こうして少女は最強となった

松本鈴歌

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第七章 それぞれの過ごす日々

マリアの1日(5)

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「ん~、しょうがないし適当な依頼受けるか」

 マリアはそう言いながらBランク依頼とAランク依頼を見比べ始めた。見る項目は場所。マリアは依頼で行った場所でAランクの依頼にあった魔物に遭遇し、しょうがなく倒してくるつもりだった。

「よし、これにしよう」

 選んだのはBランクのアルラウネの討伐。ただしその最低討伐数は10となっており、なかなかの鬼畜設定だった。

「すいません。受注お願いします」
「……これはBランクの依頼だけど1人で大丈夫?」
「同じBランクのオーガキングなら倒したことがありますから大丈夫です」
「……そう。無茶はしないでね」
「わかってます。いざとなったら守りに徹して全力で逃げますから」

 手続きが終わるとマリアは早速目的地の徒歩で半日ほどの森に向かう。一応幻想の森という大層な名前がついているが、近くの森に比べて魔物が若干強いということ以外には特にこれといって違いはなかった。

 王都の門を出ると早速移動用のユニコーンを呼び出す。

「……今日は久しぶりにあの子にしようかな?『出でよ、わが友雪風、《召喚サモン》』」

 呼び出されたのは長旅の間に乗っていたユニコーンよりも一回り小さなユニコーンだった。

「雪風、久しぶりだね」
「ブルッ!ブルル!?《久しぶりじゃないよ!なんで皆は呼んでも僕は呼んでくれないのさ!?》」

 雪風は大層ご立腹だった。

「ごめんごめん。でもまだ雪風は長時間人を乗せて走るのは難しいでしょう?」
「ブルルゥ《それはそうだけどさ……》」

 雪風は納得はしたがまだ不服そうだった。

「今日は大した距離でもないから雪風を呼んだんだよ?あまり文句を言うなら帰して代わりのヒトを呼んじゃうよ」
「ブルッ!ブルブルル《文句言わないから!お願いだから帰さないで》」

 雪風は必死だった。文句は言ったものの、外の世界を見ることはマリアたちに呼ばれた時にしかできない。帰されるということはそれができなくなるということで……。少なくとも好奇心が旺盛な雪風にとって、死刑宣告に等しかった。

「じゃあ幻想の森まで乗せてくれる?」
「ブルッ!《もちろん!》」

 雪風を呼び出した場所は王都の目と鼻の先だった。そのため門の兵士からは姿だけでなく声も聞かれていた。ただ雪風は鳴き声しか聞こえず、マリアは少しばかしおかしな人間になっていた。
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