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僕の天気 〜前編〜
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~前編~
ねえ、知ってる?
最近僕は自分の無気力が嫌になってるよ。
何に対しても無関心なんだ。
例えば遊びに行った日、隣で友達が笑っている時。
僕はその時家に帰りたくないな、しか考えてなかったよ。
例えば知らない親子が笑ってドーナッツを頬張っている時。
僕はその時何が楽しいのか分からなかったよ。
例えば家族が僕と笑っている時。
僕はその時早く自分の部屋に戻りたいとしか思えなかったよ。
例えば今、目の前で子供が車に引かれそうになった時。
僕には動かない両足がついてるよ。
一瞬子供と目が合った。
子供は綺麗な瞳をしていた。
衝突事故の音と救急車の音が聞こえる。
僕は背を向けた。
僕は弱く冷たい最悪な人間だ。
分かってる。
でもあの子供が生きようが死のうが僕には関係ない。
人の生死に簡単に関わるべきじゃない。
無関心な僕はあまり人に関わらず生きてきた。
好きなこともやりたいこともなく将来の夢もない。
一生懸命勉強することもなく合格してしまった高校に通っている。
それでも僕は今の人生に満足していた。
このまま孤独に生きて孤独に死んでいく。
それの何が満足じゃないんだ?
晴れがないけど雨がない。
幸福がないけど不幸がない。
モノクロな人生だ。
朝起きて、学校に行って、学校から帰って、勉強して、寝る。
ずっと続くと思っていた。
いや、続いて欲しかったんだ。
僕がそれを知ったのは次の日の朝だ。
その日は朝から頭が痛かった。
いつものように制服を着て朝食をとるためリビングに行く。
いつも通りテーブルにあるご飯を食べようとした。
いつも通り無言の父さんと母さん。
―今日もちゃんと学校に行って偉いわね―
!?
聞こえた声は母さんの声だ。
でも母さんは今洗い物をしているのになぜ声が聞こえたんだ?
―今日は早く帰ってきたいな~
最近なかなか家族の時間が取れないなぁ―
!?
今度は父さんの声だ。
でも今は朝食であるフレンチトーストを頬張っている。
しゃべれるわけがない。
じゃあ僕が聞こえたのは空耳?
いや、ていうか朝からフレンチトースト?
胃がもたれそうだな、、、
ねえ、知ってる?
最近僕は自分の無気力が嫌になってるよ。
何に対しても無関心なんだ。
例えば遊びに行った日、隣で友達が笑っている時。
僕はその時家に帰りたくないな、しか考えてなかったよ。
例えば知らない親子が笑ってドーナッツを頬張っている時。
僕はその時何が楽しいのか分からなかったよ。
例えば家族が僕と笑っている時。
僕はその時早く自分の部屋に戻りたいとしか思えなかったよ。
例えば今、目の前で子供が車に引かれそうになった時。
僕には動かない両足がついてるよ。
一瞬子供と目が合った。
子供は綺麗な瞳をしていた。
衝突事故の音と救急車の音が聞こえる。
僕は背を向けた。
僕は弱く冷たい最悪な人間だ。
分かってる。
でもあの子供が生きようが死のうが僕には関係ない。
人の生死に簡単に関わるべきじゃない。
無関心な僕はあまり人に関わらず生きてきた。
好きなこともやりたいこともなく将来の夢もない。
一生懸命勉強することもなく合格してしまった高校に通っている。
それでも僕は今の人生に満足していた。
このまま孤独に生きて孤独に死んでいく。
それの何が満足じゃないんだ?
晴れがないけど雨がない。
幸福がないけど不幸がない。
モノクロな人生だ。
朝起きて、学校に行って、学校から帰って、勉強して、寝る。
ずっと続くと思っていた。
いや、続いて欲しかったんだ。
僕がそれを知ったのは次の日の朝だ。
その日は朝から頭が痛かった。
いつものように制服を着て朝食をとるためリビングに行く。
いつも通りテーブルにあるご飯を食べようとした。
いつも通り無言の父さんと母さん。
―今日もちゃんと学校に行って偉いわね―
!?
聞こえた声は母さんの声だ。
でも母さんは今洗い物をしているのになぜ声が聞こえたんだ?
―今日は早く帰ってきたいな~
最近なかなか家族の時間が取れないなぁ―
!?
今度は父さんの声だ。
でも今は朝食であるフレンチトーストを頬張っている。
しゃべれるわけがない。
じゃあ僕が聞こえたのは空耳?
いや、ていうか朝からフレンチトースト?
胃がもたれそうだな、、、
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