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yukami

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十九話 お昼寝は強い

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いざジェットさん見守りによるレベル上げの訓練を!…と意気込んでいたのですが…

『今日は安静にしておこう。無理はダメだぞ。』
「フィー…」

念話を使っての会話をした結果、何故か今日は安静ということに。弱体化?してたらしいのです。私…。
あの悪夢イベの時でしょうか。うむ、ダメと言われたので大人しくジェットさんの背中で日向ぼっこです。
ふかふかぬくぬく…すやすや…
こういうのもある意味癒しという名の訓練なのです。光合成も育ちますからね。むにゃ…

光合成をしていると、呼びかける声に目をさまします。
呼びかけてきていたのはジェットさんの足元に居たもう1人の私です。ルアートという名前表記を見て返事をします。

『リリアさんっ』
『あ、ルアートさん。おはよーございます。』
『あはは…今夕方だよ?』
『お昼寝してました~』
『…スキルの熟練度上げとかレベル上げとかしないの?』


お昼寝も熟練度上げの1つなのですがご存知ないのでしょうか。まあ、今日は安静の日なのだと伝えます。

『安静の日…?』
『ジェットさんに言われたのです。』
『あー…』

ジェットさんはまだ夢の中です。
ジェットさんは協会のボスの契約獣ですけど、私の見守り担当なことをいいことによくおサボりしてるのですよね。

『そろそろ起きたら?』
そんな言葉にジェットさんを起こさない様に降りようとするものの…白いふわふわのしっぽが落ちるのを防ぐかの様に動き私を定位置に押し上げる。

『そうですね…んー………もう少し寝ます。あはは。』
ジェットさんのもふもふ尻尾に捕まえられてしまいました。

『……羨ましい…でもゲームの中でもお昼寝とは…』
『ルアートさん達も、今度一緒に日向ぼっこしましょう。』
『えと…いいことあります?それ』
『ありますよ。きっと』

光合成を持っておらず知らないのであれば確実にあります。

『んー…時間があったら』
『きっとだから嫌がるんです?なら確実にいいことがあります。』
『なんでお昼寝を推すのか…ゲームの中なのですから動きましょうよ。』
『動かない時がいい方もあるのです。』
『…………本当にいいことあります?』
『はいっ。まあ、もう日が沈むので明日以降ですね。』
『…日が沈んだら意味ないんですか?』
『はいっ。植物系の魔物の特権だと思いますよっ』
『……そこまでいうならまた明日昼間の時間に来ます。』
『はいっお昼寝を少しさせてくださいとジェットさんにお願いしますねっ。』

半日だけ寝かせてくださいといえばやはりまだ…と不安そうな目にさせてしまいました。ルアートさんも一緒だというとリーフィが何体居ようと軽いから問題ないということで…

ふかふかぬくぬくすやすや第2弾です。

『まさか乗せてもらえるとは…』
『お昼寝タイムなのです~』
ウトウトしていると本当に寝るのかとルアートさんに真剣な表情で聞かれる。

『別に眠くなければぼーっとしてていいです~こんなに暖かくて気持ち良かったら眠くなるだけです~』
『…むむ、どれくらいぼーっとすればいい?』
『むー…そうですね~10分経ったら、スキル確認してみたらどーですか~ふぁ~おやすみなさい~』
『…スキル?え、ちょっ…寝るの早…』

10分後…

『そろそろ経つかな…』
じっとして、太陽の光に当たっていれば手に入るスキルなんて聞いたことないと、半信半疑のままスキルを確認し始める。
『あ、増えてる。光合成?詳細は………は?』

驚きの声が近いので目が覚めます。
まだ半分頭は寝てますが。
『ふぁ?…あ、取れてましたぁ?』
『……プレイし始めてずっと昼寝してるの?リリアさん』
『はい~1日1時間は必ず~』
本当はもっと寝てばっかりですけど~
『いくつ』
んー。後で確認~…
『今聞きたいです』
『むー…8ですね~』
昨日1日寝てましたからね~伸びましたね~
『詳細は!』

んーそこは最初の時以外確認してませんね…

光合成Ⅷ
双葉が光に当たると体力が回復する。回復頻度がレベルごとに上がる。(0.5秒に20回復)

おや?

『0.5秒経過ごとに20回復付いてました。』

凄いですね。即死以外は免れる気がしますっ。

『公開したらだめですよっ!規制かけないと…』
『特にする気は無いです~聞かれたら答えるだけです。昼寝してるだけと。』
『……できるだけリリアさんと共に行動したほうがいいかもですね…今日は一日お昼寝になりそうですか?』

寝すぎるのもあれです。

『ジェットさん!お腹すきました。お散歩も気分転換にいいと思うのですっ』
『ん…もう大丈夫か?』
『よく寝れました。』
『ふむ、そうだな。食事をとりにいこう。』
『戦い方も少し気になるので…見学させてもらえないでしょうか。』
『戦闘に興味があるのか…そうだな。そろそろそういう時期だろう。確か今日は同じくらいのやつらも自分のスキルを確認するはずだ。それを見に行くか。』
『はいっ』
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