23 / 33
フラグ
しおりを挟む
「巨人が足を止めてる!仕留めるなら今だぞ!!」
若月が巨人の足止めを始めて3時間が経過した頃、街中から攻撃系能力者達が集結を始めていた。
「新田、俺が両足を斬って体を落とす。武器出してくれ!」
No.80 徳田 吾郎
ー伝説の傭兵ー
持った武器の特性を最大限発揮させる。
例・刀を持てばあらゆるものを斬れる
No.67 新田 天
ー万能武器商ー
123種類の武器の中からランダムで1つ召還
(壊れたら再召喚可能)
「おおよ相棒!あのデカ物をぶった斬ってやれ!!」
新田は斧を召喚し徳田に投げた。
◇
「あら、あんなところに……。」
鷹遠は前方にある巨人の姿を捉えていた。
「あそこに行けば殺してもらえるのかしら……。」
フラフラと住宅街の方へ向かっていった。
◇
「フン、雑魚共が。ようやく集まり始めたようだな。」(皆、集まってる!私も早く向かわないと……。)
佐伯はひたすら逃げようとする十衛門達と別れ、1人巨人の元へ向かっていた。
(それにしてもすごい、こんなに大勢の参加者が集まってるなんて!!)
レールに置いて行かれた星野は仕方なく、といった感じで巨人に立ち向かう
「レンゴン君無限発生!!いけーレンゴン君。ってなんで私の方に来るのよ!あっちよあっち~。」
「どけっ、女。そいつらも邪魔だ!へっへ~見せてやるぜ宏太様の全力キックゥ~。」
No.39 銀山 宏太
ーバルーン・ボディー
五体のうちのどこか一部位を5倍の大きさまで膨らませる。
膨張した右足が巨人を吹き飛ばす。
「コマ切れだぁ。」
徳田が手に持った日本刀で巨人の手足を削いでいく。
「喰らえ、毒キノコガス弾!」
堺により巨人の体内に直接打ち込まれたガス弾は少しずつ巨人の体を侵していく。
「おぉ!やはり毒は効くのか?」
「てか、なんで後藤がまだ生きてんだよ。でかいオカマに殺されたんじゃなかったのか?」
毒で1度は朽ちた体も再び再生させる巨人。自分をここまで追い詰めた彼らを、巨人も遂に敵と認識した。
◇
街の中ほどで堺と別れた、天道・小鳥遊は研究所があると思われる地点に到着していた。
「おかしい、何で無い?地図には確かにここにあるって……。」
「だめだ天道君。肉塊の時と同じく、研究所もまったく見つからない。やはりこれも誰かが隠したとしか……。」
「みたいですね……。だけど誰だ?建物1つを消すなら隠蔽系、転送系、破壊系色々やり方がある。可能性があって生き残ってるのはNo.6、No.99……。考え方によってはNo.65やNo.96もか?」
「言っとくが、俺はやってないぜ?」
悩む2人の元に細身の青年が現れた。
「自分はやってない?No.6か?どういうことだ、お前も研究所を探してるのか。」
能力を使っても発見できない苛立ちからか小鳥遊の口調はどことなく荒い。
「その通り!俺はNo.6、草元康介と言う。訳あって俺も研究所を探してるんだ。おっさん達、一緒に探そうぜ。」
すると突然、大きな揺れが3人を襲った。
「これも巨人の仕業か!?やっぱ早く止めないとまずいな。」
「しょうがないか。草元!手を組もう。研究所について他に情報は無いか?」
「いや、俺も地図以上のことは……。ん?おい、あれ見ろ!」
先程の地震の影響か街の端の方が崩れ、下に空洞が見えていた。
◇
近くまで行ってみると空洞は思いの外大きく、さらに奥にまで通じているようだった。
「これは、洞窟ってレベルじゃねえぞずっと奥まで続いてる。しかも奥はただの穴じゃ無い。まるで遺跡だ、あれは。」
奥の様子を見てきた草元の言葉に頷いた天道は自分の見解に確信を持った。
