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閑話
エリザベート
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それはマリアたちが王城に行った次の週のこと。マリアがいつものように朝早くから教室に行くと、珍しくすでに人がいた。銀髪が綺麗な年齢のわりに小柄な少女だ。
「あ、あの、マリアさん、ですよね?」
珍しいと思いながら席に座ろうとすると少女が話しかけてきた。
「ええ、そうですけど……」
何の用かと問うとエリザベートは体をもじもじさせながら言った。
「私はエリザベート・スノーウェルと申します。今まで散々貴女のことを馬鹿にしてきた私が、こんなことを頼むのは虫がいい話だと思うのですが……」
「それで何の用ですか?」
いつまで経っても本題に入ろうとしない少女にマリアは焦れた。
「用を言わないのでしたら」
帰って下さい、と続けようとしたところでエリザベートが意を決したように叫んだ。
「私とお友達になって下さい!」
今までは実家が第二王子に睨まれないように仲良くなんてできなかったが、本当は最初から仲良くしたかったのだとエリザベートは続けた。
「家は所詮力も弱い男爵家の一つにすぎませんから」
エリザベートは自嘲気味に笑った。
「貴女と仲良くするなというのはお父様の指示だったんです」
本当にごめんなさいと、エリザベートは勢いよく頭を下げた。
「えっと、大丈夫ですよ。気にしていませんから」
これは本心だが、ぶっちゃけ誰が何を言ったのか覚えてなかったりする。
「本当ですか?」
「ええ」
さっき名前を言われるまで名前が出てこなかったことにマリアは少し申し訳なくなった。
「さっきの話だと私と仲良くなるのは不味いんじゃないんですか?」
マリアは誤魔化すように率直に思ったことを口にした。
「大丈夫です!今朝、お父様から手紙が届いて第二王子は国王の怒りに触れてどこぞの田舎貴族に養子に出されたと書かれていました」
マリアはこの時初めてランフォードが学園に立ち入りを禁止されただけでなく、養子に出されたことを知った。
「そうですか……。問題がないのでしたら別に友達になるのは構いませんよ」
「本当ですか!」
仕方がなかったとは言え、嫌われていたらどうしようと、気が気でなかったらしい。
「え、ええ」
エリザベートのテンションの高さにマリアは若干引いた。
「私のことはエリザと呼んで下さい。敬語もなしで良いです。貴女のことはマリアと呼んでも構わないかしら?」
「うん、よろしくね」
これが後に親友とまでになった二人の出会いだった。
この後、教室で談笑をしている二人を見て、クラスメートたちが戸惑ったのはまた別のお話。
☆★☆★☆
エリザベートの一人称はわたしではなくわたくしです。参考までに。
「あ、あの、マリアさん、ですよね?」
珍しいと思いながら席に座ろうとすると少女が話しかけてきた。
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「それで何の用ですか?」
いつまで経っても本題に入ろうとしない少女にマリアは焦れた。
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帰って下さい、と続けようとしたところでエリザベートが意を決したように叫んだ。
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本当にごめんなさいと、エリザベートは勢いよく頭を下げた。
「えっと、大丈夫ですよ。気にしていませんから」
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「本当ですか?」
「ええ」
さっき名前を言われるまで名前が出てこなかったことにマリアは少し申し訳なくなった。
「さっきの話だと私と仲良くなるのは不味いんじゃないんですか?」
マリアは誤魔化すように率直に思ったことを口にした。
「大丈夫です!今朝、お父様から手紙が届いて第二王子は国王の怒りに触れてどこぞの田舎貴族に養子に出されたと書かれていました」
マリアはこの時初めてランフォードが学園に立ち入りを禁止されただけでなく、養子に出されたことを知った。
「そうですか……。問題がないのでしたら別に友達になるのは構いませんよ」
「本当ですか!」
仕方がなかったとは言え、嫌われていたらどうしようと、気が気でなかったらしい。
「え、ええ」
エリザベートのテンションの高さにマリアは若干引いた。
「私のことはエリザと呼んで下さい。敬語もなしで良いです。貴女のことはマリアと呼んでも構わないかしら?」
「うん、よろしくね」
これが後に親友とまでになった二人の出会いだった。
この後、教室で談笑をしている二人を見て、クラスメートたちが戸惑ったのはまた別のお話。
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