。メリークリスマス」

担ぎ上げられた状態でそう言うと、今?とユウリが笑った。
けれどすぐに眦を下げて「メリークリスマス、奏」と、囁いた。
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