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第4章 迷宮都市 ダンジョン攻略
第472話 旭 結花 4 息子との再会
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「って、そんな訳ないじゃない! どうして私と同い年なのよ!」
突然母親だと言われても雫は納得出来ないようで、抱き締めた腕から逃れようと暴れ出す。
それは当然よね。
「私の名前は、旭 結花よ。30歳で貴方を生んだわ。長男の名前は尚人。そして雫の初恋相手は、賢也君でしょ?」
そう一気に伝えると、腕の中の雫の動きが大人しくなった。
「えっ? 本当にお母さんなの?」
「ええ、そうよ。よく顔を見せて頂戴」
そう言って両頬に手を添える。
そこに、見知った娘の顔はないけれど……。
いや、正直に言って違和感が半端ないわね。
自分の娘が別人になっているとは思わなかったので、面影の全くない顔を見ても今一ピンとこなかった。
これは慣れるまで時間がかかりそうだわ。
雫は私の顔をじっと見つめた後で、目に涙を浮かべた。
「お母さん! 会いたかったよ~」
そして、今度はしっかりと私の事を抱き締め返してくれる。
「雫、体はどこも悪くない? 心臓の調子はいいの?」
気になった事を尋ねると、雫は泣き笑いの表情で元気一杯に答えた。
「うん! この体は、とっても健康だよ。私、今は冒険者をしているの。魔物だって倒せるんだから!」
「そうなのね。……本当に良かった」
娘の心臓に問題がない事を聞いて、私は再び涙した。
その後、各自魔道具屋で必要な買い物を済ませ、私の宿泊している宿へと移動する。
今日はダンジョン攻略から帰還したので休日だったそうだ。
ダンジョンを攻略しているとは驚いた。
ならば娘はC級冒険者になっているんだろう。
娘の最後の姿を知っている私は、それを知りとても嬉しく思った。
高校3年間をベッドの上で過ごすしかなかった雫が、こんなに元気でいるなんて……。
宿に帰ると、お互いのこれまでの経緯を話し合う。
ここが乙女ゲームの世界だと、雫も直ぐに気が付いたらしい。
何故か母親が再婚した相手の娘が生きており、魔法学校での断罪を待たず家を追い出され貴族籍を剥奪されたそうだ。
その後、冒険者登録をしてサリナの母親とは決別し、王都のダンジョンを攻略中との事。
私とは違い12歳の時に記憶が戻った転生みたいで、魔法は使用出来ないと言っていた。
その話を聞き、乙女ゲームのストーリーは完全に破綻しているらしいとの結論に至る。
魔法学校で主人公の私が聖魔法を習得し、聖女認定されるイベントもなかったしね。
伯爵令嬢が王子様の婚約者になるのは、結界魔法が使用出来るからだった。
何の魔法も覚える事が出来ず落ちこぼれの私では、当然婚約者に選ばれる事もなく卒業する。
まぁ推しキャラを間近で見れたから、それなりに楽しい3年間を過ごしたんだけど。
私の方の事情は、手紙を見せると納得してくれたようだ。
「なんかお母さんだけずるくない? アイテムBOXも光魔法も使用出来るなんてチートじゃん!」
「それに関して、とても助かっているのは事実ね。ライトボールで攻撃すれば魔物は倒せるから簡単だし、アイテムBOXにはいくらでも入るから……」
「私も魔法を覚えたい! ステータスにMPがあるけど、使い道がなくて勿体ないと思ってたの」
「あら、それなら魔法学校の魔術書を貸してあげるから試してみれば?」
私には覚える事が出来なかったけどね……。
「本当!? じゃあ、頑張って練習してみる!」
雫に羊皮紙に書かれた魔術書を数冊手渡すと、喜んでマジックバッグに仕舞っていた。
今後の事についても相談しておかないと。
現在、私は単独で冒険者活動をしている。
ダンジョン攻略を1人でするのは目立つので、王都から1時間くらい離れた森を中心に討伐依頼を受けているのだ。
雫はパーティーに入りダンジョンを攻略しているから、折角会えたのに別行動になってしまう。
2人でパーティーを組むなら、ダンジョン攻略も出来るだろう。
雫に確認すると、2人で冒険者をする方がいいと答えてくれ安心する。
一度パーティー仲間へ、離脱する事を伝えに宿屋まで帰ると言い部屋を出ていく。
数時間後。
帰ってきた娘に作り置きしてあった善哉を出すと、喜んで食べていた。
「お母さんの作った料理が恋しいと思う日がくるなんてね~」
と少々、気になる発言もしていたけど……。
それはどういう意味かしら?
