こうして少女は最強となった

松本鈴歌

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第四章 護衛依頼

十二日目(4) 作戦決行(4)

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 開いた扉の先にいたのはアーティスだった。後ろには10人ほどの少女たちがいた。

「遅かったじゃない」

 エリザベートは不敵に笑った。

「無茶を言わないでくれ。これでも急いだんだ」
「言ってみただけじゃない」

 そんな能天気ともいえる会話をしている2人とは別に、バードは悪かった顔色を更に青ざめさせた。

「そ、その者たちは……?」
「あら?どうしたの?顔色が随分と悪いようだけど」

 エリザベートはそれはそれは心配そうに尋ねた。

「でもしょうがないわよね。だってこの子たちはあなたの行ったことを知っている証人ですものね」

 バードを見つめるエリザベートの目は冷ややかだった。

「一応一人ずつ話を聞かせてもらえるかしら?大丈夫よ。あなたたちの身の安全は保証するわ」

 少女たちはエリザベートの言葉に怯えた表情をしたが、顔を見合わせると、その中で一番年長であろう少女が口を開いた。

「あ、あの、安全を保証するとは本当ですか?」
「ええ。心配なら別に話さなくても良いわよ?裏付けを取りたいだけだしね。どっち道この男が領主の調べを受けるのは決定事項だしね」

 その言葉を聞いて少女は安堵の色を浮かべた。

「いえ、領主様のお役に立てるのなら喜んでお話し致します」

 その少女の言葉を皮切りに、他の少女たちも皆領主の為ならばと、進んで話したがった。
 そんな少女たちの姿を見て、アルフォードはこれほど領民に慕われている領主も珍しいと感心した。

「わ、わかったわ。あなたが代表して話してもらえるかしら?他の人たちも違うところや付け足すところがあれば言って頂戴」

 それにはエリザベートも驚き、最初の少女に話すように言った。

「はい。私がここに連れてこられたのは……」

 少女たちの話によると、領主が不在になってから急に税が高くなったという。そして、その税が払えない村も少なくない数が出たそうだ。少女たちの村もその一つらしい。そして徴税官は税が払えないのならば、年頃の娘たちを差し出すように迫ったらしい。村長は他にどうしようもなく少女たちを泣く泣く引き渡したという。その際、村長は泣きながらこうするしかない自分たちを許して欲しいと頭を下げたらしい。そしてこの屋敷に連れてこられ、牢に押し込められたそうだ。最初他の村の者もいたが、一人、また一人と牢から出され、どこかに連れていかれた。そして、誰も戻ってこなかった。少女たちはいつ自分の番が来るのかと、怯えて過ごしていたと言った。
 エリザベートはアリサの話、領都に来るまでの間に聞いた話と大きな齟齬がないことを確認すると、お礼を言ってバードに向き直った。

「何か言いたいことはあるかしら?」
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