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第九章 夏季休業
エーアリアスの趣味
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エーアリアスが話せる程度に回復したのはそれから数分後のことだった。
「やっぱりきづいちゃうの……」
憂いに満ちた目を静かに伏せる。
「でも残念なの! その推測は不正解なの!」
再度顔を上げたエーアリアスはそれまではいったい何だったのだと言うほどの満面の笑みを浮かべた。その瞳は楽しそうにキラキラと輝いている。
「えっ?」
「単純に気兼ねなくのんびりと過ごしたかっただけなの。護衛とかいると……監視されているようで気が休まらないの」
仕方ないことだけどと、エーアリアスは苦笑した。
「それに……料理とかはもう趣味みたいなものなの。厨房に入り浸っていた私を舐めちゃ駄目なのよ」
「……いや、厨房云々は今初めて聞いたんだけど」
マリアは王女というもののイメージが音を立てて崩れていくのを感じた。
「? 一応やらないだけで家事は一通りできるの。お城は面白いのよ? お仕着せさえ着ていれば小さい子どもがいても誰も気にしないの」
「いや、それって警備的には大丈夫なの?」
的確な突っ込みが入る。
「さあ? わからないの。だけど私が咎められたことはないのよ」
呆れを隠せないのかマリアとアルフォードは揃って溜息を吐いた。
「? とにかく、お昼はこれから私が作るの。これでも料理長のお墨付きをもらっているし、味とかは期待してもらっても構わないの。ただ……さすがにちょっと人数が多いから時間がかかるの」
だから手伝ってくれないかと、エーアリアスは言外に尋ねた。
「ん、私も手伝うね。アルは……いれば少し役に立つ……のかなぁ? っていうレベルだから、即戦力としては微妙かな……」
「なんだ、その微妙過ぎて反応に困る評価は……」
アルフォードはオブラートに包まれていない率直な物言いに嫌そうに顔を歪めた。
「え~、だって事実だし……黒い炭を作るグレンに比べたら何倍もマシだよ?」
「比べる対象がおかしいだろ……」
アルフォードはガクッと肩を落とした。
「いや、だって……リオとかに比べたら、ねぇ? エリザとは大して変わらないし……」
マリアは困ったように苦笑いした。
「マリア、今のはあなたの方が悪いの。私だって……その比べられ方は嫌なの。それとも、あなたは今みたいなことを言われて嬉しいの?」
そう言ってエーアリアスは悲し気に目を伏せた。
「そうだね……。ごめんね、アル」
「別にいつものことだ。気にしていない」
そう口にするアルフォードの瞳は若干陰っていた。
「やっぱりきづいちゃうの……」
憂いに満ちた目を静かに伏せる。
「でも残念なの! その推測は不正解なの!」
再度顔を上げたエーアリアスはそれまではいったい何だったのだと言うほどの満面の笑みを浮かべた。その瞳は楽しそうにキラキラと輝いている。
「えっ?」
「単純に気兼ねなくのんびりと過ごしたかっただけなの。護衛とかいると……監視されているようで気が休まらないの」
仕方ないことだけどと、エーアリアスは苦笑した。
「それに……料理とかはもう趣味みたいなものなの。厨房に入り浸っていた私を舐めちゃ駄目なのよ」
「……いや、厨房云々は今初めて聞いたんだけど」
マリアは王女というもののイメージが音を立てて崩れていくのを感じた。
「? 一応やらないだけで家事は一通りできるの。お城は面白いのよ? お仕着せさえ着ていれば小さい子どもがいても誰も気にしないの」
「いや、それって警備的には大丈夫なの?」
的確な突っ込みが入る。
「さあ? わからないの。だけど私が咎められたことはないのよ」
呆れを隠せないのかマリアとアルフォードは揃って溜息を吐いた。
「? とにかく、お昼はこれから私が作るの。これでも料理長のお墨付きをもらっているし、味とかは期待してもらっても構わないの。ただ……さすがにちょっと人数が多いから時間がかかるの」
だから手伝ってくれないかと、エーアリアスは言外に尋ねた。
「ん、私も手伝うね。アルは……いれば少し役に立つ……のかなぁ? っていうレベルだから、即戦力としては微妙かな……」
「なんだ、その微妙過ぎて反応に困る評価は……」
アルフォードはオブラートに包まれていない率直な物言いに嫌そうに顔を歪めた。
「え~、だって事実だし……黒い炭を作るグレンに比べたら何倍もマシだよ?」
「比べる対象がおかしいだろ……」
アルフォードはガクッと肩を落とした。
「いや、だって……リオとかに比べたら、ねぇ? エリザとは大して変わらないし……」
マリアは困ったように苦笑いした。
「マリア、今のはあなたの方が悪いの。私だって……その比べられ方は嫌なの。それとも、あなたは今みたいなことを言われて嬉しいの?」
そう言ってエーアリアスは悲し気に目を伏せた。
「そうだね……。ごめんね、アル」
「別にいつものことだ。気にしていない」
そう口にするアルフォードの瞳は若干陰っていた。
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