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Cafe Mistletoe
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しおりを挟む「いやぁ、セイヤさんって本当に謎の存在ですよね」
思わず呟いたイチロウに、ヒロが頷く。
「彼はあんな見た目だけどそれなりの年齢のはずなんだけどねぇ」
「俺は実は神様だったとか言われても信じそう」
タクヤの言葉にリュウが笑う。
「まぁかなりの人には間違いないよ。ね?オサムさん」
「・・・・・・もてるんだろうなぁ」
ぼそりとセイヤが出て行ったドアを見ながら、オサムが呟き、皆顔を見合わせると笑い出した。
「今日も皆様盛り上がっていらっしゃいますね」
マスターがコーヒーを準備しながら、カウンターにもたれかかるセイヤに声をかける。
「私が居ない時間がむしろスタッフの皆様には必要ですから」
薄く微笑むセイヤにマスターはちらりと目線だけ向け、また手元に戻す。
「聖人(きよひと)様が本当に楽しそうで、じいやは嬉しゅうございます」
そう言いながらゆっくりと熱い湯を注ぎ、ドリップしていけば、店内に色が見えるかのように香ばしいかおりが充満していく。
「・・・・・・ノブレス・オブリージュは、我らが責務だからね」
セイヤこと、聖人は艶やかな唇に細い指を当て、眼を細めた。
『宿り木カフェ』
そこは本当のカフェではなく、不思議なネットサイト。
今日も素敵なスタッフ達が、疲れた女性に一時の安らぎを与えるためにお待ちしています。
貴女は、どんなスタッフと話がしてみたいですか?
END
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わー!ありがとうございます!
もう少しで終わりますので、よろしければおつきあい下さいませ。