「家入、やっぱ俺が考えた通りに能力を使ってやがったな……。いいか、2人とも。この穴はNo.99の造った地下帝国の一部に間違いない。能力は空間転移能力。研究所は地下のどこかにある!」
地震による穴の露出は街の他の場所でも起こっていた。
「これは……。地下に街?隠しエリアでも開いたのか?とにかくいい隠れ家だ、とりあえず入るか。」
No.27椎塚 孝樹
「お、謎の穴があるなぁ、ここなら誰かいるか?いい加減こいつを誰かに預けねぇとなぁ。」
No.60六軒島 怜斗は腕の中でスヤスヤと眠っている赤ん坊を見るとため息を吐いた。
「はぁっはぁっ。もう嫌だぁ、何でゲートが閉じてるんだよぉ。巨人も現れるし……。あ、穴がある。ここなら巨人も追ってこれないんじゃ?」
No.50田中 健太
~今日の田中~
No.73ー暗黒穴ー
「ここも、崩れだした……。マコトが危ない、早く地下から脱出しよう!」
「待って、冥慈ちゃん。崩れた壁の奥に通路がある……。外は巨人がいるし、こっちに逃げたほうが安全なんじゃないかしら?」
月夜見、久保も阿武隈を担ぎ、No.99の造る地下帝国へと足を踏み入れた。
No.99 家入 海斗
ー豪快な運び屋ー
あらゆる空間を移動させる。
*この能力でのレンゴンからの脱出は不可能
「ん?どうやらさっきの地震で必要以上に入口が開いたみたいだな……。めちゃくちゃ入ってきたぞ?
ま、いっか。全部小林君に当てれば何とかなるしな。」
◇
「なんだお前は、ガキじゃねえか。ここはどこだ?どうも運営が用意したエリアじゃないみたいだが。」
「あれ?まだ人いたの。みんなころしたと思ってたのにな。早くポイント取らないと!」
「っ!!」
危険を感じ取り、確実に避けるため陰に潜り込もうとした椎塚だったが10秒の制限が仇となった。
眼前が明るくなったと思った時には電撃により焼け死んでいたのだ。
「やっぱりばちばちおもしろいな!」
No.95 小林 廉渡
ー雷神ー
指定した1人の相手の真上に雷を落とす。
雷は標的の頭上1メートルから突然発生し、落とされる。
家入は事故によりほとんど体を動かすことのできない、一生寝たきりの状態だった。そんな彼が能力を手に入れた時、能力の使い方はある程度決まっていたと言える。
身体能力で他に圧倒的に劣る彼が選んだのは、隔離空間での参加者同士の潰しあいの場所の演出だった。20人ほどの参加者を集め、ポイントを1人の人間に集めようとしたのである。そのような判断から彼は開始と同時に地下帝国を造り上げ、他の参加者17名と共に地下に潜った。
地上での戦いに引けを取らない地下での戦い、地上での最強が後藤ならば地下でのその立ち位置は間違いなく小林 廉渡だった。
家入も小林の能力は手に負えず今まで地下に幽閉してきた。が、巨人の出現によって家入の計画は再び動き始めた。すなわち、地上で大体の人間が巨人に殲滅されたタイミングで小林を解き放ち、どちらかが瀕死になったところで自分の所に転送して止めを刺せば良いのだ。そのために家入は巨人停止の鍵であろうシャーロット博士の研究所を地下に隠したのだった。
地下帝国、天道たちは地下の空間の位置を小鳥遊の能力で整理していた
「小鳥遊さん、あとは?」
「ちょっと待て、見つけた西のほうに一つ、完全に他とは隔離された空間がある…東のほうには実験室みたいなのがあるな」
「ということは東のほうがシャーロット博士の研究室か」
「ああ、西のほうには寝たきりの男を確認した。どうやら空気や飲食物は空間ごと持ってきてるみたいだ。」
