ブラック企業で24時間休憩無しで精神限界を迎えた僕のつぶやきたち

あらのい

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散文集3 まつもの

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1:我々は待っている。この瞬間を待っている。自分が自分でなくなる瞬間。その瞬間ようやく言葉が出てくる。文字が流れ出す。脳が殻を破ったこのときが至福のときである。しかし、そのときに、脳に澱が溜まっていなければならない。その澱は、知性、欲望、ストレス、積み重ねてきた自分、自分の抑制がなければならない。自分を捨てるためには自分をいやになるほど自分に積み重ねて留まらせないといけない。そのときに生きていると実感できる。自分を捨てるとき。
いままでに我慢に我慢を重ね、自らに捨ててはならない重荷を重ねていき、そうして、その捨ててはならない物を捨てるとき、たまらなく、思うのだ。
生きていてよかった。と。
何のために積み重ねるのか、捨てるためのはずではないのに。




なにかを抱えていないと、なにかを語れない。というのは、つまりは愚痴を語りたいだけなのかもしれない。自らを放したいのだ。自らが一番大切で育てているのに、なぜか放したくなる。うっとうしさが溜まるのか、自暴自棄。多くをためたものほど反動なのか、すべてを捨てる。放つ。そうして自らをなくしていく。




まだ、足りない。まだ、僕には汚れが、澱がたりない。なにかを語るには、よごれが必要なのだ。身を汚し、しかし、それでもまっすぐな魂をのこす。そうしなければ、語れない。芯を見つけられない。そうする、必要はまったくない。しかし、真実をみるには、疑う必要がある。自らを自らでないと切り捨てる。





2:苦しんだものほど、この世からの解放を喜ぶ。矛盾だ。苦しんだものほど執念を見せるはずなのに。違う。
すがりつくのは、いつも、真剣に苦しんでいないからだ。

生きてなにを望む?自らを知ってほしいのか、みずからを伝えたいのか、究極はそこだ。そこに行き着く。

いや、他に尽くす。というのもある。自らを捨ててほかのために尽くす。
欲を知ってしまった僕にそれは出来ない。




清くありたい。今さらだが、そうありたかった。あきらめれば、楽になれる。自分であること。降りるのは簡単だ。捨てるのは楽だし、気持ちがいい。

しかし、あとあと縋りつきたく無い。
後引きされたくない。後悔したくない。
そのときの最善。難しい。最善とは、どうすれば、良いのか。



最善を尽くしていないと、最も良いことをしていないと、わからなくなる。
自分の位置がわからなくなる。
より善く、よりよく。


自分になりたい。肩の荷を降ろしてすべてをすて、自らになりたい。苦しみの中でも最善を尽くせば、わかることができるのか。



3:本物をみたい。ほんものをみたいんだ。
Let it beとかas goes by とかなんだんだよ。そうして漂うことが正しいのかよ、認めない。絶対に、ふざけるな。つぶしてでも進みたいんだ。赤いたぎる心臓のような想いを。手で握りつぶし、赤くどろどろとした液体が身を焦がし、肉体の痛みと精神の痛みを同時に最大限に感じながら、しかし穏やかに微笑むことができるような、本物をみたい。かんじたい。できうるなら。みずからも。







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