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Case2 親友が出来婚しそうな36歳
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しおりを挟む結局私は周囲の圧力を感じ、仕方なく幹事を担当した。
みんなが喜ぶのならとはじめたものの、これがとても面倒で大変だった。
仕事をしている人は夜が良いと言い、子供がいる人は昼が良いという。
平日昼なんて仕事している人間は無理なのに、平然と平日昼間を指定してきた子には驚いた。
では土日どっちかのお昼にしようとすると、酒が飲みたいからそういう店にしてというメンバーと、小さい子がいて早々家から出られないからせめてこういう時くらい出かけたいから、子供もOKな店にしてくれという。
正直、小さな子供の居る友人達がお店の選択肢を狭めてくる。
赤ちゃんがいるから泣いても大丈夫な場所、子供が歩いてもあまりケガしない場所にして、なんて言われる。
私達だってずっと育児で大変なのだからみんなと会いたい。
子供をおいて行けないなら、参加するなと言うの?と、思い切りダイレクトに幹事をしている私にだけ直接文句を言ってくる。
これを、仕事をしているメンバーに伝えると今度はそちら側の不満が爆発する。
何故私達が我慢しなければいけないのか、と。
友人には子供が欲しいのに出来ない子もいる。
子供は欲しいけれど、結婚しても経済面で諦めている子もいる。
そしてそもそも結婚していない私みたいなのもいるのだ。
もうそれは隣の芝は青いどころか、燃えてしまえな勢いだ。
結局一度だけ子供連れOKなレストランの個室で集まることにしたが、一番不満を訴えてきたのは、子供のいないメンバーだった。
その時はみんな笑顔だったけど、終わると同時に私の所には愚痴が多方面から送られてきた。
誰もやらないから仕方なく引き受けたのをみんなわかっているはずなのに、そんな幹事をした私が、なんでこう不満受付所としてその後も対応しないといけないのだろうか。
私はヘトヘトになって、二度とこのグループで幹事などするもんかと思った。
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