天道は考える、おそらく99位の家入は転移させる空間を詳細にわかっているわけではないようだ、食品はスマホの地図の情報から飲食物のありそうな座標に目安をつけて転移させていて、今回の研究室の移動は新しいエリアが更新されたことで何か役に立つかもしれないと盗られたものだろう。
「よし、東の実験室に向かおう」
「いいのか?放っておくとまた移動されるかもしれない」
「いや、おそらく奴は転移させる空間の内容を完全には把握できていない、新エリアをとりあえず移動させたんだろう」
「たまったもんじゃないな、夏樹をどうしてくれるつもりなんだ」
「…」
どこか影のある目で草元を見つめる天道、彼は草元が研究室を探す理由に心当たりがあった、しかしそれを口に出して協力が得られなくなるわけにもいかず、黙っていることにした、どっち道巨人を止めるという目的は同じなのだから。
「まあいい、とっとと行こう、小鳥遊さん小林の位置は?」
「ここからはまだ遠いし南のほうに向かっている、遭遇することはないと思うぜ」
「ああ、急ごう」
◇
「くっ」
No.73―暗黒穴―
田中は能力で前方の壁を吸い込むことで高速で移動する、しかし…
「ぐあっ!」
「おっそいね、おにいさん」
発生した落雷が田中の両足を焼く、そして雷は全身を走る、使い物にならないのは足のみだが、田中の全身はもうボロボロだった。
「おにごっこは終わりだね一撃で死なないなんて初めてだからびっくりだったよ、さいごになにか言いたいことはある?遺言ってやつ?一度聞いてみたかったんだ♪」
倒れこんだ田中に小林が無邪気に問いかける、その表情はまさに悪魔のほほえみだった。
「くそっ、こんなことなら阿武隈さんと一緒にいればよかった…」
「へぇ~そんなに頼りになる人なの?好きなのその人のこと?」
ここで死ぬ寸前の田中は一つくだらないことを思いつく、本当にくだらないことだができればこの忌々しいクソガキが阿武隈さんを見たときにどんな反応をするのか見てみたいとも思った。
「ああそうだね、ステキナ人だよ。とっても頼りになるオネエ・・・さんだ」
「そっか、ならこんど会ったらころしといてあげるよじゃあね~」
再び雷が落ちる、後には黒焦げの炭の塊しか残っていなかった。
「アブクマさんかぁ…さがしてみるのもおもしろいかも!すてきなおねえさんって言ってたしなぁ~」
若月が巨人の足止めを始めて3時間が経過した頃、街中から攻撃系能力者達が集結を始めていた。
「新田、俺が両足を斬って体を落とす。武器出してくれ!」
No.80 徳田 吾郎
ー伝説の傭兵ー
持った武器の特性を最大限発揮させる。
例・刀を持てばあらゆるものを斬れる
No.67 新田 天
ー万能武器商ー
123種類の武器の中からランダムで1つ召還
(壊れたら再召喚可能)
「おおよ相棒!あのデカ物をぶった斬ってやれ!!」
新田は斧を召喚し徳田に投げた。
◇
「あら、あんなところに……。」
鷹遠は前方にある巨人の姿を捉えていた。
「あそこに行けば殺してもらえるのかしら……。」
フラフラと住宅街の方へ向かっていった。
◇
「フン、雑魚共が。ようやく集まり始めたようだな。」(皆、集まってる!私も早く向かわないと……。)
佐伯はひたすら逃げようとする十衛門達と別れ、1人巨人の元へ向かっていた。
(それにしてもすごい、こんなに大勢の参加者が集まってるなんて!!)
レールに置いて行かれた星野は仕方なく、といった感じで巨人に立ち向かう
「レンゴン君無限発生!!いけーレンゴン君。ってなんで私の方に来るのよ!あっちよあっち~。」
「どけっ、女。そいつらも邪魔だ!へっへ~見せてやるぜ宏太様の全力キックゥ~。」