あぁ、それと雫に尚人が亡くなった話をしなければ……。
話を聞いた雫は、とても悲しんで泣いていた。
娘はお兄ちゃん子だったから、かなりショックを受けたようだ。
それでも、もしかしたら私達と同じように、この世界へ転生か転移しているかも知れないよねと希望を口にする。
そうであれば、どれ程良いだろう……。
いつか息子と会える日がくる事を信じたい。
その後――。
私達は2人でパーティーを組み、王都のダンジョンを攻略する事になった。
お互いのステータスを確認したら私の基本値が高い事に、雫からまたずるいと言われたけど亡くなった年齢なので仕方ない。
逆に雫の剣術Lvが高くて驚いた。
【現在のステータス】
アリサ・フィンレイ 19歳
レベル 20
HP 1,533
MP 1,533
魔法 時空魔法(アイテムBOX)
魔法 光魔法(ヒールLv5・ホーリーLv5・ライトボールLv10)
魔法学校で行った郊外学習の時、初めてLvが上がったので私の基礎値は73。
ヒールやホーリーは、怪我人を治療しLvを上げた。
ライトボールは魔物を倒している内にLvが10になったけど、これ以上は上がらないようだ。
サリナ 19歳
レベル 25
HP 312
MP 312
剣術 Lv8
雫は庶民になり、ハンフリー籍から抜けたので苗字がない。
ダンジョンを攻略していたため、私よりLvは高いけど12歳の時に冒険者登録をしてLvを上げたので基礎値が12と低かった。
それでも剣術Lv8になるまで、相当頑張ったのだと思う。
一緒にダンジョンを攻略するようになり、初めて娘が本当に健康になっている事を実感出来た。
魔物を剣で素早く討伐する様子を見て、胸が一杯になる。
今度こそ、私の持てる全てで娘を守ってみせよう。
少しばかり女の子にしては逞しく育っているようだけど、それもまた私の目には眩しく映った。
娘と再会して1年が過ぎた。
王都で2人パーティーの私達は、ちょっとした有名冒険者だ。
パーティーの勧誘を全て断り、今は地下10階を拠点にしている。
クランに入らずとも、アイテムBOXに食料を入れておけば長期間の攻略が出来るので、大体1ヶ月くらいダンジョン生活を送っていた。
今日は1ヶ月振りに地上へ帰還して、娘と王都を散策している。
残念ながらどの飲食店に入っても美味しい食事は期待出来ないので、最近よく購入するダンジョン産の果物を売っている店へ足を運んだ。
奏屋には牛乳やバターやチーズといった高価な商品の他、更に高価な果物が置いてある。
甘味が少ない異世界で、私達には嬉しい商品だった。
冒険者の収入もかなりあるので、高い果物も躊躇する事なく購入出来る。
日本ならとても手が出ない値段だけどね。
桃が1個、銀貨12枚(12万円)とか有り得ないし……。
マンゴーなんか、銀貨35枚(35万円)もするのよ?
それでも稼いでいるので、ご褒美に購入を決める。
雫は他に、シャインマスカットが食べたいらしい。
これも銀貨23枚(23万円)だ。
それぞれを1個ずつ購入すると、合計銀貨70枚(70万円)。
相変わらず、ダンジョン産の果物は高い!
2人で食べるのを楽しみに宿屋へ帰る途中、雫が急に立ち止まりぽつりと零した。
「……尚人兄?」
私は、驚いて雫が見ている方向へ視線を向ける。
そこで、20代の姿をした息子を目にした。
その瞬間、2人で同じ方向へと走り出す。
どうか、夢じゃないと言って!
