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第七章 それぞれの過ごす日々
アーティスの受難(7)
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「アーティス!お前らはいったい何なんだよ!」
2人が3人の近くに戻って、回収し忘れていた槍を仕舞うと、デリーは掴みかからん勢いで訊いてきた。
「……何なんだって言われても、ねぇ?」
「答えに困るよな」
少なくともアーティスの丁寧口調が崩れるぐらいには困っていた。漠然とした質問ほど答えに困るものはない。
「少なくとも僕たちは冒険者になって数か月しか経っていない普通の新米Cランク冒険者ですよ?それ以外に答えを求められても困ります」
「……数か月で普通Cランクにはなれねぇよ」
デリーは呻くように言った。
「そうなんですか?僕たちはそういった常識とは無縁でして」
アーティスは頭を掻きながら恥ずかしそうにデリーを見た。
「……今の言葉でどれだけお前たちに常識がないのかがよくわかった」
デリーは短い会話だけで精神的な疲れを覚えていた。
「……どんな育ち方をすればそんな常識知らずになるのかとか、色々と突っ込みてぇが、今は訊かないでやる。お前らはあれだな。戦闘能力以前にまず常識を学んだ方が良い」
「……これでも最低限の常識はあるつもりなんですけどね」
アーティスは何とも言えない表情になった。
「……普通に生活をする上でならな。だが冒険者としての常識がまったくと言って良いほどない」
グレンの筋力がどれだけ常識知らずかわかっていないだろうと、デリーは続けた。
(……あれで常識知らずの部類なのか)
(……あれ以上抑えるのはきついぞ?)
グレンはまだまだ全力を出していなかった。だがアーティスすらもそんなことは知らなかった。
(僕の基準は貴族の基準だからな)
アーティスは本気で常識を学ばなければ厄介ごとに巻き込まれそうだと、考えを改めた。
「……常識、どこで学べますかね?」
「……こればっかしは経験の積み重ねだからそう簡単にはいかねぇと思うぞ?」
「……そうですよね」
アーティスは嘆息した。
(やばい。何が常識かなんてまったくわからねぇ)
そんなアーティスの横ではグレンが焦っていた。良くも悪くもグレンは身近なマリアたちを自分の常識の基準にしていた。それすらも常識外れだと言われれば無理もない。
(……あれ?そう言えば逃げ続けたところで何の解決にもならないんじゃないか?)
現実逃避をして、今回のそもそものきっかけになったことの問題に気づいたグレンだった。
アーティスはギルゲルムの読み通り今回が何回目だったかなんて覚えていなかった。ただしばらく逃げていればそのうち諦めるだろうと、高をくくっていた。
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「少なくとも僕たちは冒険者になって数か月しか経っていない普通の新米Cランク冒険者ですよ?それ以外に答えを求められても困ります」
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「……これでも最低限の常識はあるつもりなんですけどね」
アーティスは何とも言えない表情になった。
「……普通に生活をする上でならな。だが冒険者としての常識がまったくと言って良いほどない」
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(……あれで常識知らずの部類なのか)
(……あれ以上抑えるのはきついぞ?)
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「……常識、どこで学べますかね?」
「……こればっかしは経験の積み重ねだからそう簡単にはいかねぇと思うぞ?」
「……そうですよね」
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そんなアーティスの横ではグレンが焦っていた。良くも悪くもグレンは身近なマリアたちを自分の常識の基準にしていた。それすらも常識外れだと言われれば無理もない。
(……あれ?そう言えば逃げ続けたところで何の解決にもならないんじゃないか?)
現実逃避をして、今回のそもそものきっかけになったことの問題に気づいたグレンだった。
アーティスはギルゲルムの読み通り今回が何回目だったかなんて覚えていなかった。ただしばらく逃げていればそのうち諦めるだろうと、高をくくっていた。
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