No.39 銀山 宏太
ーバルーン・ボディー
五体のうちのどこか一部位を5倍の大きさまで膨らませる。
膨張した右足が巨人を吹き飛ばす。
「コマ切れだぁ。」
徳田が手に持った日本刀で巨人の手足を削いでいく。
「喰らえ、毒キノコガス弾!」
堺により巨人の体内に直接打ち込まれたガス弾は少しずつ巨人の体を侵していく。
「おぉ!やはり毒は効くのか?」
「てか、なんで後藤がまだ生きてんだよ。でかいオカマに殺されたんじゃなかったのか?」
毒で1度は朽ちた体も再び再生させる巨人。自分をここまで追い詰めた彼らを、巨人も遂に敵と認識した。
◇
街の中ほどで堺と別れた、天道・小鳥遊は研究所があると思われる地点に到着していた。
「おかしい、何で無い?地図には確かにここにあるって……。」
「だめだ天道君。肉塊の時と同じく、研究所もまったく見つからない。やはりこれも誰かが隠したとしか……。」
「みたいですね……。だけど誰だ?建物1つを消すなら隠蔽系、転送系、破壊系色々やり方がある。可能性があって生き残ってるのはNo.6、No.99……。考え方によってはNo.65やNo.96もか?」
「言っとくが、俺はやってないぜ?」
悩む2人の元に細身の青年が現れた。
「自分はやってない?No.6か?どういうことだ、お前も研究所を探してるのか。」
能力を使っても発見できない苛立ちからか小鳥遊の口調はどことなく荒い。
「その通り!俺はNo.6、草元康介と言う。訳あって俺も研究所を探してるんだ。おっさん達、一緒に探そうぜ。」
すると突然、大きな揺れが3人を襲った。
「これも巨人の仕業か!?やっぱ早く止めないとまずいな。」
「しょうがないか。草元!手を組もう。研究所について他に情報は無いか?」
「いや、俺も地図以上のことは……。ん?おい、あれ見ろ!」
先程の地震の影響か街の端の方が崩れ、下に空洞が見えていた。
◇
近くまで行ってみると空洞は思いの外大きく、さらに奥にまで通じているようだった。
「これは、洞窟ってレベルじゃねえぞずっと奥まで続いてる。しかも奥はただの穴じゃ無い。まるで遺跡だ、あれは。」
奥の様子を見てきた草元の言葉に頷いた天道は自分の見解に確信を持った。
「家入、やっぱ俺が考えた通りに能力を使ってやがったな……。いいか、2人とも。この穴はNo.99の造った地下帝国の一部に間違いない。能力は空間転移能力。研究所は地下のどこかにある!」
地震による穴の露出は街の他の場所でも起こっていた。
「これは……。地下に街?隠しエリアでも開いたのか?とにかくいい隠れ家だ、とりあえず入るか。」
No.27椎塚 孝樹
「お、謎の穴があるなぁ、ここなら誰かいるか?いい加減こいつを誰かに預けねぇとなぁ。」
No.60六軒島 怜斗は腕の中でスヤスヤと眠っている赤ん坊を見るとため息を吐いた。
「はぁっはぁっ。もう嫌だぁ、何でゲートが閉じてるんだよぉ。巨人も現れるし……。あ、穴がある。ここなら巨人も追ってこれないんじゃ?」
No.50田中 健太
~今日の田中~
No.73ー暗黒穴ー
「ここも、崩れだした……。マコトが危ない、早く地下から脱出しよう!」
「待って、冥慈ちゃん。崩れた壁の奥に通路がある……。外は巨人がいるし、こっちに逃げたほうが安全なんじゃないかしら?」
月夜見、久保も阿武隈を担ぎ、No.99の造る地下帝国へと足を踏み入れた。
No.99 家入 海斗
ー豪快な運び屋ー
あらゆる空間を移動させる。
*この能力でのレンゴンからの脱出は不可能
「ん?どうやらさっきの地震で必要以上に入口が開いたみたいだな……。めちゃくちゃ入ってきたぞ?