「尚人!」
「尚人兄!」
そうして近付いた尚人に、私達は思い切り抱き付いたのだった。
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お気に入り登録をして下さった方、エールを送って下さった方とても感謝しています。
読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
これからもよろしくお願い致します。
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突然母親だと言われても雫は納得出来ないようで、抱き締めた腕から逃れようと暴れ出す。
それは当然よね。
「私の名前は、旭 結花よ。30歳で貴方を生んだわ。長男の名前は尚人。そして雫の初恋相手は、賢也君でしょ?」
そう一気に伝えると、腕の中の雫の動きが大人しくなった。
「えっ? 本当にお母さんなの?」
「ええ、そうよ。よく顔を見せて頂戴」
そう言って両頬に手を添える。
そこに、見知った娘の顔はないけれど……。
いや、正直に言って違和感が半端ないわね。
自分の娘が別人になっているとは思わなかったので、面影の全くない顔を見ても今一ピンとこなかった。
これは慣れるまで時間がかかりそうだわ。
雫は私の顔をじっと見つめた後で、目に涙を浮かべた。
「お母さん! 会いたかったよ~」
そして、今度はしっかりと私の事を抱き締め返してくれる。
「雫、体はどこも悪くない? 心臓の調子はいいの?」
気になった事を尋ねると、雫は泣き笑いの表情で元気一杯に答えた。
「うん! この体は、とっても健康だよ。私、今は冒険者をしているの。魔物だって倒せるんだから!」
「そうなのね。……本当に良かった」
娘の心臓に問題がない事を聞いて、私は再び涙した。
その後、各自魔道具屋で必要な買い物を済ませ、私の宿泊している宿へと移動する。
今日はダンジョン攻略から帰還したので休日だったそうだ。
ダンジョンを攻略しているとは驚いた。
ならば娘はC級冒険者になっているんだろう。
娘の最後の姿を知っている私は、それを知りとても嬉しく思った。
高校3年間をベッドの上で過ごすしかなかった雫が、こんなに元気でいるなんて……。
宿に帰ると、お互いのこれまでの経緯を話し合う。
ここが乙女ゲームの世界だと、雫も直ぐに気が付いたらしい。
何故か母親が再婚した相手の娘が生きており、魔法学校での断罪を待たず家を追い出され貴族籍を剥奪されたそうだ。
その後、冒険者登録をしてサリナの母親とは決別し、王都のダンジョンを攻略中との事。
私とは違い12歳の時に記憶が戻った転生みたいで、魔法は使用出来ないと言っていた。
その話を聞き、乙女ゲームのストーリーは完全に破綻しているらしいとの結論に至る。
魔法学校で主人公の私が聖魔法を習得し、聖女認定されるイベントもなかったしね。
伯爵令嬢が王子様の婚約者になるのは、結界魔法が使用出来るからだった。
何の魔法も覚える事が出来ず落ちこぼれの私では、当然婚約者に選ばれる事もなく卒業する。
まぁ推しキャラを間近で見れたから、それなりに楽しい3年間を過ごしたんだけど。
私の方の事情は、手紙を見せると納得してくれたようだ。
「なんかお母さんだけずるくない? アイテムBOXも光魔法も使用出来るなんてチートじゃん!」
「それに関して、とても助かっているのは事実ね。ライトボールで攻撃すれば魔物は倒せるから簡単だし、アイテムBOXにはいくらでも入るから……」
「私も魔法を覚えたい! ステータスにMPがあるけど、使い道がなくて勿体ないと思ってたの」
「あら、それなら魔法学校の魔術書を貸してあげるから試してみれば?」
私には覚える事が出来なかったけどね……。
「本当!? じゃあ、頑張って練習してみる!」
雫に羊皮紙に書かれた魔術書を数冊手渡すと、喜んでマジックバッグに仕舞っていた。
今後の事についても相談しておかないと。
現在、私は単独で冒険者活動をしている。
ダンジョン攻略を1人でするのは目立つので、王都から1時間くらい離れた森を中心に討伐依頼を受けているのだ。
雫はパーティーに入りダンジョンを攻略しているから、折角会えたのに別行動になってしまう。
2人でパーティーを組むなら、ダンジョン攻略も出来るだろう。
雫に確認すると、2人で冒険者をする方がいいと答えてくれ安心する。
一度パーティー仲間へ、離脱する事を伝えに宿屋まで帰ると言い部屋を出ていく。
数時間後。
帰ってきた娘に作り置きしてあった善哉を出すと、喜んで食べていた。
「お母さんの作った料理が恋しいと思う日がくるなんてね~」
と少々、気になる発言もしていたけど……。
それはどういう意味かしら?
あぁ、それと雫に尚人が亡くなった話をしなければ……。
話を聞いた雫は、とても悲しんで泣いていた。
娘はお兄ちゃん子だったから、かなりショックを受けたようだ。
それでも、もしかしたら私達と同じように、この世界へ転生か転移しているかも知れないよねと希望を口にする。
そうであれば、どれ程良いだろう……。
いつか息子と会える日がくる事を信じたい。
その後――。
私達は2人でパーティーを組み、王都のダンジョンを攻略する事になった。
お互いのステータスを確認したら私の基本値が高い事に、雫からまたずるいと言われたけど亡くなった年齢なので仕方ない。
逆に雫の剣術Lvが高くて驚いた。
【現在のステータス】
アリサ・フィンレイ 19歳
レベル 20
HP 1,533
MP 1,533
魔法 時空魔法(アイテムBOX)
魔法 光魔法(ヒールLv5・ホーリーLv5・ライトボールLv10)
魔法学校で行った郊外学習の時、初めてLvが上がったので私の基礎値は73。
ヒールやホーリーは、怪我人を治療しLvを上げた。
ライトボールは魔物を倒している内にLvが10になったけど、これ以上は上がらないようだ。
サリナ 19歳
レベル 25
HP 312
MP 312
剣術 Lv8
雫は庶民になり、ハンフリー籍から抜けたので苗字がない。
ダンジョンを攻略していたため、私よりLvは高いけど12歳の時に冒険者登録をしてLvを上げたので基礎値が12と低かった。
それでも剣術Lv8になるまで、相当頑張ったのだと思う。
一緒にダンジョンを攻略するようになり、初めて娘が本当に健康になっている事を実感出来た。
魔物を剣で素早く討伐する様子を見て、胸が一杯になる。
今度こそ、私の持てる全てで娘を守ってみせよう。
少しばかり女の子にしては逞しく育っているようだけど、それもまた私の目には眩しく映った。
娘と再会して1年が過ぎた。
王都で2人パーティーの私達は、ちょっとした有名冒険者だ。
パーティーの勧誘を全て断り、今は地下10階を拠点にしている。
クランに入らずとも、アイテムBOXに食料を入れておけば長期間の攻略が出来るので、大体1ヶ月くらいダンジョン生活を送っていた。
今日は1ヶ月振りに地上へ帰還して、娘と王都を散策している。
残念ながらどの飲食店に入っても美味しい食事は期待出来ないので、最近よく購入するダンジョン産の果物を売っている店へ足を運んだ。
奏屋には牛乳やバターやチーズといった高価な商品の他、更に高価な果物が置いてある。
甘味が少ない異世界で、私達には嬉しい商品だった。
冒険者の収入もかなりあるので、高い果物も躊躇する事なく購入出来る。
日本ならとても手が出ない値段だけどね。
桃が1個、銀貨12枚(12万円)とか有り得ないし……。
マンゴーなんか、銀貨35枚(35万円)もするのよ?
それでも稼いでいるので、ご褒美に購入を決める。
雫は他に、シャインマスカットが食べたいらしい。
これも銀貨23枚(23万円)だ。
それぞれを1個ずつ購入すると、合計銀貨70枚(70万円)。
相変わらず、ダンジョン産の果物は高い!
2人で食べるのを楽しみに宿屋へ帰る途中、雫が急に立ち止まりぽつりと零した。
「……尚人兄?」
私は、驚いて雫が見ている方向へ視線を向ける。
そこで、20代の姿をした息子を目にした。
その瞬間、2人で同じ方向へと走り出す。
どうか、夢じゃないと言って!
「尚人!」
「尚人兄!」
そうして近付いた尚人に、私達は思い切り抱き付いたのだった。
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