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第2章

45話 新しい家Part2

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新しい家



「そうか、お主のところの使用人が足りないか。それなら、王家やいろいろな貴族のところの使用人に募集をかけてその中から選んでくれ。それと、お主のところにリーナを住まわせてもいいと考えているがどうする?」
これが爆弾発言である。まず、王家や貴族に仕えてる使用人に募集をかけるとかおかしい。そんなことして、もし本当に来てしまう可能性が大いにある。それにより元仕えていた貴族のところの使用人がいなくなってしまう。それに、リーナを住まわせるとかまだ7歳だ。リーナの件についてシオンは断った。理由は簡単。公表していないのに気づかれてしまうから。そして、何かあったときに護れないってことはないが危険にさらしてしまう可能性もあるので、せめてもう少し安全が保証で来てからにしてほしいとお願いした。リーナは少し悲しそうな顔をしていたので、できるだけ会いに来ると約束をした。機嫌を直してくれた。
「募集の期間はどうします?」
「一週間くらいで大丈夫だろう。集まりすぎても、その中から選ぶのに時間がかかってしまうだろうからね。」
一週間暇が出来たので、その間に家具を買い部屋を揃えておこうと考えた。
「じゃあ、今日はこれで失礼しますね。リーナもまた来るね。」
結構話し込んでいたらしく、日暮れになっていたので帰ることにした。
「はいシオン様。また来てくださいね。」
「ああ、一週間後ぐらいに遣いを出す。」
「わかりました。これで、失礼します。」
話も終わり、自分の屋敷ではなく両親が待つ屋敷に帰るのだった。


次の日、アルフレッドの紹介でパトリック商会というところに来ている。いろいろ贔屓にしてもらっているらしい。
「いらっしゃいませ。本日はどのような御用でしょうか。」
老紳士風の男性が、受付のところにいた。シオンは、一瞬何かが突っかかるような感覚に陥ったのだが鑑定してみたらその謎が解けた。
「こんにちは。屋敷に置く家具を見に来たんですよ。いろいろ見たいのでお願いしてもいいですか?パトリックさん。」
「おや、私は自己紹介をした覚えはありませんが。」
老紳士風の男性は、驚いたような顔をしていた。
「私は、シオンと申します。風格とか、その場の雰囲気を見れば何となくわかりますよ。」
「これはこれは、この前史上最年少で叙爵され父親は剣聖、母親は賢者。王国最強の公爵家の天才児ではありませんか。」


天才児か。間違ってはいないかもしれないけど、少し不正みたいなものだからなこの力は。


「そんなことはないですよ。それより、屋敷一式分の家具が欲しいのですが。あ、父の紹介できました。これお父様からの紹介状です。」
「そんなご謙遜を。紹介状はお預かりいたします。家具については一つ一つの家具をお決めになるか、私どもでお屋敷に合う物を選ばせていただくかですが、どういたしますか?」
一つ一つ見るのもめんどくさいため全部任せることにした。そのため、一度屋敷に来てもらう必要があり今から来てもらうことになった。ちなみに今日は、馬車で来ており執事姿のオルフェウスが手綱を握っている。ディアーナはシオンの近くにいる。もちろん、メイド服姿だ。それで、パトリックさんを連れて屋敷まできた。


「これは、また広いお屋敷ですね。多分、侯爵家と同等の大きさですよ。さすが、シオン様ございますね。」
パトリックさんは、驚くというより感心した感じだった。
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