ま、いっか。全部小林君に当てれば何とかなるしな。」
◇
「なんだお前は、ガキじゃねえか。ここはどこだ?どうも運営が用意したエリアじゃないみたいだが。」
「あれ?まだ人いたの。みんなころしたと思ってたのにな。早くポイント取らないと!」
「っ!!」
危険を感じ取り、確実に避けるため陰に潜り込もうとした椎塚だったが10秒の制限が仇となった。
眼前が明るくなったと思った時には電撃により焼け死んでいたのだ。
「やっぱりばちばちおもしろいな!」
No.95 小林 廉渡
ー雷神ー
指定した1人の相手の真上に雷を落とす。
雷は標的の頭上1メートルから突然発生し、落とされる。
家入は事故によりほとんど体を動かすことのできない、一生寝たきりの状態だった。そんな彼が能力を手に入れた時、能力の使い方はある程度決まっていたと言える。
身体能力で他に圧倒的に劣る彼が選んだのは、隔離空間での参加者同士の潰しあいの場所の演出だった。20人ほどの参加者を集め、ポイントを1人の人間に集めようとしたのである。そのような判断から彼は開始と同時に地下帝国を造り上げ、他の参加者17名と共に地下に潜った。
地上での戦いに引けを取らない地下での戦い、地上での最強が後藤ならば地下でのその立ち位置は間違いなく小林 廉渡だった。
家入も小林の能力は手に負えず今まで地下に幽閉してきた。が、巨人の出現によって家入の計画は再び動き始めた。すなわち、地上で大体の人間が巨人に殲滅されたタイミングで小林を解き放ち、どちらかが瀕死になったところで自分の所に転送して止めを刺せば良いのだ。そのために家入は巨人停止の鍵であろうシャーロット博士の研究所を地下に隠したのだった。
地下帝国、天道たちは地下の空間の位置を小鳥遊の能力で整理していた
「小鳥遊さん、あとは?」
「ちょっと待て、見つけた西のほうに一つ、完全に他とは隔離された空間がある…東のほうには実験室みたいなのがあるな」
「ということは東のほうがシャーロット博士の研究室か」
「ああ、西のほうには寝たきりの男を確認した。どうやら空気や飲食物は空間ごと持ってきてるみたいだ。」
天道は考える、おそらく99位の家入は転移させる空間を詳細にわかっているわけではないようだ、食品はスマホの地図の情報から飲食物のありそうな座標に目安をつけて転移させていて、今回の研究室の移動は新しいエリアが更新されたことで何か役に立つかもしれないと盗られたものだろう。
「よし、東の実験室に向かおう」
「いいのか?放っておくとまた移動されるかもしれない」
「いや、おそらく奴は転移させる空間の内容を完全には把握できていない、新エリアをとりあえず移動させたんだろう」
「たまったもんじゃないな、夏樹をどうしてくれるつもりなんだ」
「…」
どこか影のある目で草元を見つめる天道、彼は草元が研究室を探す理由に心当たりがあった、しかしそれを口に出して協力が得られなくなるわけにもいかず、黙っていることにした、どっち道巨人を止めるという目的は同じなのだから。
「まあいい、とっとと行こう、小鳥遊さん小林の位置は?」
「ここからはまだ遠いし南のほうに向かっている、遭遇することはないと思うぜ」
「ああ、急ごう」
◇
「くっ」
No.73―暗黒穴―
田中は能力で前方の壁を吸い込むことで高速で移動する、しかし…
「ぐあっ!」
「おっそいね、おにいさん」
発生した落雷が田中の両足を焼く、そして雷は全身を走る、使い物にならないのは足のみだが、田中の全身はもうボロボロだった。
「おにごっこは終わりだね一撃で死なないなんて初めてだからびっくりだったよ、さいごになにか言いたいことはある?遺言ってやつ?一度聞いてみたかったんだ♪」
倒れこんだ田中に小林が無邪気に問いかける、その表情はまさに悪魔のほほえみだった。
「くそっ、こんなことなら阿武隈さんと一緒にいればよかった…」
「へぇ~そんなに頼りになる人なの?好きなのその人のこと?」
ここで死ぬ寸前の田中は一つくだらないことを思いつく、本当にくだらないことだができればこの忌々しいクソガキが阿武隈さんを見たときにどんな反応をするのか見てみたいとも思った。
「ああそうだね、ステキナ人だよ。とっても頼りになるオネエ・・・さんだ」
「そっか、ならこんど会ったらころしといてあげるよじゃあね~」
再び雷が落ちる、後には黒焦げの炭の塊しか残っていなかった。
「アブクマさんかぁ…さがしてみるのもおもしろいかも!すてきなおねえさんって言ってたしなぁ~」
0
あなたにおすすめの小説
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ソラノカケラ ⦅Shattered Skies⦆
みにみ
歴史・時代
2026年 中華人民共和国が台湾へ軍事侵攻を開始
台湾側は地の利を生かし善戦するも
人海戦術で推してくる中国側に敗走を重ね
たった3ヶ月ほどで第2作戦区以外を掌握される
背に腹を変えられなくなった台湾政府は
傭兵を雇うことを決定
世界各地から金を求めて傭兵たちが集まった
これは、その中の1人
台湾空軍特務中尉Mr.MAITOKIこと
舞時景都と
台湾空軍特務中士Mr.SASENOこと
佐世野榛名のコンビによる
台湾開放戦を描いた物語である
※エースコンバットみたいな世界観で描いてます()
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる